ロシアが中共から買おうとしているのは、飛行機なんじゃないか?
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Claire Press and Svitlana Libet 記者による2023-2-22記事「How Russia’s 35-mile armoured convoy ended in failure」。
2022-2-24の開戦から三日後、商用偵察衛星は、ウクライナ北縁に、長径10マイル〔BBCはわざわざ、15.5km だと併記している。米式陸マイルとも長さが異なっているようだ。こんなデタラメな単位を英米人はいつまで使う気なんだ? インターオペラビリティにさしつかえるだろう〕のAFV渋滞を発見した。
2022-2-28には、この渋滞長径は35マイル(BBCは56kmと付記)に成長し、そのまま数週間、動かなかった。露軍がベラルーシに退却するさい、この渋滞は一晩で消えてしまった。
チェルノブイリ近郊で守備していたウクライナ兵の証言。
開戦劈頭、まず「グラド」(122ミリ多連装ロケット弾)が斉射されたと認識した。もちろん真っ暗闇の中。
次に装軌車両の大集団が押し寄せてきた。こちらは、あらゆる橋を爆破して、隣の市「イヴァンキウ」まで退がった。
露軍は、渡河点でいちいち重門橋を準備することを強いられ、こちらは退却時間を稼ぐことができた。
後知恵では、ベラルーシ国境で防戦することは十分に可能であっただろう。だがそれは政治的に避けられた。ベラルーシ軍を巻き込むことになるからだ。
ウクライナ軍の説明によれば、35マイル(BBCは56kmと注記)の渋滞の正体は、それぞれ別個の10個のBTG(大隊戦術グループ)だったのだそうだ。
この10個BTGこそが「斬首作戦」を実行する役だから、他戦線とは重みが違う。
回収された作戦文書から、最初のBTGは2月24日の0400に国境を越えたあと、1455までにキーウに到達するよう、命令されていたこともわかっている。
ホストメル空港の確保にあたる数個BTG以外は、キーウまでノンストップのはずだった。
英シンクタンクによれば、キーウ北方で露軍は「12対1」の兵力優勢を得ていたという。
どうしてつまづいたか。
プー之介は開戦を秘密にしておくために、攻勢発起の24時間前まで、ほとんどの部隊指揮官に開戦日時を予告していなかった。
このため侵攻部隊は、糧食、燃料、地図の用意ができぬままに、行軍を開始するしかなくなった。
他に、通信装備、砲弾、冬季被服にも遺憾なところが生じた。
トラックのタイヤは泥濘シーズンにふさわしくなかった。
路外の利用はまったく不可能だったので、1本の舗装道路に戦闘部隊も段列も行李もあつまるしかなかったのである。
35マイル(BBCは56kmと注記)の中味は、戦車×1000、歩兵戦闘車とAPCが1万、糧食・燃料・弾薬の補給トラックが数十台。
年金生活老人ら12人からなる、ある郷土防衛部隊が、開戦3日目にしたこと。道標を片端から倒して回った。
武器は機関銃×1だけだったので、道路障害の構築と、火炎瓶製造に励んだ。
彼らは火炎瓶投擲によって確かに車両×2を炎上させたという。
そのかわりに全員が負傷し、味方の病院に収容された。
ウクライナ正規軍の証言。
露軍の末端部隊はかならず、大きな金属の箱を携行していて、そこには「機密」と書かれていた。待ち伏せ攻撃によってその箱を奪い、中を開けてみると、えらく詳細な作戦説明図が出てきた。
しかし村落の地図は1960年代から70年代のものだった。彼らは「手旗信号」用の旗も揃えていた。
地図が古いことと、橋を爆破されること、路外地面が泥田化することによって、露軍末端部隊は、次にどうしたらよいかが、わからなくなったのだ。
※《プリゴジン干上がらせ運動》は、プーチンに軍事科学の素養がないことを立証している。ソ連時代に確立しているドクトリンでは、攻勢局面では、前線でいちばん成功している部隊に全補給品を与えるべきなのだ。バフムトではそれはワグネルなのだから、ロシア人が科学を信奉するのなら、正規軍の砲弾もぜんぶワグネルに回すのが正しい。しかるに露軍は組織を挙げてそれに抵抗し、役に立たない正規軍部隊が砲弾を抱え込んでいる。これで攻勢が成功するわけがない。露軍のショイグ・ラインは、「科学」に背を向けたのだ。参謀総長ゲラシモフはもちろん、軍事科学的には何が正しいのかは分かっている。しかし発言権は無い。科学的ドクトリンがプーチンに共有されていれば、このようなスキャンダルは生じない。ロシアは、体制全体として、科学と縁を切ることにしたようだ。
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Joseph Trevithick 記者による2023-2-21記事「Futuristic Mortar Turret Seen In Action At U.S. Special Ops Base In Syria」。
ゲリラ跋扈地帯に位置する要塞の自衛用に最適なシステムを米軍はシリアで試している。
これは120㎜重迫の360度旋回砲座で、動力は手動なのだが、照準はコンピュータアシストになっている。
近いところから遠いところまで、ゲリラが出現すれば、即座に精密な砲撃を加えられる。砲座は水平射ちも可能な特別製である。
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Doug G. Ware 記者による2023-2-21記事「Pentagon warns US troops to stop eating poppy seeds to avoid false-positive drug tests」。
菓子パン等に使われている「芥子の実」が、モルヒネやコデインなどの真正阿片成分に汚染されていることがあり、それによって米兵が、部隊内の抜き打ち薬物検査で「麻薬使用の偽陽性」になってしまうケースがあるから、食い物には注意しろよ、とペンタゴンが呼びかけている。
いちばん簡単な方法。芥子粒はすべて避けろ。
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2023-2-22記事「NEXTER sets up non-stop production of CAESAR ACS, plans to increase guns manufacturing」。
フランスのブルジェにある「NEXTER」工場では、カエサル自走砲の砲身を増産中。
三交代制にしてフル稼働状態だ。臨時雇いの溶接工も増やした。
今年の末までには、月産の砲身数を8本にする。すなわち、倍増させる。
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Oren Liebermann and Natasha Bertrand 記者による2023-2-21記事「US believes Russia had failed intercontinental ballistic missile test around when Biden was in Ukraine」。
月曜日にバイデンがキーウを訪れていたとき、プー之介は「RS-28 サルマト」ICBMの発射を命じていた。しかし、そのミサイルはうまく飛ばなかった。
発射の前にロシアは外交ルートで米政府に通告した。
プーチンは火曜の独演会の中でこのミサイル試射を宣伝したかったのだろう。が、パスするしかなくなった模様である。
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Defense Express の2023-2-21記事「Ukraine’s Intelligence Find Evidence That russia Prepares to Massively Call Full-Time Students to the Colors」。
プー之介は、次の国民動員令では「教育学部」の学徒を徴兵するらしい。
ノヴォシビルスク州立教育大学、トムスク工科大学、トムスク州立教育大学は、学徒出陣兵の応召人数を割り当てられようとしている。どうやらロシア政府は、現役の全日制の学部学生を、まずは教育学部から徴兵しようとしている。