今度、中共のバルーンが飛来したら、「グロホ」に上向きレーザーを搭載して、穴を開けてやるしかないだろう。

 米陸軍はストライカーに50KWレーザーを搭載して、飛来する迫撃砲弾を迎撃できたと言っている。
 高度2万mから上向きにレーザーを発射して「逸れ弾」になったとしても、誰にも迷惑はかからぬはずだ。

 ※きのう、BSか何かの録画で視た「廃坑井」の海外特番。ヘキサコプターにMADを吊るしてペンシルベニアの広大な自然公園の潅木帯を捜索させると、磁気変化に感応するので、簡単に、植生に埋もれていた遺棄施設を、発見できてしまう。これは対戦車捜索に使えるじゃないか。

 ※数日前、ケーブルTVのBSだけ信号が入らないという事象が数時間、発生しているのだが、これって例の「スターリンク」のせい?

 次。
 W.J. Hennigan 記者による2023-2-2記事「Inside the US Army Plant Making Artillery Shells for Ukraine」。
   スクラントン陸軍弾薬工廠はペンシルベニア州の北東部にある。1908年創設の民間の蒸気機関車修理工場だったのが、朝鮮戦争の弾薬飢饉に直面して1951年に米政府によって買い取られ、155ミリ砲弾の弾殻の製造ラインに転換された。巨大である。49万5000平方フィート。とにかく内部で発生する熱量が大きい。

 バイデン政権はすでにウクライナ軍へ100万発以上の155㎜砲弾と装薬とを供給済み。

 全長数百マイルの最前線に宇軍が展開できている155ミリ砲(牽引と自走)の総数は、今、約300門である。

 米陸軍は、もっかの155ミリ砲弾生産ペースである月産1万4000発を、この春には月産2万発にひきあげ、さらに2025年には9万発/月に拡大したい。そのために今年のみでも19億ドルの予算がついている。

 スクラントン工廠で請け負っている弾殻の生産数は、毎月1万1040個である。

 この工廠は米陸軍が所有する。しかし運営はジェネラルダイナミクス社に委任されている。
 げんざい、週に5日は24時間稼動。金曜日は週末シフト。土曜と日曜は稼動させていない。

 砲弾の弾丸の殻は、スチールの棒(長さ20フィート、重さ2000ポンド)を圧延鍛造して成形する。
 連日、トラックで敷地内に運ばれてきたスチール棒は、マグネットのホイストで、赤レンガ造りの「鍛造棟」に。

 ロボットのカッターが、20フィートの長い棒を、1フィートずつ切断していく。この切断された1フィート長の塊を「ビレット」と呼ぶ。

 ビレットは、石炭が2000度に燃えている巨大な炉の中で1時間、あぶられる。ロボットアームの作業だ。

 赤熱したビレットは、それから90分のうちに、筒状に穴をあけられ、引き伸ばされ、プレスされて、長さが3フィートになる。

 ついでまだ熱をもっている弾殻は、「サブウェイ」と称される、床下のチェーンコンベアーに乗る。

 地下の無人空間を4時間、ゆっくりはこばれるうちに、熱が下がってくる。
 冷えたら、外観や寸法等を点検される。

 終盤の工程。30ポンドの半製品の表面を削って仕上げる。磨かれたようになる。仕上げの許容公差は「1/1000インチ」である。

 それから塗装。陸軍指定の濃緑色に。ここまで、3日間工程である。

 合格であれば、木製のパレットに梱包されてトラックでアイオワの炸薬充填工場へ送られるが、パレット梱包の前の段階で、セベラル月の時間がおかれるという。

 ※この記事には銅帯についての説明がない。しかしアイオワへ出荷する直前の梱包パレットの写真があり、それをみるに、すでに銅帯はついていて、その銅帯を保護する布(おそらくナイロン+ベルクロ)も巻かれている。あと、木製パレットには吊り上げ用のアイがボルト止めされているようなのだが、その質感がどうもアルミっぽい。おそらく出荷先の火薬工場にて万が一にも火花を発生させぬ用心として、安価な鉄部品は避けているのだと想像ができる。

 ※この記事には、砲弾の先端部分の加工の説明がない。しかし出荷直前の弾殻の前端近く(信管のすぐ下)のテーパー部分には、円環状の溶接痕がありありと見えるから、砲弾の「肩」をすこし絞ったあとで、そこに別パーツを継ぎ足し熔接しているのだと思われる。そこには信管取り付け用のネジ切り工作も必要であるはずだ。

 アイオワまでの輸送時間は10時間だという。信管もそこで取り付けられる。

 米議会は、スクラントン工廠と、そこからほど近い姉妹プラントである「ウィルクス – バー」工廠に対して、ライン増強資本として4億2000万ドルの予算を与えた。これで作業棟と機械が増やされる。

 最盛期に米政府は国内に86箇所もの砲弾工場を抱えていた。今は5箇所である。

 米陸軍の調達関係の文官ナンバー2氏によると、テキサス州に新規の155ミリ砲弾工場を建設するほか、カナダへも6800万ドルを投資して、砲弾製造能力を増強してもらうつもり。

 次。
 Alexandra Prokopenko 記者による2023-2-2記事「The Risks of Russia’s Growing Dependence on the Yuan」。
    制裁でSWIFTから排除されたロシア経済は、貿易決裁のいろいろな抜け道を模索したものの、けっきょくクリプトカレンシーと「元」に頼るしかなくなっている。中国依存だ。

 ロシアはドルの威信を弱めたいと欲しているが、「元」に頼れば頼るほど、ドルは逆に強くなる。なぜかというと、中共政府には国際決裁通貨としての「元」の価値を維持する責任が生ずる。具体的には、人民銀行が大量にドルを買って保有しなくてはならぬ。
 今は世界の国際決済に使われる「元」の比率は3%でしかないが、ロシアが「元」を使うことによってこの比率が増してくれば、とうぜん、人民銀行にもドルを買い増す必要が生ずるのだ。ロシアと中共が結託しても、ドルを弱めることはできないのである。

 ロシア中央銀行は今年、「デジタル・ルーブル」の実験にも踏み込むつもりだ。

 次。
 Manuela Andreoni 記者による2023-2-2記事「A Proud Ship Turned Into a Giant Recycling Problem. So Brazil Plans to Sink It.」。
     2000年にブラジルが買った空母。『クレマンソー』級の『サンパウロ』。しかし、もう10年も繋留されたままだ。艦内がアスベストだらけなので、どの国もその解体工事を引き受けてくれない。退役直後にトルコのドックへもちこもうとしたのだが、そこで断られたのがケチのつき始めだった。

 困り果てたブラジル海軍は、もう、どこかの海で沈没させるしかないと考えるようになっている。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2023-2-3記事「Germany Now Wants To Send Cold War-Era Leopard 1 Tanks To Ukraine」。
    ラインメタル社は、工場が保管している88両の「レオパルト1A5」を、ウクライナ向けに提供できると言っている。ドイツの一新聞に対して。
 ただし出庫前に再整備が必要。それに必要な時間は不明だ。
 ちなみに工場内の「レオ2」×22両をウクライナに出せるまでに整備するのには1年かかると言っている。

 やはりここでもネックは、105mm砲弾が足りないことであるらしい。大至急、戦車用の105mm砲弾を量産しなくてはならぬ。

 ブラジルが「レオ1」を250両ほども擁しているので、105mm砲弾を売ってくれとドイツ政府が頼んだが、断られている。

 ※どうせ戦車をもらってもウクライナ兵はそれを「野砲」として使うことしかできないんだから、車体を大改造してやる必要はない。しかしタマだけは無限に必要になる。

 ※レオパルト1の105mm砲の砲尾が「水平鎖栓」式だったことを、記事の写真で認識した。レオ1を模倣したはずのわが「74式」は、どうして垂直鎖栓にしてしまったのだろう? 「61式」の水平鎖栓を踏襲すればよかったのではないか? いまだに不思議でならない。あと、そろそろ三菱は教えてくれてもいいだろう。「90式」の砲塔正面の布カバーは、あれで何をしたかったんだ? たんに「継ぎ目」を人目から隠したかっただけですかい?