イルクーツクの2階建て家屋に「スホイ30」が突っ込んだ。

 10月23日のこと。家人は、米ドル換算で1500ドルぽっちの補償金を渡されたとのこと。

 雑報によると、モンゴル西端に接するトゥヴァ共和国の徴兵たちが大不平を鳴らしている。分隊用の無線機がまったく支給されていない。靴下を自弁させられた。何の意味があるのかわからない「ギター」(輸入品)を1丁、部隊用に支給された――と。

※わが国の産業全体を「デュアル・パーパス」化して行かないと、「有事の円安」は将来また、幾度も起きてしまうだろう。デュアル・パーパス構造が既にある韓国産業界は、有事にはひそかに強気になる。米国から頼りにされるからだ。製造緊急分業のパートナーとして。たとえばポーランドは韓国から最新の武器を調達した分、古いソ連製兵器はウクライナに引き渡すことになっている。つまり韓国からの対ポーランド兵器輸出は、イコール、対ウクライナ軍事援助なのだ。その点で日本はまるで米国から頼りにされない。産業界がデュアルパーパスになってないから、こんな火急のときに対応のしようがない。ひたすら政府間で小切手を渡すことができるだけだ。その小切手で最終的には韓国の武器が買われている。だったら円安になるよね。それでさいきん韓国政府も対日態度がすこし調子に乗っているのだろう。

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 Ashish Dangwal 記者による2022-10-23記事「China Recruiting French Military Pilots To Train PLA Aviators For Carrier-Based Ops: French Media」。
   『フィガロ』紙のすっぱぬきによれば、中共はその艦上機パイロットのための教官として、元シュペルエタンダールの操縦者を1名、雇用しようとしていた。空母『シャルルドゴール』に勤務していたベテラン。もちろんフランス国籍人。

 この元フランス海軍軍人は、先に『NYT』が報じた南アの怪しい民間飛行機テスト会社とも契約をしている。

 カタパルトを有する正規空母のパイロット退職者を、米海軍から探すのが難しいとすれば、とうぜん、あとはフランス海軍から探せということになる。

 中共の三隻目となる空母『福建』は、電磁カタパルトを備える。まだ就役はしてないが。

 件の仏人パイロットは、南アのTFASA社からオファーを受けた。3年間、そこで中国人を教練してやって欲しい、と。月俸として2万ユーロを提示された。
 これはカタール軍に転職した場合よりも高給であるという。

 そこでの使用機体は「J-11」。スホイ27の支那版パクリ機である。
 しかしこの将校はよくよく考えた末、オファーを謝絶したという。

 一連の報道を承けてカナダ政府も調査を開始した。元軍用機パイロットが中共軍に雇われていないかどうか。
 カナダの「情報保全法」により、こうした再就職行為はそれだけで国防情報の漏洩と同じであり、「懲役14年」になり得る。軽微な情報漏洩ならば懲役1年+罰金2000ドル。

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 Mark Harris 記者による2022-10-21記事「Starlink signals can be reverse-engineered to work like GPS?whether SpaceX likes it or not」。
   オースティンにあるテキサス大学の電波航法研究所員、トッド・ハンフリーによれば、「スペースX」衛星群からの電波を勝手に利用することで航法補助に役立てることができるという。
 すなわちGPSが使えない場合のバックアップに使えるという。

 このような可能性は「スペースX」の幹部によってすでに2020年に語られていたという。

 ハンフリーは「スペースX」の幹部連を通じて、社主のイーロン・マスクの問題意識を垣間見た。低軌道周回衛星ビジネスは、他社前例によれば、倒産と紙一重のビジネスなのだという。倒産回避が、まず、同社の至上命題なのだ。

 となれば、「スペースX」を第二のGPSにするなどという構想を、儲け至上主義のマスクが前向きに検討するはずがないから、ハンフリーは独自に解析をして、「スペースX」電波を地上のユーザー側において勝手にナビ信号化する方法を見つけた。

 解析の結果、スターリンクの信号は「OFDM」(直交周波数分割多重方式)によって送出情報量を濃密化していることがわかった。

 そのさい、「100分の1」秒を四分割している。このパターンを利用することによって、誤差30mほどの簡易ポジショニングが可能だという。

 オハイオ州立大のザク・カサスのチームも、昨年、スターリンクの電波を利用して精度10mのポジショニングを、してみせている。ただしカサスの方法は、頭上を通過するLEO衛星の完全軌道データが事前に知られていることが前提だ。

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 Louisa Loveluck and Robyn Dixon 記者による2022-10-22記事「In bloody battle for Bakhmut, Russian mercenaries eye a symbolic prize」。
    ドンバスのバフムト戦線。ここにはロシア正規軍ではなく、ワグネル傭兵会社の部隊が、集中投入されている。ワグネル創立者のプリゴジンが、盟友プーチンの体面をとりつくろってやるために、バフムト市の制圧を政治的な土産にしたがっているのだ。他戦線では正規軍が皆、退却をしている最中に……。

 ※現代の「ヴァッフェンSS」だと言えよう。

 バフムト市は、2-24時点で住民7万人。今は1万5000人ほどだ。1週間前から、市街戦が激しい。