とうとう露軍は「T-34」を持ち出してきた。

 リシチャンスク市のチェックポイントにそれを置いた。市を奪回しようとして攻め寄せてくるウクライナ兵を脅かしたいらしい。「MT-LB」でそこまで牽引してきたのではないかと思われるが、詳細は不明。

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 AFP の2022-7-12記事「Kyiv Summons Canada Envoy Over ‘Unacceptable’ Turbine Return」。
    ウクライナ政府はカナダ大使を呼びつけ、カナダからドイツに「ノルドストリーム1」のコンプレッサーを戻すという決定は対露制裁決議違反であり、受け入れられないと告げた。

 このタービンの修理施設は、カナダにあるジーメンスの工場にしかないのである。

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 Kamil Galeev 記者による2022-7-11記事。
   ムリノ演習場が完成したのは2020。ラインメタルからの最後の設備搬入が2019だった。
 2021に露軍はここで、侵略戦争の練習を開始した。

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 Richard Jones 記者による2022-7-6記事「Transmobile unveils spigot launcher for RPG-7 projectiles」。
  ※ジェーンの記事が尻切れトンボなので、メーカーのHPによって補う。

 82ミリ迫撃砲の寸法で、「キャプティヴ・ピストン」を応用し、なんと迫撃砲弾のみか、筒先からRPGの対戦車弾頭も擲射できる、そんなユニークな個人携行式重火器を、ブルガリアの企業が開発した。砲口から燃焼ガスが出ないため、すぐ近くの敵兵にもその発射音は聞こえない。
 名称を「COPSIS SL」という。

 地雷、手榴弾、サーモバリック、ガス弾など、なんでも擲射することができる。
 また「直射弾道」にもできる。射距離はごく短くなるが。

 擲射弾道にした場合、レンジは850m。
 直射弾道にした場合、レンジは180m。
 発射時の騒音は、85デシベルに抑制される。
 照準器ぬきの全重は、5.4kgである。※これはありえないな。

 ※対戦車にも、反射面陣地の対歩兵用にもなる。WWII中にこういうものがあれば、南方島嶼戦の様相は変わっていたかも……。

 ※なお疑問なのは、ピストンを作動させるのに、1発ごとに、ブランクカートリッヂが必要なはずだが、それは何を使うようになっているのか、情報が載ってない。

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 Zeke Miller and Josh Boak 記者による2022-7-12記事「Iran to deliver armed drones to Russia for Ukraine war, White House says」。
   米NSCのアドバイザーであるジェイク・サリバンいわく。米国は情報を得た。イランはロシアに今月、数百機の無人機を提供する準備をしていると。その一部は爆装型である。

 ※イラン製の無人自爆機はプリプログラムされたコースを飛んで、飛行場の旅客機を直撃することができる。最大700kmくらい飛んで当てた実績がある。これが狙うのはルーマニア国境に近いウクライナ空軍基地だろうと思う。そこは今まで「聖域」に近くて手を出しにくかったたが、今後は常続的にハラスメントできるだろう。あとはオデーサの穀物積み出し埠頭のサイロや倉庫が狙われるだろう。さらにロシア=イラン協力が進展すると、ロシアが持っている西側製の民航機を「無人自爆機」に仕立てる作業の、ハカが進むはずだ。イラン人は大喜びで協力するだろう。