いよいよロシアは「Tu-22M3」(バックファイアー)を餌にして、中共から軍需品を仕入れると思う。

 中共は数十年来、米空母を攻撃するミサイル母機とする「バックファイアー」を売ってくれと要求し続けてきた。ロシアはそれを拒否し続けてきた。

 理由は、ロシアを攻撃できる高速爆撃機を模倣生産されることを嫌ったのがひとつ。もうひとつは、米国と戦略核兵器制限協定を結んでいる「米露2国間関係」を損ねてしまうからだ。

 しかしプー之介は先日、米国との戦略核協定は蹂躙する方針をあっけらかんと演説した。
 また、ウクライナ戦争の継続のためには、ロシアは中共からの武器弾薬調達がどうしても必要である。この戦争に敗退すればロシアは亡びるという言説も流布され始めた。

 自粛の理由がすべて消滅したようである。
 だったら、せいぜい高く売りつければいい。

 どうせ模倣されるのだから、売るのは1機だけとし、それに天文学的な値段を付け、決裁は、武器弾薬とバーター(しかも中共側に全量「先払い」の義務を負わせる)とすればいい。

 その1機も、この前の無人機特攻で破損した機体でいい。さすれば露軍の戦力には新たな不利は無いことになる。

 そいつを地上でバラして、多数のパーツにして、ちびちびと、鉄道で送り出す。
 もし中共が引き換え現物の納品を滞れば、残りのパーツは発送しないぞ、と脅かすこともできるだろう。

 次。
 2023-2-24記事「Chinese Firm in Talks to Sell Military Drones to Russia: Report」。
   木曜日の『シュピーゲル』誌によると、中共の一企業がロシアに100機の自爆ドローンを輸出する相談を進めている。それは4月に納品予定である。弾頭重量は35~50kg。

 「西安【ニスイに水】果智能航科技」=Xian Bingo Intelligent Aviation Technology というメーカーで、製品は「ZT-180」のプロトタイプだという。

 ※英文ネットで「ZT-180」検索すると遊戯サイズのクォッドコプターがヒットする。滞空15分、レンジは数百mだという。とても35kgものペイロードを吊るせるものではない。そんなものならわざわざ支那人に頭を下げなくともロシアは闇市場で入手するだろう。おそらくZT-180は「ハーピィ」の発達型の固定翼機だと思う。

 ビンゴ社は、ロシア国内に生産工場を造ってやってもいいぞともちかけているそうだ。月産100機のスケールだという。

 『シュピーゲル』によると、「ZT-180」は「シャヘド136」の類似品だという。

 同誌はまた、中共は「スホイ27」のスペアパーツもロシアに送ろうとしているという。

 ※もしそれがかつてイスラエルから中共が輸入した「ハーピィ」を原型にしているものなのだとするのなら、今、ロシアにいちばん足りないのは、ガソリン駆動の小型エンジンの量産技術なのだという見当もつく。「シャヘド136」も、動力がロケットモーターなら何もイランから買うまでもなかったのだろう。動力が小型内燃機関であるがゆえに、ロシアには、それは、完成品を海外から買う以外に、どうしようもないのだ。

 次。
 Gabriel Honrada 記者による2023-2-23記事「China’s ‘phantom space strike’ made to spoof US defenses」。
    『サウスチャイナモーニングポスト』紙によれば、中共軍は、宇宙に展開した衛星から偽信号を出すことで、敵国のMD用レーダーを欺こうとしているという。

 ICBMによって、核弾頭ではなく、3つの衛星を放出する。
 この衛星が、あたかも核弾頭であるかのような、電波的な「囮」になる。

 ※西側陣営は、「トス爆撃」専門の、低廉量産機を、援助用として、準備だけはしておく必要があるだろう。それはジェット練習機級のコンパクトな無人機でいい。2000ポンド爆弾を1発抱えて離陸し、それを敵SAMの圏外から、トス爆撃してUターンしてくる。それだけの単能システムだ。またそれとは別に、終末誘導式のロケット弾を、1発だけ空中発射することができる、無人のVTOL機を安く大量に展開することだって、できるはずだ。有人AHを無駄に飛ばすよりも、よっぽど気の効いたCASになるだろう。たとえば「巨大オートジャイロ」は、この用途に使えないか?

 ※偶然の実体験から、家庭内でコロナが伝染する場所が絞り込まれた。それはトイレ個室である。ABCの3名のうち、Bはトイレ個室に入るインターバルが異常に長い。24時間で2回ということすらめずらしくない異常体質である。このBが、「患者C」と自動車車内等で濃厚接触の機会がむしろ多いのにもかかわらず、終始、コロナに感染せぬ。かたや、Aは、自動車でCと移動することはなく、そのかわりにトイレ個室を誰よりも頻繁に利用する。そして、自室隔離療養中である患者Cから、一発でうつされてしまった。その媒介はトイレの雰囲気以外には考えられないのである。ここから思料する。次に来ることあるべきパンデミックを全国レベルで抑制し切るためには、トイレ個室内の気流設計を、より合理的に制御できるように見直すべきだ。短時間に患者の呼気を低いところから吸引して戸外へ排出できるシステムが、まず理想的だろうと愚考する。その他得られた一、二の知見。沃素の咽喉スプレーは、役に立たないと感じた。龍角散の粉末は、病臥中はとてもありがたいものだった。