エストニアがイスラエルから買った射程290kmの「ブルー・スピアー」対艦ミサイルをウクライナへ供給する意向につき、イスラエルが承認を与えた。

 それにしてもドネツの渡河でどうして浮航能力のあるAFVを第一波に押し立てなかった?
 先には、せっかく浮航力のあるAPC/MICVをぜんぶ幹線道路沿いに進出させて、ATGMの餌食にさせ、こんどは、浮航ができないMBTをバレバレの浮橋から一点渡河させようとして大失敗。戦車用の潜水キットを使ったようにも見えない。やることがチグハグすぎる。

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 Megan Eckstein 記者による2022-5-14記事「The Navy doesn’t want nukes on ships, despite interest from some combatant commanders」。
    米海軍作戦部長・マイク・ギルデイ提督は連邦両院議員を前に説明。

 前のトランプ政権は、米海軍の水上艦や潜水艦に、核弾頭付きの巡航ミサイルを搭載させようと考えていた。作戦部長は、それは厭なこったと意見表明。

 バイデン政権は、この計画を白紙化させる意向である。

 共和党の連邦議員、および、米軍の「欧州コマンド」の司令官トッド・ウォルターズ大将は、前政権の海上核巡航ミサイル(SLCM-N)計画に賛成。つまりバイデン政権がFY2023でその関係の予算を要求しないことはゆるせん、と考える。

 「戦略コマンド」のチャス・リチャード提督も、下院軍事委員会への書簡で、いまのウクライナと中共を見れば、米国に抑止用の核が不足しているのは明らかだろ、と。

 さらにリチャード提督は上院軍事委員会で答弁。ロシアは低威力核で欧州を脅迫している。それに対する同質報復手段を、低威力核弾頭のSLCM-Nが、やたら目立たぬ形で担保してくれるはずだと。

 ギルデイは1980年代〔レーガン政権時代〕に、核弾頭付トマホークを搭載した軍艦を指揮していたことがあった。その経験から言うと、これはものすごくカネがかかる。単にミサイルを積めばいいというものじゃない。全乗員と指揮系統に特別な訓練が不可欠である。また、ミサイルプレゼンスを途切れさせてもいけない。信頼性は常に最高度に保っていなくてはならない。発射しろと命じられたらすぐに撃てなくてはならない。いずれをとっても大変な手間とコストがかかったものであると。

 ギルデイいわく。ロシアの潜水艦を米本土に近寄せたくないなら、米海軍のSSNを今の50隻から66隻へ、できれば72隻へ増やしてくれ。そのほうが、水上艦に核トマホークを搭載するよりもずっと有効だと。

 ギルデイいわく。非核のハイパーソニックミサイルを、水上艦から発射するのがさらに良いオプションだ。この開発を加速するための予算をくれ。

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 Bydgoszcz, Lodz 記者による2022-5-14記事「Rage Against the Regime: The Ultras Who Stood Up to Lukashenko」。
   ベラルーシでは、サッカーのフーリガンの顔役たちが、反ルカシェンコの一大勢力なのだという話。

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 indomilitary の2022-5-13記事「Russia’s Black Sea Fleet Reinforced B-871 Alrosa ? Waterjet-engined Electric Diesel Submarine」。
   タスが5-11にリリースした宣伝。
 黒海の海軍力を増強するため、古い『キロ』級をバリバリに改造した『アルロサ(B-871)』がもうじき公試運転に入る、と。

 この潜水艦はもともと黒海艦隊に所属していた。1990-12就役だからまだソ連時代。
 黒海艦隊にはキロ級が4隻あるのだが、そのうち2隻はシリア沖に貼り付いている。

 改装された『アルロサ』はスクリュープロペラではなくウォータージェットで推進される。
 非常に静粛であるという。

 全長76.2m、幅6.5m、水上排水量2300トン、水中3040トン。52人が乗組む。
 カリブル巡航ミサイルを最大で4発搭載できる。
 魚雷は18本。

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 雑報によると、ウクライナの第79空挺旅団が撃墜した、露軍の無人機「オルラン10」に、ESM・兼・GSM信号を妨害するデバイスの「Leer-3」が搭載されていた。

 また露軍は、いまや「オルラン10」の翼下には小型爆弾を吊下できるのだぞ――と宣伝するビデオをリリースしている。投下シーンなし。装着シーンのみ。離陸シーンもなし。

 また雑報によると、ブチャに戻った住民が家の中で次々に仕掛け爆弾を発見している。ベッドのマットレスの間とか、子供のピアノの内部に、ごていねいに仕掛けられていた写真が撮られている。ビョーキかよ。