キーウ郊外で、歩兵が肩SAMの「Igla-1」で、頭上を航過するロシア製の巡航ミサイルを追い射ちし撃墜したフッテージがSNSに出た。

 ロストフでは俸給の遅配に怒ったロシア兵が飲酒の上、兵舎に放火し、大火事になっている。

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 Sophia Ankel 記者による2022-12-29記事「Russia fired more than 120 missiles across Ukraine in the biggest wave of attacks in months, official says」。
   木曜日、ロシアはウクライナ領土に120発以上のミサイルを撃ち込んだ。キーウ、オデーサ、ジトミル市が集中的に狙われた。怪我人が複数発生。死者は報告が無い。

 リヴィウでは全市の9割が停電した。地下鉄と路面電車は運行できない状態。死活的インフラに対してはディーゼルの非常用発電機を充当している。

 ちなみに数日前に大砲撃をくらったヘルソン市ではすくなくも10人の民間人が死亡している。

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 ストラテジーペイジの2022-12-29記事。
   トルコは、米政府がF-16の近代化改修をしぶっているものだから、国産のAESAレーダーをトルコ空軍のF-16に搭載して、勝手に自前で近代改修するわ、と宣言した。

 ※雑報によると、トルコはクォッドコプター+FPV操縦の自爆特攻ドローン「KARGU」を2020年から量産してアゼルバイジャンにも売っているのだが、それとクリソツのパチモンを、アルメニアのメーカーが売り出したそうである。どちらも、開発が早い! 日本だけが世界から置いて行かれている。そこでKARGUの公式ウェブサイトを覗いてみたが、なんら詳細がわからないので英文ウィキを参照すると、リビアのハフター軍閥によって「機械任せ」攻撃、すなわちドローン搭載頭脳が攻撃目標認識も自律的に遂行した(その時期は2020年のいつか)最初のモデルがこの「KARGU2」だったらしい。歴史を創っているわけだよ。スペックは、全重7060グラム、電動、時速76km、常用高度は500m、最大高度2800m、滞空30分、無線到達距離5km以上、弾頭重量1.3kg。よくわからないのが、この機体の正面に、横に寝かせたキノコの傘のように、台形の板がとりつけられている。あきらかに水平飛行時には有害な空気抵抗となる垂直面だ。これが、何の機能か分からない。想像をたくましくすると、これは「クレイモア」なんじゃないかと思う。空飛ぶ「指向性散弾」だよ。敵兵に肉薄して、顔面の高さで炸裂するのだ。あと、アルメニアが製造した武器をロシアは、買えるよね。だとすればウクライナ戦線にもじきに登場するだろう。というか、宇軍が公表しているFPV特攻ビデオの一部は、すでに「KARGU」なのか?

 かたや、ロシア政府は露軍の規模を大拡張すると発表した。
 総勢150万人にする。そのうち志願兵は69万5000人とする。その余は、徴兵である。

 すなわち徴兵の員数を今の2倍以上にしようというのだ。
 そのためには、徴兵の任期は現行の12ヵ月から、18~24ヵ月に延長する必要もある。

 そして「師団」主義に戻す。旅団(そのなかにBTGが複数)では、ダメだと分かったので。

 以上は、「掛け声」である。実現は、ほぼ不可能だろう。

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 Jakub Palowski 記者による2022-12-29記事「Poland Seeking Defence Funding “Outside the Market” [COMMENTARY]」。
    ポーランドは「防衛国債」の発行を検討している。

 すでにGDPの3%を国防予算にふりむけているが、これが4%になろうともポーランド政府は絶対にロシアには屈服をしない決意だ。