今のウクライナをなぞらえるなら、むしろ、80年代のアフガニスタンだろう。

 1950~53の韓国だという論者が英文批評圏では出てきたが、当時の韓国に対する米軍需品(日本国内の工場に量産させた砲弾類を含む)の揚陸・追送には、何の苦労もなかった。

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 Zeyi Yang 記者による2022-6-18記事「China wants all social media comments to be pre-reviewed before publishing」。
   中共がネット取締り法をさらに厳しくする。
 あきらかになった条項のひとつ。すべてのコメント欄投稿は、それが表示される前に、内容が検閲されねばならない。

 つまり「事後検閲」から「事前検閲」への切り替えだ。

 ※終戦後の占領中のGHQによる日本国内の検閲環境は、「事後検閲」を連発することによって新聞社の経営にダメージを与えてやり、それによって「自発&事前」のマスコミ検閲に導こうとするスキームだった。しかし、これから導入せんとする中共の検閲は「他律&事前」の検閲である。これは、江戸時代の出版検閲や、戦時中の陸軍省による新聞検閲に近い。

 中共が、民衆相手にコメントを投稿・公開できるインターネット・サービスを取り締まる法令を最初に導入したのが2017年。それから5年が経って、見直しの時が到来した。

 新たに導入する条項では、テキストだけでなく、絵文字、GIF〔先日死んだ発明者はこの発音は「ジフ」だと言っていた由〕、画像、音声、ビデオも、事前検閲の対象である。検閲前に投稿が公開されてはならない。

 ビデオの上のスペースにリアルタイムでコメントが表示されてくる「バレット(弾丸)・チャット」も、当局は非常に気にしているようだ。

 エリック・リューは、前にウェイボで検閲係をやっていた。彼はいまは『チャイナ・デジタル・タイムズ』で中共の検閲制度について研究している。

 中共のデジタルプラットフォーム企業で、社内に数千人もの「検閲係」を社員として抱えているので有名なのは「バイトダンス」。当局にも、一般ユーザーにも、誰の目にも触れぬうちに、問題ありげな投稿を即抹消するようにしているという。

 他の企業だと、「検閲係」をアウトソーシングしている。たとえば検閲係ばかりを多数、抱えている、検閲請負企業があるのだ。その親会社は「人民日報」である。

 それでも検閲漏れで、世の目に曝されてしまう、反政府的な投稿はしばしば発生。そのたびに、プラットフォーム企業は多額罰金を課せられている。

 2017法では、ニュースに対する意見投稿が、取り締まられていた。
 2022法案では、ニュース以外の森羅万象投稿も、「先申後発」の適用となる。

 4月の上海の新コロ・ロックダウンのビデオは、「ウィーチャット」では流れたが「Douyin」(TikTokの二番煎じメディア)ではひとつも投稿が出なかった。これは後者は事前全数検閲を徹底しようとして、物理的に不可能だったから。言うならば、「ウィーチャット」は危い橋を渡っている。

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 Defense Express の2022-6-18記事「Belarus Withdraws T-72’s And Armored Personnel Carriers to Staff Two New Battalions」。
   ウクライナ軍が把握したところでは、5月末までに、ベラルーシ国内の倉庫にあったベラルーシ陸軍の予備部隊用のT-72×39両と、APC×21両が、ロシア軍のために献納された模様。

 これだけあれば、2個大隊を新編できる。

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 Olivia Savage 記者による2022-6-15記事「Eurosatory 2022: Leonardo unveils new tactical multimission radar」。
  ユーロサトリにレオナルド社が出展した、戦術マルチミッションレーダー。特に小型UAV探知を考えてある。CバンドのAESAで、最大探知距離は40km。探知高度は2万3000フィート。
 「マイクロUAS」(おそらく市販DJIを念頭)だと水平距離7km、高度3200フィートで捉えられる。


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 Huw Williams 記者による2022-6-17記事「Eurosatory 2022: Terramil develops AP mine for Estonian military」。

 ユーロサトリに出展された「M-13 対人地雷」。エストニア軍の注文で開発された。
 重さ12kg。
 1200個の鉄球を距離200m、角度60度の扇状に飛ばす。クレイモアの巨大版だ。視発式なので、対人地雷条約には抵触しない。

 ※防衛省が大急ぎで開発しなければならない「ソフトウェア」は、「2機のマイクロドローンを精密編隊として制御して飛ばす」アルゴリズムである。これが完成すると、戦時に急速に掻き集められる市販級ドローン×2機によって、1個の「自己鍛造弾」や「クレイモア」を協働で「宙吊り」して空中運搬させられるからだ。前後にタンデム編隊で飛行するクォッドコプターの間にワイヤーを結び、その中間に兵装を懸吊し、標的近くで空中爆発させる。ワイヤーの長さ・たるみがあるのと、爆発兵装が飛行軸に対して直角向きの指向性であるので、2機のUAV本体は爆風で四散せずに飛び戻ることができる。