アルメニアが中共から買っている地対地ロケット弾が露軍に流れることはないのか?

 Con Coughlin 記者による2022-6-2記事「Artillery will decide the war in Ukraine」。
    バイデンは戦争は外交交渉で終結されねばならないと信じているが、侵略者の決意を変えさせるには梃子として武器が要る。それでレンジ80kmのロケット弾は供与することにした。

 英国は英本土でウクライナ兵にHIMARSの使い方を教練する。そしてレンジ80kmのロケット弾も供与する。

 ※ここで「対砲兵戦」の行く末を占うと、レンジ70kmオーバーの長射程ロケット弾を「多連装」させる発想は、明日にも廃れると思う。トラックシャシに6発載せるというHIMARSのコンセプトすら、多すぎてダメだ。とにかく1発被弾したらダメージが激甚だからだ。間違いなくこれからはそういう「撃ち合い」が当然のようになるのだ。こっちが1発も発射しないうちに、不意にドローンから小型爆弾で奇襲される痛恨事も普通に起きるようになる。それを防ぎようがないのである。ではどうするか? 最低でも、システムを、トラクターヘッド(牽引シャシ)とトレーラー(被牽引車)の2車体に、分割することだ。それなら、トラクターとトレーラーのどちらかに敵の砲弾が命中しても、どちらかは生き残る。その上で、トレーラーには1~2発の地対地ロケット弾しか積まないようにする。レンジ200km級(先島群島から尖閣海域を火制し得る)なら、とうぜんにそうなるだろう。被害分散、リスク分散の考え方を、つきつめるべし。トレーラーに1本だけ積むのだと最初から割り切っておれば、エンジンは小型化できる。あるいは、キャビン周りだけを重装甲化させてもエンジンにとって過負荷にならぬ。しかも、島嶼に先行した特殊部隊がそのトレーラーランチャー部分だけを物料傘で空中投下してもらって、人力で島嶼内に射点を据えつけることも可能になるだろう。

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 雑報によるとドイツはすでにウクライナに対して、路側から道路上の戦車を瞬時に破壊できる待敵ロボット弾薬「DM22」を1600発、「DM31」を3000発も供与済みである。磁気センサーとAIにより、民間車両には反応しないという。

 露軍はAPS付きの戦車をまだ1両もウクライナに出していない。1両も撮影されていない。※シリアでは機能していなかったけどね。

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 ロイターの2022-6-3記事「Exclusive: Kazakhstan renames its export oil to avoid Russia sanctions risk」。
   カザフスタンは、同国産の原油をロシアの港湾から輸出するときに、ロシア産と混同されて経済制裁や拿捕の対象にされては困るので、商品名を工夫することにした。月曜日からは「カザフスタン輸出ブレンド原油(KEBCO)」と呼ぶ。

 カザフスタンは2021年には、輸出用原油の20%を、ロシアの海港から出荷していた。1330万トンほど。

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 Adriano Bosoni 記者による2022-6-2記事「Will the War in Ukraine End the Polish-Hungarian Alliance?」。
    ポーランドとハンガリーは、EU新参同士、流民の受け入れをしないことでEUの方針に楯突く同盟者だった。
 しかし対露の敵愾心はポーランドが最強であるのに対してハンガリーはそれほどでもないという相違がある。
 2014のクリミア侵略にさいしては、ハンガリーは対露制裁のEU決議に拒否権を発動した。

 今次戦争でポーランドは諸々EU路線に屈従することに決めたが、ハンガリーは依然、突っぱね続けている。これで、ハンガリーだけが孤立することになってしまった。
 ハンガリーは国内の武器弾薬をウクライナに援助しないというだけでなく、第三国が同国領土を通過してウクライナ援助することも禁止している。

 ※NATOのAWACSもハンガリー領空は避けて飛ばねばならないという異常事態である。ハンガリーは石油のすべてをロシアからのパイプライン供給に依存してきた。


(管理人Uより)

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