ウクライナの高校生が、クォッドコプターからコイルを吊るしたもので「地雷探知」ができるのではないかと、鋭意、研究中。

 ナノ化加工したセルロースによって耐熱プラスチックに匹敵する頑丈な透明素材ができるが、それは、地面に放置すると、最終的にダンゴムシによって食べられて消えるという。これからの地雷は、こういった生物分解性素材で作るべきだろうね。

 ドローンから投下する専用爆弾の空力安定フィンも、この素材からこしらえるのがいいだろう。

 さらに検討する価値があるのは、軍用の「自転車」のフレームをこの素材にすること。気兼ねなく使い捨てできるようになる。

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 Boyko Nikolov 記者による2023-2-25記事「Rare Japanese Toyota HMV BXD10s at Russian Army: delivery or prey」。
   「テレグラム」にウクライナ側がUpした動画にジャンビーが映っている。場所は露軍の車両修理廠だという。「トヨタ HMV BXD10」が、「スコルピオン LTA-2B」と同じガレージで修理されているのだ。

 トヨタの高機動車は、どういうわけか、ロシアの民間市場では一般的なのだという。
 動画からは、それが最初から市販されたモデルなのか、それとも自衛隊が廃車にしたものなのか、なんとも言えない。塗装はOD一色である。

 これをUpしたウクライナ人いわく。トヨタは軍用の装甲を施した「HMV BDX10」を133台、民間市場に売った記録があるという。
 しかしバイヤーはわからないという。

 「HMV BDX10」は、「トヨタ・メガクルーザー」の派生型である。

 HMVは、ハイ・モビリティ・ヴィークル=高機動車 である。

 メガクルーザーは1995年から2001年まで製造された。

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 2023-2-24記事「First Leopard 2 tanks arrived in Ukraine」。
   24日、ポーランドから、最初の4両の「レオパルト2」がウクライナ領土に搬入された。

 トータルでは14両になる。これは戦車1個中隊分である。

 ※レオ2を除外してもポーランドはMBTを300両もウクライナに寄贈することになるという。PT-91×60両の引渡しは数日中に始まるという。

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 Ellen Nakashima、John Hudson、Karen DeYoung 記者による2023-2-24記事「China considers sending Russia artillery shells, U.S. officials say」。
    米政府は、中共がこれからロシアに弾薬を供給するだろうと見ている。主に122ミリと152㎜の榴弾。

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 Defense Express の2023-2-25記事「Ukraine Lacks Mortar Systems, What the Potential Solutions to the Problem Are」。
   ロシア国境から近いマリウポリの冶金工場に兵器用の特殊鋼の素材生産を7割も依存していたことが、今次戦争中のウクライナ国内での兵器増産を不可能にしているのだという。迫撃砲のような比較的にシンプルな兵器も、特殊鋼がないとどうにもならないので。

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 Joseph Trevithick 記者による2023-2-24記事「Ukraine Gets Huge Boost In Deadly Drone Capabilities From U.S.」。
  あらたに米国からウクライナに援助すると公表された複数のUAVのうち三つは新顔。
 そのうちのひとつ「ジャンプ20」は、垂直に離陸したあと固定翼機として巡航するハイブリッドUAVである。アエロヴァイロンメント社製。米陸軍は、この機体によって旧い「RQ-7 シャドウ」の一部を更新することを昨年、決めている。

 「ジャンプ20」は機首にガソリンエンジンがあり、牽引式のプロペラを回す。このエンジンは、大工の電動ドリルにアダプターカップをとりつけた手持ちスターターをスピナーにおしつけることにより、一発で始動する。エンジンは発電機とも直結しており、その電力によって垂直4軸のローターを制御。それによりVTOL。内燃機関なので14時間も滞空できる。最大185km巡航。

 ※同じメーカー製「スキャンイーグル」よりも、ずっと気の効いた設計のように見える。陸自も次はこれで決まりだろう。

 「ジャンプ20」はもともと、「アークトゥラスUAV」というベンチャーが開発した。そのベンチャーを、大資本のアエロヴァイロンメントが2021にまるまる買収したのである。

 最大離陸重量215ポンド。

 将来、この「ジャンプ20」が空中から「スイッチブレード600」を発射できるようにもするという。無人攻撃機から、ロイタリングミュニションを放出する時代なのだ。

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 2023-2-24記事「ALTIUS-600: the Ukrainian military will receive American drones」。
   米国に「エリア-I」という飛行機メーカーがあり、そこが製造している「ALTIUS-600」は、偵察用もしくは自爆特攻用となる無人機である。
 これも、このたびウクライナに援助されると公表された。

 機体の全長は1m。ウイングスパン2.54m。
 自重12.5kg、ペイロード3kg。

 格納チューブからガス圧で射出されるや、主翼と尾翼を展張する。胴体尾端にプッシャー式プロペラ。

 滞空4時間可能。最大航続距離440km。

 ※カミカゼドローンは何が現代向きなのかというと、弾頭を大量生産するのに、弾殻の「精度」がほとんど問題とはならないという点なのである。砲弾は大きな発射Gがかかるし、高温高圧ガスが弾丸内に入り込まないように隙間はゼロでなくてはいけないし、微少な重心バランスの誤差があれば弾道表を無意味にしてしまうから、とにかく工程中の誤差管理が厳しい。しかしドローンに運搬させる爆発物の「仕上げ精度」など誰も問題にしない。飛行中に当て舵で補正できるからである。工程のすべてをロボットに任せられるような世界だと思う。西側諸国にとって、大量生産の弾撥性を実現しやすいのだ。

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 Matthew Loh 記者による2023-2-24記事「Russia shot down several of its own planes in the early days of invading Ukraine, leaving it with few willing pilots, report says」。
   今次戦争の開戦直後、露軍は味方の航空機を見境なく撃墜。
 そのため、たちまちにして、経験豊富なパイロットたち(かきあつめても100人未満)が出撃するのを拒否するようになってしまったという。
 『フィナンシャルタイムズ』の木曜日の特だね。
 撃墜機数は10機未満だったようである。

 しょうがないので教官クラスを戦地に送り、その皺寄せで、パイロット教育は停滞しているという。

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 Jess Thomson 記者による2023-2-24記事「Russian Pundit’s Idea of Nuking Yellowstone Volcano Wouldn’t Work」。
    「ロシア-1」放送局の「ウラジミール・スロヴィヨフとの夕べ」というTV番組の中で、退役海軍将校のコンスタンチン・シヴィコフは、イエローストーン公園にサルマトICBMを1発ぶちこめば巨大噴火を起こすことができる、と語った。

 イエローストーンは、もし噴火すれば、他の普通の火山よりも大きなエネルギーを放出するだろうと見られている。1980年のセントへレンズ火山の1000倍じゃないかとナショナルジオグラフィックは試算している。

 過去7万年、イエローストーンは噴火していない。地震は毎日のように起こしているが。
 また、地下に抱えている液状マグマは5~15%くらいなので、巨大噴火するためには深いところからじゅうぶんな圧力が上がってくる必要があるだろう。表面を吹き飛ばすだけでは足りない。

 ※誰がいちばんキチガイじみたことをテレビで公言するかという競争が、ロシア国内ではおこなわれているように見える。戦後の軍事裁判がたのしみだよ。