雑報。
ウクライナ軍が対戦車攻撃に使っている改造マルチコプターから何を投下しているのかと思ったら、昔の対戦車手榴弾の改造品だった。
旧ソ連の対戦車手榴弾である「RKG-3」に、3Dプリンターで製造した尾翼(空力安定板)を取り付けたものだった。2020年から存在し、「RKG-1600」と称している。
RKG-3は、柄付手榴弾の弾頭が成形炸薬になっている。安全ピンを外して投擲すると、空中で、柄の下端のキャップが外れてバネ仕掛けで小型パラシュートが出てきて、それで敵戦車の天板に、真下向きに落下し、着発信管で起爆する仕組みだった。改造にあたっては、小型パラシュートはもちろん撤去された。
RKG-3の全重は初期型で1.07kgだが、最終強化型は1.7kg。最大投擲距離は20mぐらいという。
成形炸薬のTNT/RDXの炸薬量は567グラム(バリエーションあり)。それで17センチ厚前後の圧延鋼鈑をメタルジェットが貫徹する。初期型はスチールライナーだったが、銅ライナーにしたら貫通力は増大したという。
マルチコプターは6~8軸型のように見える。値段は100ドルしないというのだが、8軸だともっとするだろう。
彼らはこのドローンを「R18」と名づけている。改造したメーカーは「Aerorozvidka」である。同社によると40分の滞空可能で2.5マイル航続し、ペイロードは10ポンドだと。
照準は、真下に向けたサーマルビデオカメラで、かんたんにつけられる。
T-72が、この改造手榴弾の命中により、手もなく内部自爆を起こすことは、ビデオが証明している。
※これからはAFVもピラミッド形化するしかないのだろうか?
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ストラテジーペイジの2022-4-15記事。
ロシアの「Kh-35」はハープーンを模倣したものだったが、ハープーンが728kgあるのに対して520kgと軽量だった。レンジは130km。ちなみに最新のハープーンは224km飛ぶ。
ロシアは金欠のため2003年まで「Kh-35」を装備化できず。専ら輸出用にしていた。
ウクライナは「Kh-35」を独自に改良してレンジを300kmに伸ばした。自重は870kgに増えた。これが「ネプチューン」。開発は2019に終わったばかり。沿岸砲兵への部隊配備は2021に始まったばかりであった。
※雑報によれば、『モスクワ』には510人乗組んでおり、そのうち452人は死亡した。艦長の上級大佐(44歳)も死没した。露軍による救助は、まったくなされなかったのである。
※沈んだ『モスクワ』の値段だが、「イリューシン76」大型輸送機×8.7機分、または、戦闘機「スホイ35」×23.4機分、または、戦闘ヘリコプター「カモフ52」×46.8機分に相当するそうである。
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Howard Altman, Joseph Trevithick 記者による2022-4-14記事「This Is The Shadowy Special Operations Mothership You’ve Never Heard Of」。
この3月に岩国基地に寄港していた『Carolyn Chouest』は、もとは『NR-1』用のサブマリンテンダーだった。洋上を移動する、秘密作戦基地だった。
「Kort Nozzle」社製の可変ピッチ・スクリュー等によって、錨をおろさなくとも、洋上の一点の位置を保ち続けることができた。
世界最小の原潜である『NR-1』は1969からあるが、『Carolyn Chouest』がそのテンダーになったのは1990年代のことである。
米海軍は、この原子力深海作業艇『NR-1』を2008年に退役させた。
しかるに『Caroly Chouest』の傭船契約は続けられた。秘密ミッションの洋上基地として、軍から要望があった。
2017以降、『Carolyn Chouest』は、日本、シンガポール、グァムで目撃されるようになった。
2021年6月に那覇港に寄港したさいの『Carolyn Chouest』は、特殊部隊用の各種のボート類をさまざまに搭載していた。
※あきらかに、ウォッチャーたちとマスコミに見せ付けるために、上甲板に繋止していた。このフネのリースを打ち切りたいというペンタゴン中枢の意向に、関係者が反対して、デモンストレーションを試みていたのだろう。
※バイデン政権はこの洋上基地のリースを打ち切るつもりであるので、抵抗する特殊部隊や造船所からアピール情報が積極提供されている結果として、このような記事が書かれているのではないかと疑える。察するに、秘密予算使い放題なのを好いことに、このフネは、いつしか海上系特殊部隊の「豪華洋上リゾート」と化していたのではないか。作戦研究とか装備実験に名を借りれば、準備期間や待機時間のほうがはるかに長いのだから、関係者にとっては、1年中、周遊クルーズして遊んでいるようなものである。ふざけるなよ、という話なのだろう。
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Shane Ward 記者による2022-4-14記事「America’s new multibillion-dollar nuclear warhead is a great deal for the British」。
次のSLBM弾頭用の水爆として「W93」を量産しようという話になっている。それで「W76」(90キロトン型と9キロトン型あり)と「W88」(455キロトン)を、更新するのだという。
英海軍のSSBNは、その「トライデント II D5」SLBMを、米国のジョージア州にあるキングズベイ基地から受領している。SLBMは、米海軍と共通なのである。
これからの協議課題は、英国が予算を負担する、その割合だ。