党の最高権力者に対して《グレーゾーン作戦》を実行してしまう、それが人民解放軍。

 「2027年までに台湾に侵攻できるように準備しろ」と熊プーから指示されたから、やってるだけですよ――と騒いでいる声が聞こえてくるようだ。

 雑報によるとNORADはバルーンが支那本土で昇騰されてから日本領空を横切り、ついでアリューシャン列島で米国の領空に入って北米本土中西部へ南下するまで、ぜんぶコースをモニターしていた模様。空自は何やってたの? 尖閣領空を初めて支那UAVが領空侵犯したときも、空自は気づかなかったよね?

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 Stephen Bryen and Shoshana Bryen 記者による2023-2-4記事「A Chinese balloon exposes a massive vulnerability」。
    ペンタゴンの発表によると中共製バルーンの米本土領空侵入はもう何年も前からたびたびあったのだと。

 そして今回もペンタゴンは黙っていたが、最初に民航機の乗客が窓からバルーンを発見して騒いだため、世間に隠せなくなったという。

 ペンタゴンは撃墜には反対だという。デブリが民間人を怪我させかねないからだという。だがモンタナ州は過疎州で有名なのだ。

 正確な高度は発表されていないが、7万5000フィートだとすると、2万2860m。F-35は2万m未満でしか飛行できないので、機関砲での撃墜は無理かも。

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 ストラテジーペイジの2023-2-4記事。
   M1に対して打つ手の無いロシアは、「マルケル」という3トンの無人装軌車が切り札だと宣伝し始めた。

 しかしこの試作品、もう6年も前から知られているものなのだ。
 偵察用として機能するか、たしかめられていた。それを、最近、武装させた。量産は、されていない。

 ロシアは2021年には、T-72B3をベースに無人化した「シュトゥルム」という兵器シリーズの研究にも着手している。こっちの方が最新企画といえるのだが、なぜかこっちは宣伝をしない。

 市街戦用の「シュトゥルム」には、短砲身の125粍砲や152㎜砲を搭載させているといわれ、なかなか面白そうなのだが……。

 2016年にロシアは「ウラン-9」という12トンのミニ無人戦車を2台こらえて、シリアで実戦投入してみた。武装は30ミリ機関砲と7.62ミリ機関銃。問題はデジタル無線回線の容量不足だった。最大2800m離れた場所に6×6の装甲トラックを控えさせて、そこからリモコンするつもりであったが、鮮明な画像が得られなかったという。

 けっきょく、リモコン用のトラックは、「ウラン-9」に400mまで近寄らないと、役に立つ映像を無線では得られないとわかっている。

 またロシアの技術では、走行する車両とデジタルデータ通信のリンクを常時維持し続けるのは難しく、映像がブツ切れになった。
 そのレベルだと、路上の障害物を運転手目線で発見するのが遅くなる。それで「ウラン-6」は、簡単に避けられるはずの障碍に当たってすぐに立ち往生するのである。

 30ミリ機関砲を発射すると、その振動のため、偵察センサーは、そのあいだじゅう、使い物にならなくなったという。

 7.62ミリ機関銃も、走行間は照準することができず、使用するときには、まず停車をさせる必要があった。

 「ウラン-6」〔上述の「9」と同じなのか違うのか、例によってさっぱりワカラン〕は240馬力のエンジンを搭載。
 アルメニアでは2020年に爆発物処理ロボットとして使われたという。

 ※戦場用のルーターのようなものを、陸戦用無人車のすぐ後ろの地面に落とさせる。そのルーターまでは有線がつながっている――という方式を当面は工夫するしかないのではないか。ロシアの場合はもっと割り切って、完全な有線操縦を考えた方がいいだろう。

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 Zama LUTHULI and Dinky MKHIZE 記者による2023-2-3記事「No lights, no water: S.Africans fume at cascading crisis」。
   南アフリカでは、毎日4時間の停電がある。
 電力が足りないので、とうとう、上水も止まってしまう地区がでてきた。ヨハネスブルグ市内ですら。

 南阿の発電所は、石炭火発である。かなり老朽の施設だ。

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 ロイターの2023-2-5記事「Fire at Odesa power substation leaves Ukraine port city’s grid on the brink」。
   土曜日の午後、オデーサの変電所が高負荷に耐えかねて燃え上がり、50万人近くの住民が電力を使えなくなった。修理には数週間かかるという。

 ウクライナ政府はトルコ政府に「発電船」を港へ派遣してくれるよう求めるとともに、国内に高性能発電機の在庫があったら1日以内にそれをオデーサへ搬入しろ、と指示している。

 ※火事になる前に計画停電できないというのはおかしな話だ。ユーザーに節電をよびかけていた風もない。この国には奇妙なエピソードが多い。

 土曜日のオデーサの気温はプラス2度であった。※真冬日が続いている函館市内よりも暖かいわけ。

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 2023-2-2記事「Record for Ukrainian Railways: 470 km of new railway in 2022」。
   2022年中にウクライナの交通当局が改築またはオーバーホールした鉄道線路の総延長は470kmに達した。
 それとは別に、82kmの区間を電化した。

 また2月の開戦いらい、69の鉄道橋を破壊されたが、そのうち25は年末までに架けなおした。

 ※この国民はどこかおかしい。現下のロシアの侵略戦争はぜんぜん終っておらず、もし停戦があるとしてもまた何年かすれば再三再四「奴らは来た」となることは必定なのである。恒久的に隣国ロシアからの侵略や変電所空爆を予期しなければならない、エネルギー輸入国が、わざわざ鉄道を電化してどうするのだ? 水力発電ポテンシャルがありあまっているスウェーデンのような土地ならいざしらず……。 それよりもまず欧州標準軌に改軌するのが先ではないのか。この国の鉄道関係者は、ごっそり交替させたがよい。敵の工作員かと疑うレベルである。