対戦車地雷をAPCの天板に載せて運搬すると後悔することになる。敵のドローン投下グレネード1発で、車体が跡形もなくなってしまう。

 Matthew M. Burke and Keishi Koja 記者による2022-11-4記事「F-22 Raptors begin rotating into Okinawa to replace Kadena’s aging F-15 fleet」。
    金曜日、嘉手納にラプターが到着しはじめた。アラスカのエレメンドルフ基地が本貫駐屯地である「第三ウイング」所属機。機数は米軍としては非公表。
 かたわら、防衛省が「12機ぐらい」と語っている。飛来はこれから数週間をかけて逐次になされる。

 マルコ・ルビオ、軍事委員会の人事分科会の長であるマイク・ギャラガーなど共和党の上院議員複数名が火曜日、このF-15撤収について説明をしなさいとオースチン長官に書簡を届けた。元駐日大使のビル・ハガティも名をつらねている(現上院議員)。上院外交委員会の共和党の長、マイク・マッコールも。

 ※米空軍はパイロットすら足りずに困っている。それというのも米議会がA-10の退役を妨害しているせいなのである。稀少なパイロット資産と整備員資産が、旧式な単能飛行機のために大量に縛り付けられてしまっているのだ。さて、こんどは何を言い出すのか、注目。

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 John A. Tirpak 記者による2022-11-3記事「F-16s From Spangdahlem May Head to Kadena After Alaskan F-22s」。
   ペンタゴンの高官から聞き出した話。嘉手納にはとりあえずF-22をローテ展開するが、長期的には、ドイツのシュパンダーレム空軍基地からF-16を移すことを検討中、だと。

 かつて空軍の幹部が、嘉手納のF-15Cのかわりは新型のF-15EXで埋めればいいと運動したこともあった。が144機調達計画が80機に減らされているので、もはや本土の州兵空軍のF-15を更新するので精一杯。とても外地になど出せない。

 嘉手納から更新なしでひっそり消えた装備としては、E-8C「Joint STARS」がある。地上を動く物体を捕捉するレーダー偵察機だったが、9月に退役した。

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 Defense Express の2022-11-4記事「Ukraine’s Defense Intelligence States That russian Troops Use Territory of Kursk NPP to Store Iranian Missiles, UAVs」。
   ウクライナ国防省発表。過去数週間、露軍は「S-300」をクルスク原発の敷地内の地下倉庫に搬入し続けていた。
 そして10月末、イランのナンバープレートをつけた商用トラック数台が、クルスク原子力発電所に到来。同じ地下貯蔵所に物体を運び入れた。イラン製の地対地ミサイルの可能性あり。

 ※このニュースに接して三代目は「いいこと思いついたニダ」と叫んだのではないだろうか? 北鮮のあちこちに「ナンチャッテ原発」を複数建築し、その敷地内にTEL車庫を並べておいたら、もはや誰もそこをミサイルでは攻撃できないわけである。その簡易原発の地表には、使用済み核燃料や核のゴミを、燃えやすい木造のボロ小屋に納めて山のように集積しておく。巡航ミサイルなどが着弾すれば、たちまち施設全体がダーティボムと化すようにするのだ。擬似原発は、アイソトープ発電方式でいい。これなら北鮮にも“量産”できるから。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-4記事「Air-launch adapted SRBM has appeared on a Xian H-6K aircraft」。
    中共軍は「キンジャルもどき」を開発したようだ。「CM-401」といい、地対地弾道弾を空対地弾道弾に改造した。それを「轟6K」爆撃機に吊下する。
 11-8から11-13まで珠海で開催される航空ショーに展示される。

 ※嘉手納のF-15Cは、中共の巡航ミサイルならばぜんぶ途中の海で叩き落す自信があるのだが、弾道ミサイルとなるとそうもいかない。だからこれからは常駐ではなく、少数機ずつの臨機進駐に切り替える。F-22部隊はずっとその研究を続けてきたのである。

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 Ashish Dangwal 記者による2022-11-4記事「US OKs ‘Heavy Attack’ Drones For Ukraine; General Atomics Confirms Supplying MQ-9 Series Of UAVs」。
    ジェネラルアトミクス社が認めた。ウクライナに「MQ-9 リーパー」を供給すると。

 前は「グレイイーグル」という報道だったのだが、こっちは話が頓挫しているようだ。
 そんなのすぐに撃墜されて終わりだ、という声はウクライナ空軍将校のあいだからも上がっていた。

 グレイイーグルがダメなのにリーパーならよいということになった理由が何なのかは、さっぱり不明である。

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 Defense Express の2022-11-4記事「The russians Strengthening T-72B3 Tank’s Armor Protection by Placing Some Elements in Unexpected Places」。
    ウラル戦車工場では、増着装甲のERAで砲塔正面の防楯部分や、特にいままでガラ空きだった主砲の左側部分をカバーしようと四苦八苦中であることが、リリース写真で分かる。

 しかしERAが近くで爆発すると、主砲にも悪影響があることは必至なので、非爆発性のリアクティヴアーマー「NxRA」を使っているんじゃないかという想像も可能だ。

 ※こいつら本当にネアンデルタール人だと思う。今プロテクションとして有効なのは、上空に対する「隠れ蓑」だよ。周辺視察と、主砲照準の邪魔にならないような「天蓋バラクーダ」をどうやって頭上に高々と随時展張させるのかという工夫をしなければいけない時なのだ。水平位置から照準されるようになる前に、その戦車は上からやられて死んでいるはずだと、どうして想像ができないのか? 上から見つけられぬことこそが、AFVの最大の防護なのだ。いまつくづくと思い知るのが、故・宗像和広さんの断言です。「戦車は、敵戦車との交戦など、考えていたらいけないんだ」とおっしゃっていた。それがとうとう現実になっています。

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 Defense Express の2022-11-4記事「Ukraine’s Defense Minister Asks Brazil to Send Ammunition for Gepard Anti-Aircraft-Gun Tank」。
   オデッサの穀物積み出しの結節点を防空させるためにゲパルトを展開しているのだが、その弾薬が足らぬ。
 そこでウクライナの国防大臣がブラジルの国防相にあてて、おたくの35ミリのタマを分けてくれ、と頼んでいる。
 スイスは一貫して譲渡を拒絶中なので、あとはブラジルか日本ぐらいしかない。

 ※たしか海保の35ミリ弾は1発が2万円くらいしたはず。おいそれと援助できないよね。

 ※雑報によるとロシアの「ランセット」特攻機の調子が好いらしく、「Gyurza-M」級の警備砲艇(54トン)が左舷後方から1機、喰らって小破した。

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 2022-11-4記事「US and Netherlands to jointly pay for renovation of 90 Czech T-72 tanks for Ukraine」。
   チェコが改造したT-72を90両、アメリカとオランダが買い上げてウクライナ軍へ贈与することになった。
 オランダは4500万ユーロを醵出する。
 発注された戦車は、早ければ年内にもウクライナへの引渡しが開始されよう。


ウクライナの戦訓 台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍