FSBの手先となって民間諜者を買って出ていたコウモリが、半島から脱出し始めていると見られる。奪回されるのは時間の問題と見ているのだ。
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Daniel Byman 記者による2022-8-10記事「Observations on Iran’s Plot to Kill John Bolton」。
IRGC(イラン革命防衛隊)のQods部隊に所属するシャフラム・ポウルサフィは、元大統領安全保障補佐官ジョン・ボルトンの暗殺を計画し指揮していたとして捕縛された。2020-1にQodsの領袖ソレイマニが爆殺されたことへの報復を意図したらしい。
この容疑者、米国内でヒットマンを募集しようとしたのだが、たちまち米当局に嗅ぎ付けられ、監視が付いた。
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OpIndia Staff による2022-8-13記事「Pakistani man claiming to be PMLN politician announces 20 Million USD bounty on Dutch MP Geert Wilders, says he is next after Salman Rushdie」。
NYCにおけるラシュディ襲撃事件の直後、オランダの国会議員ヘルト・ウィルダースの生首に償金2000万米ドルを懸けるとツイッターに書き込んだ「パキスタン・ムスリム・リーグ」(Nawaz)の党首、レハン・M・サビル。ツイッターはサビル氏のアカウントを停止した。
最近では、インドBJP党のスポークスマンとしてテレビ討論会の席上、与党の政策とヒンドゥー主義を弁護していたヌプル・シャルマ女史が預言者ムハマドの悪口を言ったというので殺害予告が殺到している件についても、ウィルダースはイスラム暴力主義集団を果敢に非難している。
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2019-11-19のAPの古い記事「Dutch court sentences Pakistani of threat to kill Wilders」。
ハーグの地方裁判所は、ウィルダースの殺害を計画したパキスタン人(27歳)に禁錮10年を言い渡した。
検察の求刑は6年だったが、裁判官はそれに4年追加した。
この時点でウィルダースはすでに数年間、政府が用意したセーフハウスで24時間警固されながら起居している。
パキスタン人は1年前にオランダに入国した。
この被告、フェイスブックにビデオを投稿し、あの犬(ウィルダース)を地獄へ送る、と語っていた。
判決文によると、わざわざオランダ国会の建物の中で殺害する計画であったという。意図が悪質なので量刑が重くなった。
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ストラテジーペイジの2022-8-12記事。
中共政府の借金は、117兆ドルある。これは米国政府の借金の4倍である。
また、中共のGDPの6.5倍の借金となる。
比較。米政府はGDPの1.26倍=29兆ドルの借金がある。
中共の人口は米国の4倍。また、シナ人のひとりあたりの所得は米国人の16%である。
フィリピン政府は、中共資本にやらせるつもりだった3本の鉄道建設事業をキャンセルした。総額90億ドルのプロジェクトだったが。
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Shannon Tiezzi 記者による2022-8-13記事「Which Asian Countries Support China in the Taiwan Strait Crisis – and Which Don’t?」。
このたびの台湾に対する中共の軍事脅迫について、アジア太平洋域の中で、反対とも支持とも、公式コメントを一切出さなかった国がある。それが韓国。
※なぜ西日本での弾薬の備蓄に本腰を入れると良いことがあるのか、その説明を、2018年刊の『空母を持って自衛隊は何をするのか』の第6章でしているので、ご関心ある方は、読み直してみてください。
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Jason Beaubien 記者による2022-7-30記事「In the Russia-Ukraine war, drones are one of the most powerful weapons」。
NPRの特派員が、ウクライナの偵察用の固定翼UAV(発射は10mのゴム紐による)のオペレーションチームに同行した。
モニターと操縦用のラップトップPCは、軍用のヴァンの中である。車両にはカモフラネットがかけてある。
露軍が占領している村の上空を飛ぶ。高度は1000m弱だ。
動く物は、庭から庭をうろつく、野良犬や放れ牛などの動物だけ。村人は逃げ去っているようだ。
この固定翼ドローンはビデオを電送してくるだけではない。同時に内臓メモリーには高細密画像を貯蔵しているので、回収後にチームはそれを仔細に検分することができる。
スウェーデンの絵本シリーズに『屋根の上のカールソン』というのがあり、この偵察チームのコールサインはそのキャラクター(空を飛ぶ)からとっている。
チーム・カールソンは、戦争の初期には雑多な、数千ドル級のドローンを飛ばしていたが、今日では、手投げできる最大サイズの固定翼UAVを扱うようになった。このUAVはネットで数万ドルで調達した。購入資金はじぶんたちで集めた。
チーム・カールソンは、法的には、ウクライナの「郷土防衛軍」の一部である。
現在、ウクライナでは、誰でもこうした民兵組織を立ち上げてよい。それは自動的に「郷土防衛軍」の一翼となるのだ。
固定翼機の回収は、麦畑に着陸させることによる。
すでに両陣営、合計すれば数千機のドローンが、日夜、戦場を飛び交っている状態だ。
カールソンのチームは、砲兵で攻撃できそうな敵の目標を発見したら、ただちに、スターリンク通信を使って、味方砲兵に連絡する。
動きのある露軍のトラック車列を探知したときは、味方砲兵と継続的に通信をリンクして、射弾の修正に任ずる。
ザポリッジア市内では、ひとりの男(カールソン隊ではない)が、「軍用ドローン学校」を開設している。マルチコプターから改造爆弾を投下する方法を、ウクライナ軍の兵士たちに教えているのだ。
この先生は注意を与える。民間用のドローンは、敵からすぐにトラッキングされるぞ。それが戻って行く場所をつきとめられると、次にはそこに砲弾が落ちてくるから気をつけろ。
なにしろ電動マルチコプターの作戦半径はごく短い。どうしても敵の火砲の射程内で操縦するしかないので。
※VTOLドローンの往復距離を敵の火砲レンジ以上に伸ばしたくば、ガソリンエンジン式のシングルローター機とするか、その双発のバートル型のミニチュアとするしかない。この場合、可変ピッチ機構の反応速度が、精密コントロールを可能にする。可変ピッチメカニズムは複雑で高額になるので、市販機向きではない。だからこそ、DJI社では採用しなかった。ということは、ここに、日本のメーカーのニッチな強みがある。今日の制御ソフトとセンサー内臓チップを組み合わせれば、ミニチュアバートルでかなりのことができるはず。鉄道妨害手段のエースになってくれるだろう。
露軍は、妨害電波を発してドローンの航法を続けられなくし、不時着させてしまうのが得意である。ドローンが敵に拾われると、大量の情報が敵に渡ってしまう。
まず、メモリーの中に「ジオ・ポジション」の履歴がぜんぶ残っている。どこから発進しているかがバレてしまうのだ。そこに迫撃砲弾が落ちてくる。
カールソン・チームのその日の布陣場所は、刈り取られたばかりの小麦畑と、ひまわり畑の境界線となっている雑木帯の中。ヴァンのすぐ横には、棺桶サイズの個人壕も掘ってあり、もし露軍の砲弾が降って来たら、そこに飛び込めるようにしてある。
※1970のイタリア語映画の『ひまわり』をBSでやっていたので改めて見直したが、これは露骨なソ連の宣伝映画だったのだとよく分かった。当時としてありえない豊かなソ連庶民の暮らしをこれでもかとPR。露兵が不得意であったスキー機動ができるかのような宣伝フィルムの挿入。冷戦前半期のイタリアは、モスクワから見ると、あと一歩で共産化すると期待されていたのだ。そうなっても映画の商売が続けられるように、映画人もまじめに協力。60年代の日本の役者たちも、ほとんどは、そんなスタンスだった。感心したのは、日本では「岸壁の母」となるところ、欧州では、復員兵は皆、駅にいきなり戻ってくる。だから鉄道駅構内に、尋ね人の張り紙がされるのだ。
ドローンが持ち帰ったメモリーチップの中味の動画を、あらためて車内で見直す作業は、おそろしく時間がかかる。ドローンチームの仕事のほとんどは、この単調なビデオ点検に割かれる。
敵も同じことをやっている。先に見つけた方が、奇襲できる。
慣れてくると、地面に最近掘られた戦車用の塹壕は、リアルタイム動画をモニターしていてもすぐにピンと来るようになる。その座標はメモしておき、ドローンが戻ってきたあとで、メモリー画像で精密に確認する。
※ノルウェーの退役軍人が、ウクライナ軍に「スカイレンジャー R60」という偵察用のクォッドコプターを援助しようと醵金を呼びかけている。Aeryon社はカナダのオンタリオ市にあるメーカー。この機種は2013年に開発され、2019まで製造された。自重4.2kg、最大離陸重量は3.3kgである。滞空30分可能。高度は5000mまで行ける。わざわざこの機種を選んだのは、おそらくペイロードに比較的に余裕があって、「爆撃機」に改造しやすいのだろうと思う。
空母を持って自衛隊は何をするのか: 朝鮮半島危機後の安全保障を再考する (一般書)