ポーランドは自爆特攻無人機をウクライナに届けた。

 雑報によるとドイツは、戦車輸送できる巨大トレーラーを100両、ウクライナへ贈るそうだ。

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 SOFREP の2022-4-24記事「Exclusive: An Insurgency In Ukraine Is Growing, Says a Former FBI Acting Deputy Director and IED Expert」。
   2017年のまとめで、イラクにおける米兵の死因の6割、そしてアフガニスタンにおける米兵の死因の5割は、IEDによるものだった。
 ウクライナ軍がIED戦術を採用するのはとうぜんであり、それはすでに大々的に実行されている。

 米軍がSOFと総称する特殊部隊、ウクライナ語だと「SSO」〔のキリル文字〕となる。
 SSOが、しっかりと、IEDの訓練を受けていたようだ。

 記者は爆薬エキスパートの元軍人(今FBI)で2003年いらいイラクのIEDの進化を現地調査できる立場にあった。
 IEDが2003にイラクに初登場したとき、その出来は至って原始的なものだった。「第一世代」と言えた。ところが、たった2ヵ月後には、それはもう強力で狡猾なシロモノに進化し、洗練を遂げていた。ウクライナでも同じことが起きている。

 やがてイラク人は「自己鍛造弾頭(EFP)」を秘密のアジトで製造できるまでになった。その貫徹威力は、ストライカー装甲車に対してまでなら有効であった。

 イラン人は国家組織によってもEFPを開発する能力がなかったのに、イラクのゲリラは、個人にして、それができたのである。

 イラク領内で、IRGC(イラン革命防衛隊)は、2004年から、イラク譲りのEFPを、米軍相手に使うようになった。EFP装置は「プラッター・チャージ」(大皿爆弾)とも呼ばれる。見た目は、皿というより、バケツを横に寝かせて道路脇に木枠で固定したようなものである。その炸薬にはプラスチック爆薬が必要だ。

 「第二世代」IEDの定義だが、罠トリガーに赤外線を使ったり、複数周波数によって遠隔起爆させられるようなモノは、第二世代と言っていいだろう。

 Arduino(センサー・トリガーと親近なマイコン。ワンボードの安価なもの)を装置するようになれば、それは「第三世代」だ。米軍の電子機材が発する電磁波による無効化や掃討に耐性を有する。

 第三世代は第一世代よりすべてにおいて優れているわけではない。たとえばアフガニスタンに多かった「踏み板」起爆方式なら、電磁波による起爆妨害装置などまったく効かないわけである。

 米陸軍のグリーンベレーは2014年から、ウクライナ軍に対するIED教育を始めている。

 英軍も、遅くとも2020年より前に、「対IED」のトレーニングをウクライナ軍に対して施している。

 EFPを製造するには、銅のお椀のような部材が核心パーツとなるのだが、これは、ハンマーによってもほどほど成形できるし、水圧プレスを使えば、簡単に量産もできてしまう。

 また、砂型で銅椀を鋳造する方法もある。これはハンマリングした場合よりも貫徹威力は劣るのだが、イラク人も初期に使っていた。

 記者がウクライナの戦地から投稿されているSNS動画をモニターしていて、あっこれはIEDだと最初に気付いたのは3月15日だった。

 FEPが爆発したのかどうかは、爆煙の色で判断がつく。それは多量のプラスチック爆薬(C-4、セムテクス、PVV-5Aなど)を用いるからである。まずオレンジ色の焔。続いて墨のような黒煙。

 ガードレールの銀灰色の支柱に、同じ灰色塗装の152ミリ砲弾を寄り添わせて立て、銀色のダクトテープで固縛しておくと、道路を通る車両の運転席からこれに気付くのは至難である。イラクでも使われた手だった。発火は、鉱業雷管+少量のプラスチック爆薬を砲弾に貼り付けておき、有線で視発させる。

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 2022-4-23記事「Navy of Russia uses Project 877 Paltus submarines to strike targets in Ukraine with Kalibr cruise missiles」。
    露軍は、キロ級の潜水艦を黒海に4杯もっていて、その各艦には4発の「カリブル」対艦ミサイルがあるが、このたびその1隻が、複数のカリブルをウクライナの陸上に向けて発射した。英『タイムズ』報。

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 Svetlana Shkolnikova 記者による2022-4-22記事「Retired Army general appointed by White House to manage military aid for Ukraine as country braces for Russian assault」。
   金曜日ホワイトハウス発表。退役陸軍中将であるテリー・ウルフに、対ウクライナの軍事支援を統括させると。同盟国の分まで調整すると。

 ウルフは小隊長から軍司令官までぜんぶ体験してきた。冷戦末期のドイツには10年駐留した。イラクにも三度、派遣された。