もちろんA-10の出る幕は無い。「A-10を活かせ」と言っている連中は、蒸気船時代に帆船を海戦に活用しろと海軍に迫っているようなもの。どこの国でも最も稀少な「人材」(パイロット、整備員、メーカー技師)を、最先端世代の万能装備に集中させないで、どうやってこの人手不足時代に、強力な敵国とわたりあって行けるのか。
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Defense Express の2022-9-10記事「Russians Apply ERA Modules For BMP-2 IFVs, Why It Is Hazardous for the Crew」。
BTR-82Aとか、BMP-2は、側面装甲が薄すぎるため、そこに「コンタクト-1」ERAを貼り付けておくと、そのERAの爆発によって車体に亀裂が入り、却って内部乗員が死傷してしまうということが、前日のクピヤンスク付近での戦闘で判った。その破壊力は、RPGが命中した威力に匹敵するという。
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Huw Williams 記者による2022-9-8記事「ADEX 2022: Turkey’s Titra develops loitering munition」。
トルコの「ティトラ」社は、手投げ式のロイタリングミュニションを完成しつつあり。今年末までには量産化させたい。
とにかく低価格を狙う。
弾頭重量は2.5kgである。飛行テストは10月に予定。
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2022-9-7記事「European gauge in Estonia: a long, expensive, and complicated project」。
エストニア国内の旧ソ連規格のレール幅(1520ミリ)を、EU規格(1435ミリ)に改軌するためには、87億ユーロもかかるという試算が出た。
ちなみに、スペイン鉄道の軌条幅は1668ミリもあり、ロシアより幅広である。
これでは物流面でEUは統合できていることにならないのである。
フィンランドも1524ミリという微妙にロシア鉄道より広い規格なので、早く1435ミリに直しなさいよと勧告を受けているのだが、予算がなく、とても無理だとため息をついているという。
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Paul Szoldra 記者による記事「What Ukraine drone videos tell us about the future of war」。
2016年に海兵隊の一大尉がエッセイを海軍協会雑誌に寄稿していわく。敵の自爆ドローンが、タクシング中のF-35Bのエアインテイクの中に飛び込んだら、それだけで2億5100万ドルの兵器は無力化されてしまう、と。
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Associated Press の2022-9-9記事「Mexico’s Senate votes to hand over National Guard to army」。
メキシコにも「州兵」があるのだが、米国とは違って、連邦政府の統括。これまでは、国防省とは別の、「公共安全省」の指揮下ということになっていた。しかし実態は、メキシコ州兵11万人の将兵の8割が、メキシコ国軍からの一時的出向の人材なのだ。腐敗して機能していない警察の代用品として町を巡回させたりしているのだが、麻薬犯罪の取り締まりにはまるで役立っていない。このたび、新法ができて、州兵は国防軍に一体化されることになった。
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Kamil Galeev 記者による2022-9-8記事。
ロシアのICBMを製造している、ロスコスモス傘下の2つの子会社。
JSC MITTは、固体燃料。
JSC Makeyev は液体燃料。
クラスマシュ市にある「JSC クラスノヤルスク機械工場」は、SLBMの「シネヴァ」、ICBMの「サルマト」を製造している。それはJSCマキウェフ設計局に属する。
チェコの「TDZ Turn」社は、ロシアの「KR Prom」という会社をプロクシに使い、クラスマシュの工場に製造機械とスペアパーツを納め、その運営を支援し続けている。ふざけた悪徳企業である
※もしも東京地検特捜部が一連の五輪涜職捜査で大物政治家を入獄せしめ、わが国の最も低劣な腐敗利権構造の全容を剔抉することに成功したならば、札幌五輪招致などという今から賄賂臭紛々の案件もめでたく未然辞退に至るに違いなく、山上は結果的に日本国を複数の方面で正道に立ちかえらせた《世直し大明神》ということにもなろうから、あるいは「大赦」の行なわれるタイミングで有期刑へ減刑され、早期仮釈放の目すらあるのではないか?
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2022-9-10記事「Precision artillery guidance using cheap tablets ? how Ukrainian high-tech for effective projectile targeting works」。
過日、ウクライナ軍は、T-64の主砲弾で、10km以上先の目標を撃破するという記録を作った。
その1発の命中弾を得るために、戦車クルーは、合計20発くらいも発射したようである。
最新の誘導砲弾でも、4mくらいズレてしまうことはふつうにあるので、これはすごい。
じつはウクライナ軍の戦車クルーは、2018年いらい、市販のタブレットに、国内開発の「Kropiva」、またの名を「Nettle」というソフトを入れて、長距離間接射撃に使えるようになっている。
これを軍のために開発してやったのは、NGOを率いるオレクシー・サフチェンコとその仲間たちだった。
基本的には、戦線をカバーするデジタルマップである。2018以前のウクライナには、砲兵の間接照準に使えるような最新のデジタルマップもなかった。だから2014にあっけなく侵略をゆるしてしまった。
チームはそのマップと、砲撃諸元計算機を、ソフトウェア上で合体させた。必要データを入力すれば、数秒にして弾道計算してくれる。
ちなみに旧ソ連軍のやり方だと、印刷された弾道表などを参照せねばならず、1発撃つのに必要な計算が15分もかかったものである。
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AFPの2022-9-8記事「Chinese carmaker BYD to build Thai electric vehicle plant」。
中共の大手電気自動車メーカー「BYD」は木曜日、タイ国内に工場を建てる契約を調印。
タイの土地開発会社から96ヘクタールを買う。
場所はバンコックから140km南東。
2024に操業を始めるつもり。年産15万台。
BYDは欧州市場についてはまずノルウェーにショップを置いて、そこから拡大するつもり。
ハンガリーとフランスは、すでにBYDの電気バスを輸入して走らせている。
BYDはもともとバッテリーの製造メーカーだったが、2003年から電動自動車に着手し、いまでは大成功を収めている。
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Joseph Trevithick 記者による2022-9-9記事「B-1B Bombers Are Hunting Illegal Fishing Boats Off South America」。
テキサス州のダイス空軍基地所属のB-1Bはこのごろでは中米諸国のために違法支那漁船の取締りの任務を与えられ、南下飛行している。もちろん途中で空中給油を受ける。はるばるガラパゴス諸島までも足を延ばす。
※添付のビデオを見ると大型のイカ釣り漁船のようだ。どうしてイカ如きで採算が取れるのだろうか? コスト割れ必定だろうに。ところで太平洋ゴミベルトを調査した結果、太平洋にゴミをいちばん投げ捨てているのは日本の漁船に他ならないということが判明してしまった。従来、人目から隠されていた悪徳が発かれたのである。