ドローン時代には、新しい塹壕の掘開[くっかい]流儀を編み出す必要がある。すぐに研究せよ!

 Dan Ladden-Hall 記者による2022-11-2記事「Desperate Russian Draftees Have a New Battle Strategy?Pretend to Be Dead」。
    9月末に徴兵されたロシアの新兵たち(自動車化歩兵連隊に所属)は、いかにして生き残ろうとしているか。
 これは、ロシアから追放された独立新聞社『ノバヤ・ガゼッタ』がEU圏内に拠点を移して、徴兵の女房たちから電話で聞き取った話である。

 新兵たちは、森の中で塹壕の掘り方を教えられただけで、2週間後にはサクっと前線へ送られた。

 点在する空き家が、脱走兵たちの隠れ家になっているという。
 しかし徴兵たちは、クレジットカードをブロックされているので、それを持っていても、使うことができない。現金も無いので、誰からも食糧を買えない。
 また水道が止まっているから飲用水にも困っている。

 露軍の戦線では、味方の砲兵の砲弾も降って来るという。

 とにかく砲撃を受けたら、倒れて死んだフリを装う。
 指一本でも動かせば、それは上空のドローンから分かってしまう。次に来るものは、ドローンからの投下爆弾だ。

 かくして、いまや「死んだフリ」は、兵士のサバイバルのための必須のテクニックになった。

 ※うつぶせになって死体を装っているときにも、しっかりと上空一帯を監視できる、後頭部CCDカメラ+モニターゴーグルが、あるとよいだろう。さもないと、死んだフリをやめるタイミングが掴めない。

 ※浅く掘った塹壕内で昼寝している露兵が、ドローン投下グレネードによって負傷させられてしまう動画が、これまでおびただしく投稿されている。露兵は、今最も肝心な「個人掩体壕」の掘り方を教わっていないし、研究もしていないことが明らかだ。皆、むざむざと殺されている。だからネアンデルタール人の血筋と呼ばれるのだ。手榴弾と塹壕は、同時に進化してきた。WWIにそれは一挙に完成した。塹壕には「手榴弾(を蹴り込める)孔」が不可欠なのだ。これまでは、手榴弾は横から飛んできた。今日では、それは頭上から垂直に落ちてくる。ということは、休息用塹壕や交通壕の、上空から見える「底」は、すべて「手榴弾孔」だと考える必要があるのだ。交通壕の底部は「V字」に深くカットするべきだろう。そして兵隊は、その「底」ではなく、底から横に掘り進んでしつらえたリセス状の「棚」の中で休息する配意が、最低限、もとめられよう。もちろん、その休息部リセスの床は、塹壕の交通部よりも高くなっていなければ、破片が真横に飛んできて当たってしまう。

 ※塹壕をカバーする「タープ」の代わりの「ひし形編み」の金網が、投下グレネードの直撃を回避するために有効であるかどうか、西日本の陸自はすぐに東大阪市のメーカーと合同で研究を開始すべきだ。

 次。
 APの2022-11-3記事「Cambodia to send deminers to help train Ukrainians」。
   カンボジアのフン・セン首相は水曜日、日本と協力して地雷除去のエキスパートをウクライナに派遣することに決めた。火曜日にはゼレンスキーと電話会談している。

 最初のチームは12月に派遣される。2番目のチームは2023年の春までに。

 米国とドイツは、すでに地雷除去援助を始めている。

 現在、ウクライナ戦線では、露軍側だけが、対人地雷を使っている。ウクライナ軍は合法の対戦車地雷だけを使っている。

 ※カンボジアはベトナムと敵対している歴史的な立場上、ソ連を敵視する。よってウクライナの味方なのである。

 次。
 AAMER MADHANI 記者による2022-11-2記事「White House: North Korea covertly shipping artillery to Russia」。
    米NSCのスポークスマンであるジョン・カービィいわく。北鮮は、中東や北アフリカ向けだと見せかけつつ、じつはロシア向けに、大量の砲弾類を輸出中であると。

 その運送手段が船なのか鉄道なのか、カービィは明らかにせず。

 ロシアは2ヵ月前から北鮮製の砲弾とロケット弾を数百万発、買い付けようと動き始めていた。

 駐モスクワの北鮮大使はすでに、ドンバスの偽共和国の代表たちと面談している。北鮮は同地に労務者を送る予定である。

 国連決議は、北鮮が武器弾薬を輸出することも輸入することも禁止している。
 また北鮮人の出稼ぎ労務者を各国は北鮮へ送り返しなさいと2019年に決議もしている。
 したがって北鮮が今やっていることはすべて違法行為である。

 次。
 Kaitlin Lewis 記者による2022-11-1記事「Kyiv Has 425 ‘Special Shelters’ Ready in Case of Russian Nuclear Attack」。
  ウクライナの首都圏にはすでに425箇所の「特別倉庫」が準備されている。これは核シェルターである。

 それ以外に、放射能は防げないけれども防爆退避壕にはなるという地下施設が、数千箇所あるという。首都圏のみで。

 「特別倉庫」には電池式のラジオも常備されている。核攻撃が起きたら他の通信手段はおそらく途絶するので。

 また首都圏には、冬に暖房を提供できるシェルターが750箇所、準備された。そこには水と食糧も貯蔵されている。

 次。
 Chris King 記者による2022-11-2記事「Leaked Kremlin spy emails claim Putin has pancreatic cancer and Parkinson’s」。
   プーチンが膵臓癌&初期ステージのパーキンソン病だというルーモア。
 クレムリンの情報将校のeメール傍受でわかったという。
 ステロイド剤と痛み止めを打ちまくっている、という憶測も。

 次。
 Inder Singh Bisht 記者による2022-11-1記事「Poland Receives Turkish Drones, Signs Agreement to Lease Reaper」。
   ポーランドが発注していた「TB2」の最初の6機が、納品された。
 最終的には18機が納品される。

 またポーランド軍は、数日前、米ジェネラルアトミクス社と、「RQ-9A リーパー」のリース契約を結んだ。機数については非公表だが10機未満だろう。総額7060万ドル。

 次。
 2022-10-25記事「Poland considering anti-migrant barrier on border with Russia」。
   プー之介はシリアから難民をカリニングラードに空輸して、そこからポーランドに流入させる作戦に出ようとしているので、ポーランド政府は、すでに完成しているベラルーシ国境の柵と同様の柵(カミソリワイヤー)を、カリニングラードとの境界線にも建設する。

 いやしくもロシア人を知っている者なら、わかっている。ウクライナ戦争は「序章」にすぎない。本編は、バルト海沿岸が決戦場となる。

 次。
 AAMER MADHANI, MATTHEW LEE and LOLITA C. BALDOR 記者による2022-11-2記事「Officials: Saudis tell US that Iran may attack the kingdom」
   48時間以内にイランから軍事攻撃がある、とサウジアラビア政府が火曜日に騒いでいる模様。

 次。
 Ronn Blitzer 記者による2022-11-1記事「Chinese fishing boats defied US Coast Guard during confrontation in Pacific」。
   米コーストガードはエクアドル沖まで出張して、中共の違法烏賊漁船を臨検している。
 公海上であっても、コーストガードにはそのような権限があるのである。

 中には抵抗する船もあるが、コーストガードは海保のように甘くはない。それを思い知らせる。

 ガラパゴス諸島の近海には数百隻の中共漁船がひしめいている。

 米コーストガードは、今年の8月から、東太平洋でのシナ船取締りに乗り出している。

 次。
 Defense Express の2022-11-2記事「Сounter-drone System Vampires Due in Ukraine Next Year – Pentagon」。
 ペンタゴンは8-24には、すぐにもL3ハリス社製の「ヴァンパイア」をウクライナに送るようなことを言っていたが、作業が長引き、お届けは2023年のなかばになってしまうという。
 メーカーとはこれから契約するのだという。

 L3ハリスいわく、契約から9ヵ月後に納品できるという。

 ※対ドローン兵器ができてくるのを9ヵ月も待たせるのではなく、こっちから露領の鉄道を攻撃するドローンを数十万機も援助した方が、早く戦争を終らせることができて、世界の物価高もそれだけ早く解消されることになる。過去の航空戦史からこいつらは何を学んでいるんだ?

 ※英文ウィキでロシアの鉄道について読むとじつに有益。米国では鉄道輸送はトラック輸送の1.5倍を担っているにすぎない。しかるにロシアは、鉄道によってトラック輸送の8倍の「トン・キロ」を運んでいるのだ。まず鉄道を破壊せよ!

 次。
 Tanmay Kadam 記者による2022-11-2記事「Russian Tupolev Bombers Firing New Kh-32 Anti-Ship Missiles To Attack Ground Targets In Ukraine ? State Media」。
   バックファイアーから「Kh-32」という新型の空対艦ミサイルが発射され、ウクライナの陸上の目標に命中した。

 この巡航ミサイルは「Kh-22」を改良したもので、「ツポレフ22M3M」の専用武器。

 ミサイルは全重5.8トン、長さ12m、径1m。弾頭重量は、比較的に軽い500kg。古い「Kh-22」の900kgよりも低威力である。というのもその分、液体燃料をたくさん詰め込んでレンジを伸ばしているため。

 「Kh-32」は空中発射されると、高度4万mまでいったん上昇。その高度をマッハ3.5以上で巡航。そこから急降下して敵艦を襲う。
 「Kh-22」は、着弾の直前にマッハ4に加速する仕様。敵艦が対応できなくするために。

 レンジは、「Kh-22」が80km~330kmだったのにくらべて、「Kh-32」は、1000kmに達する。

 米艦隊の艦隊空ミサイルの「スタンダード6」は射高3万3000mまでしか対応できない。レンジは240km。その外側からアタックしようというのが「Kh-32」。

 開戦前の「Kh-32」のストックは100発から150発しかなかったはず。露軍は虎の子のストックを持ち出してきたわけである。

 ※空軍大将を戦域司令官に起用した効果がさっそく出ている。プー之介は、空軍の在庫の対艦ミサイルの最後の一発まで吐き出させて使うつもりだろう。

 次。
 Sakshi Tiwari 記者による2022-11-2記事「Russia Is Blasting Ukraine With Modified Chinese Drones; Top Commander Calls Them ‘Revolutionary’: Reports」。
   DJI社は4月に、ロシアにはこれ以上ドローンを売らないとコメントしたが、その後も大量の製品をロシアへ売り続けていることが写真で判明した。機種は「Matrice-30T」。こいつの市場価格は1機1万2000ユーロだ。

 DJI社は、付近のドローンの所在を電波信号から探知する「アエロスコープ」というポータブルセンサーも販売している。露軍はこれも買って使っている。最大で50km半径内の自他のドローンを察知できる。

 次。
 Tanmay Kadam 記者による2022-11-2記事「Russian Su-35 Fires ‘Never Used Before’ Long-Range R37-M Air-To-Air Missile To Shoot Down Ukrainian Fighter Jet」。
    ロシア国防省が11-1に発表。スホイ35Sから、長射程AAMの「R-37M」を発射して、ウクライナの戦闘機を撃墜したと。

 このミサイルは「二重パルス固体ロケットモーター」で飛翔する。弾頭部にアクティヴ・レーダー内臓。

 ※例の200km超えのスホイ27撃墜の真相は、こいつだな。S-400じゃなく。



ウクライナの戦訓 台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍