偵察衛星だろうから、できるだけ低軌道から撮影させようとしてしくじったのか。
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Kimberly Johnson 記者による2022-5-16記事「Marine Corps To Advance Uncrewed VTOL Program」。
有人ヘリコプターの無人化では老舗であるカマン社が、最新型の、無人で荷物を運んでくれる海兵隊用の後方補給ヘリコプターを開発していて、その形状が明らかになった。
これは最大で2名の乗員の添乗も可能なのだそうだが、従来とはあべこべに、無人のクォッドコプターをそのまま巨大化し、申し訳に、「しょーがねーなー、乗っけてやっか」という感じて人も乗れるようにしてやっている……ような感じ。
この巨体ドローンは800ポンドの荷物を垂直にスリングで持ち上げ、そのまま523海里〔=968km〕、運搬することが可能である。
他に、民間輸送市場を狙っている「ベータ・テクノロジー」社(ヴァーモント州)は、20kgの荷物を運搬させる電動モーターの垂直離着陸ドローンを開発せんとしている。
「ピピストレル」社は、今、「ヌーヴァ」という垂直離着陸ドローンで20kgの荷物を輸送できる目処をつけているが、これを300kgに拡大するつもりらしい。
輸送大手のFedEx社は、ベンチャーの「エルロイ・エアー」社と組んで、500ポンドの荷物を持ち上げられる垂直離着陸輸送無人機を、来年、試験飛行させられる見込みだという。
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Ocean News の2022-5-9記事「Rotech Subsea Provides Key Inter Array Cable Repair at Dutch Offshore Wind Farm」。
洋上風力発電の建設でめんどうなのが、そのタワーから岸までの海底埋設ケーブル。海底の泥の中、深さ1.5mに、ケーブルを埋めてやらなくてはならないのだ。
保守点検では「埋め直し」の作業もしなければならない。
この面倒な作業を自動化する水中作業ロボットを、「Rotech Subsea」社が開発した。
北海は、海岸からかなりの場所まで、水深がせいぜい20mとか30mの浅海が続いている。だから、深海作業機にする必要はない。そこが都合がよい。
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2022-5-16記事「Teaching underwater stingray robots to swim faster and with greater precision using machine learning」。
シンガポールの「技術設計大学」でこのたび「頴娃」形のUUVを開発。
エイがヒレを動かすように、円盤状の人造ヒレを動かさせるのだが、どう制御すれば効率的な推進力を水中で発揮するようになるか、マシン自体に学習させるようにして、制御アルゴリズムを洗練した。
「バイオ・インスパイアード・ソフト」というアプローチだ。
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The Fish Site の2022-5-12記事「Can cod farming make a profit?」。
ノルウェーの海洋養殖センターは、「鱈」の養殖に挑んでいる。
ハードルはやはりコスト。
魚肉1kgを増やすのに、費用が40クローネ~43クローネ(4.09ドル~4.4ドル)で済むようにしないと、天然タラを漁獲するのとくらべて、市場競争力は無いのである。
海の魚も「家畜化」する。ノルウェーの試験場では、すでに5世代を連続養殖し、いま、6世代目を育てているが、このくらいになると、もう「脱走」しなくなるという。生育もますます快調なペースになってくれる。
その顕著な性格変化は、5世代の時点で起きたという。
鱈は、1尾が2kg以上あるなら、市場は大歓迎だ。
そして、第五世代の養殖タラは、平均して、一尾が3.85kgにまで肥ってくれた。22ヶ月から23ヶ月で、である。
10年前に養殖試験を始めたころは、こんなに大きくはなってくれなかった。
餌の量も、昔よりは少なくて済むようになっている。個体の性成熟を回避させる技術が、この低コスト化に貢献している。
養殖途中で死んでしまう率も、今では14%まで低下した。
ノルウェーの養殖鱈は、最大5.0kgまで肥らせることができている。
タラは、ハラワタを抜いて頭を切断すると、残る身の重さは63%である。
稚魚は117グラムである。ここから、平均3.85kgまで大きくするのだ。
鱈を1kg肥らせるのに必要な餌は、1.24kgである。