ポーランド領内に露軍の対地ミサイル×2発が着弾し、農人2名が死亡。

 NATOの「アーティクル5」によればこれは全NATOへの攻撃と看做される。

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 欧州自由ラジオ の2022-11-15記事「Massive Power Outages In Moldova After Russian Strikes On Ukrainian Energy Infrastructure」。
    ゼレンスキーいわく、85発のミサイルが落下し、その多くは電力インフラを狙ってきた。
 この結果、モルドバで広範囲の停電が起きている。送電線は無事なのだが、安全機能として自動的に遮断されたためという。

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 Anders Anglesey 記者による2022-11-13記事「Russia Loses 10,000 Troops in Two Weeks as Defenses Crumble: Ukraine」。
    ウクライナ軍参謀本部のフェイスブックによると、露軍は直近2週間だけで1万人強が損耗したと。

 ※雑報によると、ロシアの刑務所に収監されていたザンビア人留学生がいつのまにか徴兵されてウクライナの最前線に送られて戦死していた。これについてザンビア外相がロシアを問い詰め中だと。

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 ストラテジーペイジの2022-11-15記事。
   ヘルソン市内には5万人の住民が残っていたとわかった。
 開戦前の住民は28万人であった。

 ロシア兵の多くは、夜のうちにこっそりと退却した。

 ケルチ橋の修理は進んでいないので、クリミア半島内に対する補給は、ボトルネックたる「イズムス」市(5km×7kmの地積)を経由している。ここを宇軍に制圧されると、クリミア半島はロシア本土と遮断される。ここにはドンバスから鉄道が通っている。

 2014年にはウクライナ軍は「ペレコプ」に部隊を展開してロシアからクリミアに物資が送られないようにした。そこでロシアはケルチ橋を40億ドルかけて大急ぎで建造し、道路は2018に、鉄道は2019に開通させたのである。

 今、ウクライナ軍は、ペレコプに進駐しようと図っているはず。年末には占領したいはず。そうなるとロシアはクリミアを維持できない。戦わずして放棄するしかなくなるのだ。

 ウクライナ軍は、ペレコプを確保できるのは2023年になるだろうと予想している。

 クリミアの奪回は、このように、じつは単純。なにをやればいいかは分かっている。
 ドンバスの奪回は、このように単純には行かない。

 ポーランドは国産の装軌式の自走155ミリ砲「クラブ」をおびただしくウクライナに寄贈している。レンジは40km。すでに54両。それに加えて追加でまた54両寄贈しようと言っている。

 11-14には「シャヘド136」の攻撃はなかった。理由は単純。全機、使い果たしたのだ。
 「シャヘド136」は全重200kg、時速180kmで滞空4時間可能。弾頭重量は25kg。エンジンはガソリン。「シャヘド136」の単価は5万ドルと信じられるが、そのうちの3万ドルはこのエンジンの価格である。

 ※雑報によると、ロシアはイランからSSMだけでなく、イランの「ミラド工業」社製の防弾ヴェスト+セラミックプレートも輸入している。戦死した露兵の装備品から、判明した。

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 Joseph Trevithick 記者による2022-11-14記事「China’s Quad-Tracked Amphibious Unmanned Vehicle Is Fascinating」。
  珠海に中共メーカーが出展した、無人の水陸両用車。足回りが、ゴム製の三角形履帯×4というユニークなものである。そのまま雪上車にもなってしまう。このロボット車両によって、離島戦場へ海を越えて軍需品を安全に揚陸させることができる。

 ※雪上車をそのまま「水陸両用輸送車」にもしてしまえという発想は、とても正しい。これにより、冬季装備と夏用装備の「二重装備の悩み」が解消されるし、災害救助や有事の上陸作戦に大重宝すること疑い無しだ。今次ウクライナ戦争で、装甲車は「破片」防弾以上の防護力を欲張っても無意味であることが皆に理解されたと思う。だったら防護力以外のマルチパーパスな機能を追求しないとね。