フィンランド製の120mm重迫をすでに宇軍は使用中。

 またブルガリアは国産の対戦車ロケット弾(使い捨てのRPG-22を国産化したものだが、筒を伸ばしたあとでまた縮めて収納状態に戻すことができる点が、オリジナルより優れている)をウクライナに供給している。

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 ストラテジーペイジの2022-8-16記事。
   プーチンは100億ドルの軍事費を追加支出させたい。げんざい露軍は月に66億ドルを消費している。
 2021年の実績だと、毎月、54億2000万ドルを露軍が使っていた。

 ロシアの2022のGDPは、2021のGDPより15%以上、減りそうだ。
 今日の陸軍では、全将兵に占める「歩兵」の率は10%から25%だが、戦死傷者の80%はその歩兵である。これは歩兵が戦争の主役であることを示している。

 クリミア半島に接するヘルソン地区。HIMARSにより、後方連絡線の4つの橋を穴だらけにしたので、いまやその橋は歩兵が通行できるだけである。8-10以降、重装備と弾薬と燃料が、ドニエプル河の右岸には補給されてこなくなった。目に見えて露軍からの砲撃量が減っている。
 すでに同地区の露軍の司令部が、ドニエプル左岸に後退した。つまりヘルソン地区からの総退却が迫っている。大量の重装備は置き去りにされるはずだ。

 露軍は「浮橋」「重門橋」を、壊れた橋の隣に架ける能力はあるが、米軍の偵察衛星でたちまち察知されるので、すぐにそれも壊される。

 欧州諸国は、いままで、「F-35」か「もっと世代の遅れた安価な戦闘機」かで迷っていたが、今次ウクライナ戦争を見て「やっぱりF-35」と思い直している。これは今次戦争の副次作用。

 ザポリッジア原発の電力をクリミア半島へ送る送電鉄塔の1基が、パルチザンによって爆破されたが、ロシアはすぐに新しい鉄塔を建て、8-11現在、そこを厳重に警備している。

 8-9、ドイツ政府発表。その時点で10機のロシアの輸送機がドイツ国内の空港に着陸している。しかし経済制裁がかかっている故、これらの飛行機は、制裁が解除されるまでは、離陸することは許されない。

 8-5、ウクライナ軍が確認。イラン製の「シャヘド129」無人機が、戦場で視認された。米国の「MQ-1 プレデター」を模したサイズである。

 「シャヘド129」は2021時点ではイラン製として最も多数製造され、実戦投入もされている機体。2017にはパキ領空とシリア領空で1機ずつが、撃墜されている。

 2022-4には「シャヘド149」もデビュー。値段は500万ドル。衛星通信力はない。しかしレーザー誘導式の空対地ミサイルは発射できる。

 露軍としてはこれでHIMARSをサーチ&デストロイしたいところだろうが、機体サイズが大きいので簡単にSAMの餌食になってしまうだろう。

 7-31、ベラルーシは、シリアから抽出された露兵の穴埋めとして、ベラルーシ兵200名をシリアに送る。

 中共は8-16に、新型で自重1トンの「FH-95」無人機を成功裡に試験飛行させた。ペイロード250kgで、滞空24時間可能である。
 ちなみに2015年からある「CH〔虹彩〕-5」は、ペイロードが900kg。自重3トン。米国の「MQ-9 リーパー」は4.6トン。
 もっと古い「CH-4」は、自重1.2トンのプレデターを模したもので、自重1.1トン。ペイロード100kg、滞空14時間。

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 The War Zone staff による2022-8-15記事「Russia’s Rocket-Toting Robot Dog Is Chinese, For Sale On Alibaba」。
   ロシアの兵器見本市に出展され、ノーボスチが写真を伝えた、ロケットランチャーを背負ったロボドッグ。中共の「UnitreeYushuTechnologyDog」という市販品だろう。別名「ROBOT-DOG」。いちばん安い表示価格は2700ドルくらい。アリババ通販サイトには「3730ドル80セント」の値付けが見える。

 ※雑報によると、「テレグラム」に26万8000人のフォロアーがいた「Grey Zone」というチャンネル。これはワグネルの傭兵が発信していたのだが、8-13を最後にふっつりとアップデートがなくなった。HIMARSで吹っ飛ばされてしまったらしい。つまり編集作業をポパスナでしていたのだ。

 ※雑報によると、大爆発があった Dzhankoi は、クリミア半島内の鉄道結節点で、そこには大量の弾薬が野積みされていたらしい。

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 Kamil Galeev 記者による2022-8-14記事。
   なんども強調するが、ロシアから継戦能力を奪いたくば、ロシアが輸出する化石燃料をボイコットするよりも前に、ロシアに対して西側諸国が輸出しまくっている工作機械や部品・素材を、禁輸するのが近道なのである!

 2-24いらいの、ロシア市場に対する中共からの輸入額を見ると、漸減していることが判る。これは、シナ人の方が、対露商売には警戒的なのである。

 トルコからの食糧の輸入は、増えているようだ。

 しかし工業製品に関しては、圧倒的に西ヨーロッパ製品。これが癌だ。
 ちなみにトルコは、欧州製の工業製品の抜け道迂回輸出ルートとしても、利用されている。

 工作機械の製造元は、ドイツが大宗で、イタリア、スイス、オーストリー、チェコが加わる。
 金属切断機械は、スウェーデン製。これは精密工作を要する核弾頭製造に活用されている。

 数値制御旋盤CNC。表向き、ロシア製でござい、とか、ベラルーシ製でござい、とか標榜していても、その制御ソフトウェアは、ドイツ製(ジーメンス)か、日本製(ファナック)なのだ。これにスウェーデン製が続いている。

 スピンドル(回転部品)、ボールねじ(アクチュエーターに必要)、ベアリングなど。
 切削油。ほとんどがドイツ製。

 これらが西側から大量に輸入されることで、ロシア陸軍は機能を継続できているのだ。
 これらが禁輸されたとき、ロシア軍は動けなくなる。本当だ。それなしでは動かない。

 そして、シナ製品によっては、これらの穴埋めは、できないのである。