中共軍は1000機の民航旅客機に兵隊100人と外国人「ゲスト」10人を混乗させて台湾の道路に一斉不時着させれば「空挺堡」が確保でき、そこから歩兵の力だけで橋頭堡確立に成功するだろう。

 これを米空軍は撃墜できない。
 不時着機をどこに集中するかのイニシアチブは中共側にあり、台湾軍(現役9万人)は局地的には中共軍の「不義不烈挺進隊」より数的に劣勢になる。もちろん海からのあらゆる陽攻あり。

 それで3箇所くらいの空挺堡と橋頭堡を確保してしまえるはず。

 どうせ経済制裁をくらって4000機の民航機はぜんぶスクラップになる運命なのだから、こういう有効な使い方を考えているはずだ。
 エアバス「A320neo」だと通例146席だがマックスポテンシャルは194席。重武装兵はその半分しか乗せられないとして70人は運べよう。
 近距離の片道だから燃料は減らす。兵隊100人+人質10人はまず余裕だろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-7-4記事。
  米国は35隻の沿岸用パトロールボートをウクライナに贈る作業を進めている。その多くは、全長が12m~14mだが。

 そのなかに、72トンで26mの「マークVI」が含まれる。米海軍で退役作業が進んでいるものだ。退役させる「マークVI」の建造年は、2015から2017の間で、つまりは比較的に新しい。※なにか、「マークVI」にはスキャンダルがある。

 2020に米国は16隻の新造の「マークVI」艇をウクライナに売却することで合意していた。その隻数はのちに18隻に増やされたが、なんとまだ1隻も納入されておらず、ぜんぶが納入されるのは2026年だという。

 ウクライナに売る予定だった「マークVI」の武装は、RWSの30ミリ機関砲×2基。暗視用FLIRと、敵味方識別用IFFと、LRAD(5km先に肉声を届けられる)もとりつける。小型対艦ミサイルも4発。

 マークVIは固有乗員10名+お客8名、最高時速82km、巡航速力45km/hなら28時間航続可能。

 ウクライナには立派な造船所がある。RWSも自前の物を製造できる。

 クリミア半島とは別な場所にある造船所では「Gurza-M」級の52トンの「砲艇」を20隻、建造中である。これらは2022年中に納品される予定であったが今次戦争により作業はストップ。それで「マークVI」の話が再浮上したのだ。2022中には3隻が届けられるだろう。緊急なので、米海軍で退役させた中古品をさしまわすかもしれない。

 ところで1930年代の条約により、ダーダネルスを余所者国の軍艦は通航ができないのに、どうして「マークVI」を届けられるのか?
 じつはルーマニアのコンスタンツァ港はドナウ河口にある。ドナウ河を遡ると、北海まで到達できるのである。この内陸水路を使って「マークVI」を届ける。

 ※ウクライナがソ連から独立したとき、セバストポリ軍港の大勢の海軍将兵たちは、ロシア籍を捨てたがらなかった。優良軍艦とともに、みんな、ロシアに行ってしまった。ウクライナには、海軍の人材がほとんど残らなかった。ゼロからの構築なのである。海軍の伝統が、(海兵団も兵学校も海軍大学校も)皆無なのだから、それは「無理ゲー」に近い。だがプラスに考えると、それゆえに「TB2」を「陸攻」にする、山本五十六式の新海軍も育つわけか。