案の定というか、前線に動員された露兵は、当局から約束された給与・加俸を支払われておらず、それについて無線で文句を垂れているのが傍受されている。

 Valerie Insinna 記者による2022-4-13記事「For first time, Ukraine to get US artillery in new $800M weapons package」。
    バイデン政権が追加する、あらたな8億ドル分の対宇武器支援。それには18門の牽引式155ミリ榴弾砲と、その弾薬4万発が含まれている。

 また名称と数量が非公表だが、米海軍が現有している、沿岸無人艇も譲与すると。

 さらに対砲レーダー「AN/TPQ-36」を10基。
 対空警戒システム「AN/MPQ-64」を2基。
 ジャベリン×500、スイッチブレード×300。
 箱型装軌APCである「M113」を200両。
 簡易装甲のHMMWV×100台。
 昨年アフガン政府にやるつもりであった「ミル17」輸送ヘリ×11機も。

 そのほか、防弾ヴェスト、照準器、レーザー測遠機、爆薬、NBC防護装備も送るという。

 慣熟訓練をどうするのかだが、少人数のウクライナ兵を同国外で米軍がトレーニングし、その訓練されたウクライナ兵が帰国語に他隊員に対する教官となって技を伝授する、そんな段取りになるだろう。

 ホワイトハウスには、ロックマート、ボーイング、L3ハリス、レイセオン、BAEシステムズ、ハンチントンインガルス造船所、GD、ノースロップグラマンの8大軍需メーカーのCEOが呼集されて、国防次官のカスリーン・ヒックスが、莫大な対宇援助を続けた場合の影響について聴取した。

 米国であっても急速量産はむずかしいのがスティンガーだということは前から分かっている。

 ※日本があらためて武器を援助するとしたら、遠く離れた日本国内からしょうもない装備を輸送コストをかけて送るのではなく、戦場により近く、且つ、製造能力に弾撥性のあるはずの、イスラエルのメーカーから在庫をさまざま調達し、それをポーランドまで輸送するというのが、いちばん合理的だろう。もしその性能が悪くても、イスラエル・メーカーの株が下がるだけで、日本のメーカーは恨まれない。なお量産発注の穴場としてはポーランドもある。資金がないだけで、各種戦術ミサイル工場を一式持っているのだ。ここに日本政府が発注をかければ、同国の産業経済も強化されるから、対露戦略上、一石二鳥になるだろう。武器援助こそグローバル化させるべし。

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 Brian E. Frydenborg 記者による2022-4-13記事「Why Russia’s Navy in Ukraine War is Doomed (or Irrelevant)」。
  ネプチューンは、280kmから300km飛ぶそうである。300kmだとすると、これはウクライナが領土保持している内陸から、セバストポリ軍港まで届く。オデッサからでも、届くのである。

 ネプチューンの発射部隊は、予定だと、今月末までに、ラーンチャートラックが6台となり、ミサイルは72本発射できるようになるはずであった。
 黒海に所在する露軍の艦艇に3発ずつお見舞いできる数だ。

 ハープーンの陸上発射版は、レンジが128kmと伝えられている。英国が援助すると発表した型が何かは、不明。

 ノルウェーには、185km飛ぶNSMや、34km飛ぶペンギンがある。※最新鋭のNSMをおいそれとプレゼントできるはずはなかろう。他国技術も入っているので。しかしペンギンの地対艦バージョンは、ウクライナ向き。これがスネーク島にあれば、そもそも占領されなかった。

 戦艦『ポチョムキン』の叛乱は、オデッサ軍港であった。それは日本海海戦の大敗の直接の結果だった。

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 Thomas Newdick 記者による2022-4-13記事「Nuclear Bombs May Be Headed Back To The United Kingdom」。
   米軍のB61投下核爆弾は、げんざい、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、トルコの空軍基地に貯蔵されているが、FY2023要求をみると、どうやら英国にもB61の貯蔵をしたいらしい。

 米軍は2008年までは英国内にも核兵器を置いていた。
 米空軍が常駐しているのはレイクンヒース基地。最新の地中破壊専用の小威力核爆弾であるB61-12は、そこに33箇所ある地下倉庫に置くことになるだろう。1990年代には核兵器を110発、そこに収納していたという。最新のB61-12を投下できる機体は、F-35Aと、F-15Eである。

 B61を貯蔵していて、かつ、米空軍機が常駐している欧州の基地としては、イタリアのアヴィアノ基地がある。そこに展開している機体はF-16C/Dである。

 B61-12は、投下爆弾ながら、空中で自律的に落下コースを制御する。だから母機は標的から数十マイル離れたところから投げ落すだけでいい。

 米国は欧州に置いておく核爆弾の総数を増やすのではなく、古いB61-3/4 を新型に更新する気であろう。

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 indomilitary の2022-4-14記事「Senator 4×4 ? Armored Rantis Transports Personnel to be Sent by Canada to Ukraine」。
  未確認だが、カナダがウクライナに、ロシェル社製の4×4装甲兵員輸送車を供給すると。

 この装甲車は旋回半径が小さいので市街地作戦向きであると。
 座席回りとエンジン回りは、7.62ミリ弾が貫通しないようになっている。
 エンジンは6700cc.ディーゼル。お客は12人運べる。車幅は2340ミリだ。