最新の ★《続・読書余論》は 伊藤隆編『国防と航空 笹川良一と東京裁判 別巻』2010年刊・ほか です。

 興味深いのは、戦前すでに、航空パイロットにとって、南シナ海の天候が最も安定していて活動し易いのは4月末~5月初旬だと知られていたこと。現在でも1年でいちばん台湾近海を注意するべき時期は、日本のゴールデンウィークとモロに重なっているわけです。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を ご覧ください。

 次。
 2022-5-18記事「Next Step in Australian and Japanese Interoperability: KC-30 Refueling of F-2」。
   この四月、RAAFのKC-30Aタンカーが、空自のF-2に空中給油する訓練を成功させた。

 RAAFは、クインズランド州のアムバーレイ基地にこのタンカーを7機、置いている。1機で100トン以上もの燃料を運べる。

 次。
 Tim McMillan 記者による2022-5-16記事「Kremlin-Backed Fighters Left Abandoned, Then Detained By Russian Border Guards」。
  北西ウクライナ戦線(ハルキウ西方)において、前進命令を拒んで勝手に先に故郷へ退却したLNR(ルハンスク人民共和国)の分離派部隊は、ロシアの連邦国境警備隊によって逮捕され、いずこかへ連行された模様。最初に司令官がじぶんの部隊を捨てて逃げた。

 この事情は電話傍受やビデオ投稿によって分かってきた。

 このLNRは当初、ロシア軍の一翼としてキエフへ向けて前進していたのだが、退却局面になって、露軍とのあいだで悶着が起きるようになった。

 要するに、LNRの兵隊たちは、ロシア軍よりも高速で退却しはじめた。それをLNRの指揮系統が止めようがなくなった。
 それでロシア軍が、LNRの本拠地、すなわち動員の出発点でまちかまえていて、脱走者を逮捕した。

 LNR軍がロシア国境を越えて逃げないように手を打ったらしい。ロシア兵ならロシア領内まで後退してもいいのだが、LNR軍にはそれ以上の後退はゆるされないのだ。

 逮捕された分離派の兵隊たちは、こんどは強制的に、ロシア軍への正式入隊志願書に署名させられているそうである。

 次。
 Tyler Durden 記者による2022-5-19記事「The Swiss Connection: How Russia Is Weathering Tough Sanctions」。
   ロシアの地下資源の貿易はその80%がスイス経由。1000もの露系企業がそこで汁を吸っている。
 この仕組みを崩壊させないと、真の対露制裁にならない。
 というわけで、西側世界がスイスを見る目が険しくなってきた。

 地下資源の三分の一は石油とガス。のこりは、亜鉛、銅、アルミなどだ。

  ※永世中立の美名の下、かなりダーティな国家になっていたのである。スイスは汚れていた。ロシアまみれだ。三代目が留学させられるわけだね。


★《続・読書余論》伊藤隆編『国防と航空――国粋大衆党時代 笹川良一と東京裁判 別巻』2010年刊