ERIC TUCKER 記者による2022-11-3記事「US offers up to $5 million for info on North Korean shipper」。
シンガポールを拠点にしている北鮮の代理人らしき船腹手配師 Kwek Kee Seng(昨年すでに法務省が起訴済み)が国連制裁決議を破って北鮮に燃料を搬入していた件につき、有益な情報を提供した人には米政府が最大500万ドルを謝礼に進呈するという。
この男のフロント企業は北鮮絡みの核拡散案件にも関与していた容疑があるという。
米国は2734トンのタンカー『Courageous』をすでに抑留している。このタンカーは洋上にて北鮮船に150万ドル相当の石油を瀬渡しした。
次。
Ankit Verma 記者による2022-11-2記事「NATO is planning to equip the Su-24M jets of Ukraine with Scalp EG/Storm Shadow missiles: Russian Media」。
ロシアメディアが騒いでいる。NATOは「ストームシャドウ」空対地ミサイルを、ウクライナのスホイ24M用に供給するのではないかと。
ストームシャドウは射程が500kmある、対飛行場用の巡航ミサイルである。形状はステルス。
エンジンはターボジェット。速力マッハ0.8。
英仏が合同で開発したので、仏軍機も使っている。フランス軍の名称は「SCALP-EG」である。
ストームシャドウはF-35からは運用できない。
自重1300kg。径48cm。ウイングスパン3m。
次。
Parth Satam 記者による2022-11-3記事「‘Impossible To Intercept,’ Russia Claims Its Lancet Kamikaze UAVs Can Beat Lasers Weapons That ‘Fry’ Drone Electronics」。
ロシアのZala製の自爆ドローン「ランセット3」は、弾頭重量が3kgで滞空40分可能。
この前身は KYB(英訳するとCubeである)といい、2019年からシリアで実戦テストしている固定翼の自爆ドローン。
ランセット3の自重は12kg。レンジは最大40km。
外見の特徴は、胴体の前方と後方に細長い「X」字翼が2組ある。カタパルトから射出する前にはこのX翼は畳まれている。
国営武器メーカーの親玉であるロステックいわく。ランセットは地対空レーザーを浴びても平気だと。
次。
Edward Luttwak 記者による記事「Vladimir Putin’s failed strategy」。
こんかいの戦争の背景。長年、西欧諸国が軍事予算を減らし続けていたので、その態度が、プーチンに戦争をそそのかしてしまった。西欧諸国はロシアの本質を舐めていたのだ。
ナポレオン戦争およびWWIIにて、ロシアは有力同盟国のおかげで、1年以上の初期の敗勢を凌いで逆転勝利している。今回はその有力同盟国がない。
次。
Joseph Trevithick 記者による2022-11-3記事「A-10 Warthogs Are Operating From A Tent Village In Palau」。
いま、パラオ島のRoman Tmetuchl国際空港には、2機の「A-10C」とその整備員が臨時駐屯している。兵舎は仮設の幕舎である。
この2機はグァム島から分遣されている。
原隊はそもそもジョージア州のムーディー基地。第23ウイングだ。今年の10-23に、アンダーセンにやってきた。
10-30には飛行連隊の隊長のクック大佐が、グァムに配備完了したぜ、とフェイスブックに書き込んだ。
A-10が12機。戦闘捜索救難用のHC-130Jが1機。ヨコタからはC-130Jも1機、来ている。
次。
Mallory Shelbourne 記者による2022-11-2記事「Navy Expanding Attack Submarine Presence on Guam as a Hedge Against Growing Chinese Fleet」。
グァム島には今年、ロサンゼルス級のSSNである『スプリングフィールド』が常駐を開始したが、米海軍はこれから10年かけて、グァム島に原潜の修理船渠と訓練学校を整備したい。
次。
Sean Spoonts 記者による2022-11-2記事「The Lessons in a Single Downed Helicopter and Russia’s Clay Feet」。
露軍の不思議なヘリ運用。
これが米軍だったら、かならず2機1組で飛ばす。下からMANPADSで射たれたとき、その航跡煙をヒントにして、もう1機が地上を火力制圧するのだ。
ところが露軍は常に単独飛行。だから「ミル8」がMANPADSで撃たれても、反撃はあり得ない。やられて飛び去るだけ。
200機も損耗したのにまだ、学んでいない。
次。
「Russia’s Missile Problems Shows it Has “Clay Feet”」という記事。
記者は『ニューズウィーク』に対しても語ったが、露軍はかれこれ1850発もの巡航ミサイルを射耗している。その内訳は900発がイスカンデル、500発が海上から発射されたカリブル、そして500発前後の空中発射型の「Kh-101/555」。
それらに必要なマイクロチップをロシアはどこから輸入していたか。最大の供給者はドイツだった。それに次ぐのが中共と米国、そして香港も関与している。
先日ウクライナの都市に向けて発射された50発のうち44発をウクライナ軍は途中で迎撃できたと言っている。
参考事例がある。2017年、米海軍は59発のトマホークを2隻の駆逐艦から発射した。狙ったのはシリアのシャリアト空軍基地だった。
米海軍は今、4000発のトマホークを保有している。 ※すべて非核である。
米艦隊はぜんぶでトマホーク×1万発を搭載するキャパシティがあり、米産業にとってトマホークの増産は容易である。
米空軍は900発の巡航ミサイルを保有している。その一部は、核弾頭付きだ。
ロシアが都市や発電所にばかりミサイルを指向してくるのにも理由がある。ロシアの「キル・チェーン」は時間がかかりすぎるのだ。キル・チェーンとは、敵の目標を発見し、それを破壊しようと決定し、こっちからミサイルを発射して、破壊を完了するまでの手順をいう〔注意。韓国人だけはこれとまったく異なった意味で「キルチェーン」という言葉をもてあそぶ〕。
米軍のキルチェーンは速い(数分間で済む)から、出没目標をただちに破壊できる。ところが露軍のキルチェーンは時間がかかる(数時間しないと発射許可が来ない)。そのため、動かず、逃げない目標、すなわち都市や発電所でも狙うほかにないのである。
イランは、イスカンデルやカリブルをコピー生産しようとしており、ロシアは将来、これをあてにできるかもしれない。
2015年にイランは「Soumar」という巡航ミサイルをお披露目した。これは2001年にウクライナから入手した「K-55」のコピー品と考えられる。
ウクライナはソ連邦から分離したとき、国内にあったほとんどのイスカンデルとカリブルをロシアに買い取らせたが、12発のミサイルだけは手元に残して、それをイランにこっそりと売ったのである。
ウクライナの戦訓 台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍