30~40ミリ擲弾をドローン投下爆弾に改造するさいには、針状の着発信管を頭部に付けていることが分かった。

 その部分の交換カバーも3Dプリンター製らしい。

 次。
 Defense Express の2022-8-3記事「Trying to Hide Their Railway Echelons With Smoke Screens, russians Very Probably Blown Themselves Up」。
   HIMARSは、貨物列車から重装備と弾薬を卸下する作業が行なわれる場所を狙って来るらしい。そこで露軍は、この卸下作業を偵察衛星から隠すために、列車の停止と同時に煙幕を展張するらしい。ところが火工品の扱いを間違えて大爆発を起こしたと見られるケースあり。時は7月31日、場所はヘルソン戦区のカランチャク駅。

 ※置石は1個では低速の貨物列車を脱線させられないが、それが10個も連続したらどうだろうか? ハイブリッドドローンに軽量のロボットアームをとりつけ、VTOL着陸しては、線路のバラストを拾ってレール頂部に載せるという作業を点々と繰り返させる。これなら往路で重い爆薬を抱えて飛ぶ必要がないので、ドローンの作戦レンジが延びるだろう。もうひとつ研究する価値があるのは、サイズと形状をバラストの石に似せた金属塊を、テルミット反応によってレールの表面に熔着してしまう「置石のようにみえるがじつは鉄スラグ」だ。テルミットでレールを切断するのではなく、テルミットによって障碍石を貼り付ける。これまた、鉄道妨害用ハイブリッド無人機の往路の負担重量を軽減する一法だろう。この程度ではリアルの脱線は起こらないが、通過のたびにとんでもない騒音と振動が機関士と線路警備兵を動揺させずにおかぬ。素手では除去することは不可能。積荷が弾薬なら、超徐行するしかない。それがHIMARSの的になる。

 次。
 Defense Express の2022-8-4記事「Expert Explains Why Does Ukrainian port city Kherson Matter (Video)」。
   ドニプロ河に面した港町であるヘルソン市は3月前半に露軍に占領された。
 ヘルソン市の攻防が今なぜ焦点か。そこからクリミア半島へ運河で「真水」が供給されているのである。

 ヘルソンをウクライナ軍が奪還すると、クリミア半島は「水の手」を断たれる。あとは、海の水を汲んで蒸留するしか方法がなくなってしまう。
 ※先大戦初盤の香港やシンガポールと同じだね。ところでコレヒドールの上水はどんな仕組みだったのだろうか? バターン防禦で上水に苦しんだという話を読んだ覚えがない。

 すでにヘルソンに通ずる露軍後方の鉄道は遮断されており、ヘルソン守備軍が《パウルスの第6軍》となる運命も予見されている。

 次。
 Defense Express の2022-8-3記事「’One-of-a-Kind’ russian Guidance System of the ‘Tornado-S’ Missile is Based on Chips Acquired via AliExpress (Photo)」。
    「トルナドS」は露軍の多連装ロケット砲。「9M554」はそこから発射される地対地ミサイルである。

 これのクラスター弾頭タイプは、誘導装置の解析がしやすい。というのも誘導機能部分はそっくりそのまま地面に落ちてくるからだ。爆発で四散しないのである。

 で、しらべてみたところ、通販サイトの「AliExpress」経由であつめられるような西側製のデュアルユースのチップや電気部品を使っていた。このようにして2014以来の経済制裁をくぐりぬけていたわけだ。

 使われていたチップは、「TSOP66」に「LQFP64」。キャパシターには「tantalum SMD」。これらは西側製品だ。ロシアの国内メーカー「ミランダー」が製造している「LQFP64」というチップだけが、国産電子部品であった。

 慣性誘導に必要な光ファイバーのレーザージャイロチップや、動翼を制御するチップの製造元はこれからつきとめるところだが、どうせこれらも西側製であろろう。

 次。
 Defense Express の2022-8-4記事「russians Flee Their APCs After the Hit: Ukrainian Forces Tell How They Use Barrett on the Battlefield」。
   米国から供与された12.7ミリの「M107A1 Barret」狙撃銃で露軍のAPCを撃つと、1発当たっただけで、中の兵隊が皆、車両を捨てて逃散するそうだ。

 バレットの長所は2つある。まず弾道計算機がすぐれているので複数の目標を次々に精密狙撃できる。
 もうひとつは、分解すると60リッター容量のバックパック×2に収納して運搬できる。狙撃手は2人1組なので、それで不都合がない。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-8-4記事。
   3月までに米軍の「欧州コマンド」は、シュツットガルトのNATO基地内に ECCU/IDCCという、ウクライナへの国際援助品を捌くセンターを立ち上げた。その解説。

 次。
 Kurt Zindulka 記者による2022-8-4記事「People Smugglers Using China’s TikTok to Advertise £5,500 Channel Crossings」。
   アルバニアの国際不法移民請負い組織が「TikTok」を使って英国海峡での商売を動画で宣伝していると、英政府が指摘している。
 この組織はゴムボートを使うそうである。

 1人につき5500ポンドで、英国本土に不法上陸させてやる。
 客がイラン人の場合、少しリッチなので、もっと高くふっかけられるという。

 密入国した者たちは、奴隷労働のような職に就くのだという。
 出発地はフランス海岸である。

 ことしだけでもすでに1万7000人以上の不法外国人がイングリッシュ海峡を渡って英本土に流入してきたという。

 次。
 Lawrence Chung 記者による2022-8-4記事「Taiwan faces hard choices as drones from mainland China start flying over Quemoy in wake of Nancy Pelosi visit」。
   ペロシ議長が台湾から韓国へ向って離陸した数時間後、中共軍は金門島上空にドローンを侵入させた。台湾軍は自制を命じられて発砲できなかったが、拳銃型の照明弾で威嚇した。

 ※中共指導部に台湾侵攻計画など何もないことが今回、わかってしまった。ただむなしくさわいでいるだけ。金門と馬祖はその隠しようもない象徴だろう。日本にとっての成果はあった。中共は尖閣の領海を外してミサイルを飛翔させている。つまり日本の領有を公然とリスペクトしているのである。