ロシア本国領内の石油タンクを越境空爆したのは「バイラクタルTB2」だった!

 2機で空爆し、そのうち1機は帰途にSAMで撃墜されたという。
 ウクライナ国境からその石油タンクまでの距離は100kmもしくは百数十kmだという。

 また雑報によれば、ウラジオストックでもロシア軍の航空基地で爆発が起きた模様だと。

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 ストラテジーペイジの2022-4-25記事。
   ウクライナは2020年に、中古の「DANA-M2」8×8装輪自走152ミリ砲を26両、単価154万ドルでチェコ共和国から購入している。

 そして今、スロヴァキアとの間で、「Zuzana-2」という155ミリ自走砲の購入について、交渉中である。
 問題は、これはスロヴァキアの最新兵器で、スロヴァキア陸軍ですら16両しかまだ受領できていないということ。2019年に25両が発注され、やっと2021年から引渡しが始まったばかりなのだ。

 したがって、話がまとまるとしたら、スロヴァキア陸軍の現有装備16両をウクライナに即時に売却し、スロヴァキア陸軍用には、また追加で16両を新造する(完成は2023年見込み)という段取りになる。

 ウクライナは、複数のNATO諸国から、GPS誘導の155mm砲弾「エクスカリバー」も受領しつつある。
 高度に自動化された「Zusana-2」のような自走砲と、対砲レーダーと、エクスカリバーを組み合わせると、こちらはまったく損害を受けることなく、155mmのロケットアシスト砲弾の最大射程で、露軍砲兵をしらみ潰しに爆砕して行くことができる。露軍も対砲レーダーを使って撃ち返してくるが、こちらは数発射撃するたびに陣地変換をするので、向こうから来るタマは、当たらない。

 チェコのメーカーは、「チェコスロヴァキア」時代にはZTS社といい、1981年から初代の「DANA」を800両も製造している、装輪式自走砲の先駆けである(他には南アフリカが早かった)。その後、自走砲の照準と装填が高度にオートメ化されるにともない、装輪式自走砲は、牽引式榴弾砲(トラックで牽引する)を、駆逐する流れとなったのである。スロヴァキアのメーカーもZTSの流れだといえる。

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 BABA AHMED 記者による2022-4-25記事「Al-Qaida-linked group in Mali says it has captured Russian mercenaries」。
    マリのアルカイダ系武装集団JNIMが4月の第一週、ワグネルグループのロシア傭兵複数人を、マリ中部の山岳帯で捕虜にしていたことがわかった。

 マリ政府はワグネルから1000人ほどの傭兵を借りている。マリ政府は反欧米(というか反仏)である。

 ※日本のマスコミはほとんど取り上げないので呆れたが、スウェーデンでイスラム教徒の移民たちがとつぜん暴れ出して内戦のような景況を生じ、ほぼ同時にイスラエルでもまたパレスチナ人が無差別テロを再開した。これが、ウクライナ戦争に連動した騒ぎでないと思っている西欧人はいない。モスクワは西欧社会の分断と混乱を望み、潜在テロリストはその空気に活気付いたのである。
 世界のすべての政府は悪事も為す。だが、その有害さに軽重がある。ウクライナは他国国内でのテロをけしかけたり傭兵工作部隊を派遣したことはないだろう。
 日本の近現代史は、そもそも対露の海防が出発点だった。ロシア帝国がなければ、明治維新もなかったのだ。今また、日本の近代の歩みの出発点からの課題が再浮上している。ロシアが世界最大級の害悪であることを、ロシア人が勝手に証明してくれている。そのおかげで、長年、放置するしかなかった害悪を、いまこそ除去できる環境が、いきなり生じている。
 戦前の日本がドイツと結託したのも、つきつめると対ソ防衛のためだった。1930年代後半にソ連を弱められる実力があったのは西欧ではドイツだけだった。そのドイツをしてソ連を牽制させるメリットは、人種差別主義者だとさいしょから知られていたヒトラーの害悪を凌駕するだろうと計算された。この利害計算は国ごと時代ごとに常に変わり続ける。1939年にポーランドとフィンランドを立て続けに侵略したソ連は、国際連盟からは追放され、米国からは経済制裁を受けるようになったが、41年に独ソ戦が勃発するや、米政府は、そのソ連をしてドイツを衰弱させるメリットが、人殺しだとさいしょから知られているスターリンの害悪を凌駕すると計算。ソ連と結託した。そこに「好悪」は関係なかった。ロシア人から感謝されたいと思って、アメリカは41年からソ連を援助したわけではない。
 今日、誰もウクライナがマザーテレサばかりの住む国だと思っていない。そんなことはどうでもいいのだ。ウクライナ軍に西側が軍需品を援助することによって、ロシアをほんとうに亡ぼせるかもしれないという、200年にいちどしかない国際環境が出現しているのである。ロシアの周辺諸国が血相を変えて対宇支援に総力を傾注しようとしているのは当然だろう。諸外国の官民は、ウクライナ人から感謝してもらおうと思ってウクライナを支援しているわけじゃない。ここを忘れるべからず。

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 Juho Lee 記者による2022-4-25記事「South Korea Conducts Second SLBM Test from KSS-III Submarine」。
  射程500kmの「ヒュンムー2B」弾道ミサイルをSLBM化したものが4月18日、韓国海軍の潜水艦『KSS-III』(SS-083)から、20秒間隔で2発、試射され、400km飛翔して、目標海域に着水した。

 ※ソウル住まいのこの記者の経歴が興味深い。韓国人でありながら在韓米軍に通訳として所属した「韓国人補助部隊」の出身である。徴兵されたあとに部内の試験を経て「出向」する狭き門で、いわば英語エリート。それを堂々と自己紹介している。しかしこのような自己紹介を公表せずに、たとえばUPIなどに雇われて韓国の宣伝記事を生産しまくっている「元補助部隊」が、かなり多数、存在するのではないか。財閥に親戚を持たぬ庶民の才子(それも文系)にとっては、有望な「裏キャリアパス」となっているはずだ。