スネーク島桟橋に横付けしていたLST(Serna 級)に、TB2のレーザー誘導爆弾が直撃。

 雑報。英国でサル痘(monkeypox)の患者が発生。これは人獣共通感染症である。ウイルス病。

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 Howard Altman 記者による2022-5-6記事「Russian Armor Losses Validate Marines’ Decision To Dump Their Tanks Says General」。
    海兵隊の現役中将、カルステン・ヘックルにいわせると、太平洋戦域で戦車の出番がありそうなところといったら台湾本土だけ。ほかには戦車を使うところなどどこにもない。

 中将は、海兵隊の「フォースデザイン2030」計画チームの副主任である。
 イラクとアフガニスタンから足抜けした以上、海兵隊は、離島から離島へ、素早く、敵に気付かれずに移動できるユニットにならねばならない。それには戦車は邪魔だとする。

 さらにウクライナでの現下の実例が、この路線の正しさを補強するという。

 誤解すべからず。中将は、「戦車は戦場で弱い」と言っているわけじゃない。そうではなく、戦車は、作戦機動の邪魔なのだ。
 なぜなら、単独では動けない。燃料が切れると動けない。そのため燃料補給用のタンクローリーが随伴しなければ、たちまちただの粗大ゴミである。そのタンクローリーを敵のゲリラや地雷や砲兵やドローン攻撃から守ってやらねばならない。敵がやってきそうな離島へ機先を制してホッピングするのに、戦車の輸送や戦車用燃料の輸送やタンクローリーの防護のことなど考えていたら、ユニット規模はひたすらに肥大し、意思決定も実行もすべて鈍重となって、最も貴重な「時間」を失ってしまうのだ。

 戦場では、戦車は「敵から発見され易い」というディスアトバンテージがある。作戦のステルス要求と両立しないのだ。

 また中将は、米陸軍は今後とも戦車とともにあることは当然だと思っている。それに何の異議もない。

 海兵隊と陸軍とは、投入される戦場の環境が違う。

 こういう反論がある。市街戦でビルの壁に穴をあけるのに戦車が要るだろ? と。そのような戦場環境では、陸軍との協同作戦になる。何の問題もない。

 ヘックル中将にいわせると、ACV(8輪の水陸両用装甲車)には将来、30ミリ機関砲を搭載させる予定であり、その30ミリ砲弾でビル壁に穴も開くという。しかもACVは旧来のAAVより生残性も高いという。

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 Dan Parsons+Tyler Rogoway 記者による2022-5-6記事「Rockets Donated To Ukraine Is Still A Mystery」。
   米国はウクライナ軍に、70ミリロケット弾をレーザー誘導式に進化させた「先進精密殺害兵器システム2」略して「APKWS2」を供給中だというのだが、これを発射するプラットフォームが不明である。

 可能性としては、TB2には懸架させられるだろう。ミル17ヘリコプターからも運用可能だろう。
 ベースとなった70mmの「ハイドラ」ロケット弾は、重さ13ポンド。

 ※WWII中の米国からソ連へのレンドリース総額は、今の価額にして1800億ドルだったという。それを思ったら、まだまだ延びしろはありそうだ。