杜撰な徴兵事務。うまれつき目が見えないロシア市民に軍営出頭の通知が配達されたという話。

 ストラテジーペイジの2022-5-30記事。
   イランは、古い「アントノフ140」の内製品である「シモルグ」双発輸送機を完成したと発表した。
 部品はロシアから調達した可能性がある。

 ロシアは「An-140」を39機しかこしらえず、現用機は1機もなし。

 2002年には、アントノフ社の幹部級技師たちが、イラン国内でのこの「An-140」の初組み立ての式典に参席しようとして同型機(ウクライナの民航会社所属)で向ったのが墜落してしまった。

 2005年にはアゼルバイジャン保有の「An-140」が墜落。

 2014年には、イランがノックダウンした2機目の「An-140」が墜落。
 2015年にイランは、この飛行機から手を引くと発表していた。

 ウクライナのアントノフ社が設計したAn-140は、製造はロシア国内でなされた。19トンで、客を52人、乗せられた。
 民航機型は1機が900万ドル。
 ロシアが採用した軍用機型は、脚などが強化されている。貨物なら5トン積み。値段は1200万ドル。それでも西側同格機の半額というところ。

 だが、安かろう悪かろうだった。35機納品されたうちの5機が墜落し、111人が死亡している。

 航続距離は1300km。巡航速度は460km/時。
 露軍としては、1950年代の設計にさかのぼる「アントノフ24/26」を、あたらしい「140」で更新したかった。

 ぜんぶで1100機製造された「24」のうち500機強がまだ現役である。
 改良型の「26」は600機以上製造された。まだ200機以上が現役だ。

 1991のソ連崩壊で、「アントノフ-24/26」 のスペアパーツは入手困難になった。
 それから長い時間をかけて、各地でスペアパーツが製造されるようになっているようだ。

 次。
 雑報によるとフランス製の三脚付きMANPADである「ミストラル」が、ウクライナ軍に引き渡されている。

 イスラエルのラファエル社製の「ファイアフライ」とそっくりの対人ロイタリングミュニション(爆薬400グラムが入ったキラー竹とんぼで、リモコン通信システムはSPIKEからの流用)がウクライナ戦線で撮影された問題で、このキラー竹とんぼは英国のオヴァーワッチアエロスペース社の製品なのだというSNS書き込みがあるのだが、その会社のHPにはそれらしい商品は何も宣伝されていない。これはとても怪しい。イスラエルがドイツでライセンス生産されているスパイクの対宇供与を認めなかったという別な雑報と併せて考えると、米英経由でイスラエル製の武器がすでに特殊部隊用として引き渡されているのではないか? イスラエル政府としてはそれを打ち消したくてたまらないのでは?