ルーマニアが、30年間廃線であった国境鉄路を復旧する工事を進めている。これが再開通すると、ウクライナ産の穀物をドナウ川下流のガラツィ港から、船で黒海へ送り出せるようになる。

 Chuck de Caro 記者による2022-6-28記事「Ukraine: Think Deep Attacks Against Russian Logistics」。
   ロシア本土内の鉄道の弱点は、まずヴォロネジとヴォルゴグラードにある2つの大鉄橋だ。

 さらに「Fokinsky Rayon」にある鉄道交差点にも弱点となる鉄橋が複数ある。
 ここを挺進作戦で破壊せよ!

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 Loren Thompson 記者による2022-6-28記事「How HIMARS Rockets Can Help Turn The Tide In Ukraine」。
    前の在欧米陸軍の司令官だったベン・ホッジス中将に聞いたら、ロシア軍は7月から総崩れになるだろうとのこと。

 潮流の変わり目は七月だと言うエキスパート軍人はホッジスの他にもたくさんいる。
 なぜか。
 それはHIMARSさ。

 ホワイトハウスは5-31にHIMARSを4両渡すと決め、いま、追加の4両も移送されつつある。
 この数量はこんご、さらに増えるだろう。

 発射される地対地ロケット弾は、終末自律誘導式で、レンジは80kmに達する。

 ウクライナ軍は6-25に、さっそく前線でこのロケット弾を発射した。

 HIMARSは、砲側で照準を決定するのに、16秒しかかからない。必要なデータは、暗号化されたデジタル無線で入ってくるのだ。

 ロケットの弾頭重量は200ポンドである。
 ※イコール、90kg。ただし勘違いするな。充填されている炸薬は23kgの「PBXN-109」なのだ。スチールの弾殻が重いのである。そしてその生成破片のひとつひとつはとても小さいことが、弾着現場写真の穴だらけのプジョー・トラックからわかる。この威力が絶大となるように、曳火高度も含めてすべては計算されているのだろう。

 ロックマートの広告だとシステムの信頼性は98%だという。

 最終的にウクライナはHIMARSを何両取得することになるか?
 これにはルーマニア軍の初度要求数が参考になる。2017年に、彼らは、HIMARSを54両、買うことにしたのだ。ウクライナ軍も、そのくらいは必要とするだろう。

 ちなみにポーランドの国防大臣は、HIMARSを数百両、調達したいと語ったことがある。

 ロックマートは、アーカンソー州のカムデンの工場で、これまでに500両のHIMARSを製造した。だから、米軍の保有分をウクライナにくれてやろうと米政府が決心したなら、それは余裕で即実行できるはずだ。

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 Kamil Galeev 記者による2022-6-28記事。
  ジーメンスなど、ドイツのメーカーは、ロシア軍と縁が切れるだろうか?
 ロシアにおける工作機械の買い手の85%は、軍需工場である。切れるわけがない。

 この戦争がおわったら、ドイツ企業は全力でふたたび、ロシアの軍需産業を再興させるのに尽力する。これはまちがいなくそうなる。

 そんなことをやったらドイツ企業に全先進国が制裁を加える、そのくらいのペナルティを課しでもしない限り、彼らは必ずまた同じことをやる。そういう商売を、ずっと続けてきたのだ。