https://note.com/187326mg/ を ごらんください。
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Shawn Baldwin 記者による2022-4-8記事「The role of natural gas in the Russia-Ukraine conflict」。
西欧は天然ガスの40%をロシアからパイプラインで買っており、そのうちの四分の一は、ウクライナ領土上のパイプラインを通ってくる。それがまったく開戦前と同様に、稼動し続けている。
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AFPの2022-4-7記事「Greece to double coal output to reduce Russian gas use」。
ギリシャ政府が木曜日に声明。褐炭(亜炭)の生産量をこれから2年で倍増させる、と。
これはロシア産の天然ガスへの依存度を減らすための措置である。
現状、ギリシャは、需要する天然ガスの4割を、ロシアから輸入している。
※「ロシアからの化石燃料の輸入を断ち切るため」、という国際的な大義名分があれば、汚染度の高い(したがって欧州では最も評判が悪い)褐炭の増産すら、許容されるムードとなってきた。日本もこれに乗じて豪州からの安価で良質な石炭の輸入を倍増させ、石炭火発をフル回転させないと、エネルギー危機は乗り切れないであろう。数年の時間を稼ぎながら、アンモニア火発への切り替えを進めることは可能なはずだ。混焼とすればいいのだ。
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ストラテジーペイジの2022-4-8記事。
ウクライナ軍が2014-4のときと違って面目を改めたのは、ドンバスでの交戦は続いていたからである。ドンバスには2015-2に停戦が合意されたものの、すぐに破られている。
ロシアは2014のクリミア侵略から数ヵ月遅れでドンバスにも不正規戦争を仕掛けた。
ソ連から分離独立して以後、ウクライナには18歳徴兵制があった。しかし2015時点では、召集された若者の半数が出頭を拒否している。
同じ年、ドンバス戦区ではウクライナ兵1万6000人が逃亡している。
ソ連式の旧態依然の軍事機構に、国民の信任が無かったのだ。
さかのぼると、国防改革の必要は2006から意識された。部隊の機動性、即応体制が重視され、欧米軍との合同訓練がスタートしている。
ただし国家の財政は2008に危機のピークがあり、茨の道であった。
同年、ジョージアがロシア軍の侵攻を受けてなすすべなく領土を奪われている。
ウクライナ軍が予算不足で燃料を買えないために、陸軍のAFV訓練は停滞した。
空軍パイロットの訓練も、飛行時間を半減するしかなかった。
これによって空軍の機能がすっかり低下していたところに2014のクリミア侵略を受けた。
ウクライナ空軍機は、パイロットの練度が低すぎて、夜間や悪天候時には飛べず、対地攻撃も実行はできなくなっていた。
2014前半時点で、ウクライナ軍は13万人の現役兵力を帳簿上では数えたものの、すぐに戦闘加入できる状態だったのは、たったの6000人であった。
ドンバスで戦争を続けながら、軍事改革はあらたな意識で継続されたが、それを助けたのは米英だった。
2015年、米英加の三国が、JMTG-U(統合多国籍訓練集団-ウクライナ向け)を結成した。このときウクライナ国内に、三箇所の、専用の訓練拠点が設けられている。
2016年までに、26万人の現役兵力のうち、77%は即応戦闘可能なコンディションに仕上がった。
ドンバスの露系軍隊は、その寄せ集め所帯を「ノヴォロシア合同部隊」と自称。ロシアは2016-5に「ドネツク作戦司令部」を創設して統括した。
2014まではドンバスの露系武装集団の武器は、ウクライナの国産品にかぎられていた。しかし2014以降、ロシアが最新兵器を供与しはじめた。
特にMLRSと戦車。
2014年のショックを境に、腐敗していたウクライナの軍需工業も生まれ変わったように見えた。
これによって2015年に、ドンバスの戦線は膠着した。
2018年までに、郷土防衛隊も含めて20万人の即応態勢ができた。
2019-2にウクライナ憲法が改正されて、EUおよびNATO加盟の下準備が整った。
ウクライナの純国産APCである「BTR-4」は2019から量産が始まった。30ミリ砲搭載。5km先のロシアAFVと交戦できる。
2019-4にはウクライナ軍は25万人になり、規模では欧州第三位に昇格した。
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NICOLE WINFIELD 記者による2022-4-8記事「Food prices soar to record levels on Ukraine war disruptions」。
ひまわり種油の最大の輸出国はウクライナで、二番目はロシアである。
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AFPの2022-4-7記事「US arrests ‘yakuza chief’ who sought missiles for Myanmar, Sri Lanka rebels」。
月曜日、日本のやくざ「たけし・えびさわ」と、タイ人3名が、NYにて米当局に逮捕された。この者たちはヘロインと覚醒剤を密輸するかたわら、ミャンマーとスリランカの地方ゲリラのために地対空ミサイルを搬入しようとしたという。
ワ族からヘロインと覚醒剤を仕入れていることを、タイに拠点を置く米DEAは2019から把握していた。
エビサワは、自動火器、ロケット、スティンガーミサイルを調達して、タミル族ゲリラ、ワ族ゲリラ、カレン族ゲリラ、シャン族ゲリラに売ろうとしたという。
DEAは、コペンハーゲンまでエビサワをおびき出して、武器をチラ見せした。
えびさわは日本国内の有力暴力団の傘下員だとDEAは言っている。
3人のアジア人のうち1人は、タイと合衆国の二重国籍保有者で、タイ空軍の将軍であると。残る2人はタイ国籍のタイ軍将校だと。
この4人がどうやって米国に飛んできたのかについては、司法省は何も発表していない。
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AFPの2022-4-8記事「Chinese satellites achieve V-band low orbit measurement」。
北京の宇宙企業「ギャラクシースペース」が3-5に軌道投入した6機のLEO衛星によって「Vバンド」の衛星インターネット通信ができるようになった――と、水曜日に報道された。
背景。いまの主流周波数帯である「Ku/Ka」バンドが、すでに飽和しつつあって、より高い周波数帯(=Q/V帯)の開拓が、もっかの業界の課題なのだ。
ただし現段階ではいきなり実用とはいかない。これからいろいろと実験を重ねていく。
★《続・読書余論》アルヴィン・クックス著『ノモンハン 草原の日ソ戦 一九三九(下)』1989 と、日本の科学教育