ウクライナ軍が「攻撃ヘリ」資産を活かすためには、ロケットアシストで翼展張式の、重量級の「グライダー爆弾」を終末自律誘導方式で発射するしかないだろう。

 Sergio Miller 記者による2022-12-15記事「The Battle for Bakhmut ? Wagner Trench Warfare Tactics」。
   ワグネル傭兵団は、正規露軍と違い、通信手段として、モトローラの無線機、ならびに、中共製トランシーバーのブランドである「BAOFENG」〔メーカーは福建省にあり、日本でも5000円以下で売られているという〕を、広く用いている。

 これらのトランシーバーの電波到達距離はとても短い。つまり、その距離以下のスケールでの攻撃調整しか、ワグネル傭兵隊は、できない。

 ユーチューブに投稿されているワグネルの戦闘実況動画で、大隊規模の作戦を撮影したものはひとつもない。これも無線機の関係で、中隊規模の作戦までが統制可能な上限になるから、なのである。

 人数としては、せいぜい50人まで。多くが、8人~30人の規模で作戦しているようである。
 戦闘がたけなわになれば、もはや、無線を通じた複雑な指揮統制はできなくなる。

 ワグネル部隊が依拠している偵察ドローンは、DJIの「マヴィック」か「マトリクス」である。

 ワグネル部隊は、いちど攻撃目標の奪取に失敗しても、また同じ軸からの攻撃を再興・反復することが多い。
 夜襲はしない。突撃は昼間ばかりである。
 夜になるか、兵員の損害続出するか、弾薬が乏しくなると、ワグネルの攻撃は止む。

 負傷兵がひとりで後退することは許されている。しかし負傷しておらず、命令がないのに後退した者は、その場で銃殺される。

 ちなみにチェチェン部隊は「黒い警官」と称される督戦隊を、突撃部隊の後詰にしていて、味方の後退を拒止するという。

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 EurAsian Times の2022-12-16記事「US JDAM ‘Smart Bombs’ Worthless For Ukraine As Kyiv Lacks Military Aviation To Use Them ? Russian Expert」。
   ホワイトハウスがウクライナ空軍にJDAMキットを供給したがっているという『ワシントンポスト』紙の報道を、ロシアの軍事専門家アレクセイ・レオンコフが嗤う。於『スプートニク』。

 スタンドオフミサイルである「HARM」をたくさん提供するというのなら合理的な話だが、重力落下爆弾をGPS誘導化するJDAMをどうやって露軍の上に投下しようというのだ? 

 宇軍の飛行機は露軍の頭上までそもそも飛んで来られないではないか。SAMを怖がって逃げ腰で。

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 Thomas Newdick, Tyler Rogoway 記者による2022-12-15記事「What Joint Direct Attack Munitions Could Do For Ukraine」。
    JDAMキットの単価はFY21によると1個平均2万1000ドル。これにはレーザー誘導に切り替えられる最新タイプも含まれる。それをとりつける重力落下爆弾M82(500ポンド)は4000ドル、M84(2000ポンド)は1万6000ドルである。

 これに対してヘルファイア・ミサイルは1発7万ドルする。したがって、もしヘルファイアと同じスタンドオフ距離(Max水平距離11km)でJDAMをトス投下できるのなら、JDAMの方がずっと安いわけだ。

 その場合、レーザー・デジグネーションは地上の味方部隊からすればいい。典型的なCASになる。

 ※よけいなお世話だろうが、この用法に特化した場合のみ、「築四十年」の「A-10」が延命する可能性もある。もちろんガトリング砲はとりはずしてしまう。

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 2022-12-15記事「2 People Killed in Explosion at Siberia’s Largest Oil Refinery」。
   シベリア最大の精油所で、モスクワ時間の深夜に爆発火災があり、労働者×2名死亡。
 場所はイルクーツクのロスネフト。

 工場から45km離れた町の住民が、衝撃震動を感じたという。人びとは、地震かと思った。

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 2022-12-16記事「Russian Job Sites Recruit Trench Diggers for Occupied Ukraine, Border Areas」。
   ロシアの求人サイトが、塹壕掘りのアルバイトを募集している。派遣場所は、ウクライナの占領地。

 期間は1ヵ月から3ヵ月で、労賃は4000米ドルという。仕事内容は野戦築城。対戦車壕も掘る。

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 Doug G. Ware 記者による2022-12-15記事「Marine pilot ejects as F-35 fighter jet crashes on runway at Texas base」。
   テキサス州フォートワース基地で垂直着陸に失敗したF-35B。

 空軍の滑走路上でホバリング・テストしていたという。
 火災は起きていない。

 機体はまだ米政府には納品されていない新品であった。※領収テストということ?

 フォートワースはジョイント基地だが、運用監理は海軍がしている。

 「ゼロ&ゼロ」でベイルアウトした海兵隊のパイロットの健否は報道無し。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-12-16記事「Factory for 35mm Gepard’s ammunition is being built in Germany」。
    ウクライナにはすでにゲパルトが30両、渡っている。
 このタマの補給がネックになっているので、2023-1からドイツ国内で35ミリ砲弾を増産する。

 現時点で、露軍が放つ対建造物の特攻ドローンとしては「シャヘド136」が活躍しており、対車両用としては「ランセット」が調子が良い。ゲパルトはこのどちらにも対応できる。

 ※ランセットから自衛できるというところが強みだね。まだビデオ記録は無いようだが。

 エリコンの総本山であるスイスがいちばん35ミリ弾薬をつくっているのだが、紛争国には売らぬとぬかしているので、他国に軒並み打診してみた。それで、けっきょく、ドイツ国内で増産するしかないと分かった。

 ゲパルトの提供数は最終的に50両になる見通し。弾薬製造が急がれる。

 弾薬工場を立ち上げれば、将来、ブラジル、ヨルダン、ルーマニア、カタールがゲパルト用の弾薬を急に沢山需要したとき、それに応じてやれる。