キーウ市内の国有建物である古い僧院を、ロシア正教会には使わせないとのウクライナ文化省の決定。

 UPIが12日に報道した。
 Pechersk Lavra から3-29までに立ち退け。
 ロシア正教会に属するウクライナ人修道士が敵の工作員になって暗躍しているので。

 ロシア正教会の長はプーチンの熱烈な支持者である。

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 2023-3-12記事「Defender of Ukraine learned to shoot down helicopters by watching online videos」。
   セルゲイ・キシリョフは2020にウクライナ国防軍を除隊したが、2022-2以降また再役し、これまで4機の露軍ヘリコプターを撃墜した。

 セルゲイは、「9K38 イグラ」と「スティンガー」という2種のMANPADSを持たされて、キーウ防空を担任する。
 イグラは1981からある古いMANPADSだが、ヘリコプター相手には今でも十分な性能なのだと立証した。

 同様、スティンガーも1981からある。

 セルゲイは、操作方法が異なる2種のMANPADSの扱いを1人の歩兵がすばやく習得することは可能であることも、身を以て実証した。

 彼は最初の1ヵ月に、いきなり4機のヘリを撃墜した。場所はブチャ市の近郊。

 敵ヘリの接近は、まず耳で分かる。ついで、目視ができる。

 同じ場所から2発射つことはあるが、連続3発はいけない。敵眼にこちらの位置が露顕しているから。すぐに移動しなくてはいけない。

 「カモフ52」は、緊急脱出システムとして、まずメインローターを吹き飛ばし、ついで座席をエジェクトさせる設計になっている。それが実際に機能するのを彼は見た。
 さいしょ、超低空を3機編隊で飛んできた。あまりに低すぎてMANPADSの照準を諦めた。ところがそのうち1機の「カモフ52」が調子に乗ってUターンし、しかも高度を上げた。それでセルゲイが撃墜できたそうである。

 ※MANPADS要員用に、「聴力倍化デバイス」を開発する必要があるだろう。兎の耳のような共鳴フィルム入りの楕円パラボラをヘルメットに取り付ける。そこに集音されたチョッパー音を、電子マイクで増幅して、ヘッドセットを通じて、発射員に知らせるわけだ。首をまわせば、音が強く来る方向も判る。共鳴特性を調節すれば、頭上の対ドローン警戒も可能だろう。

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 ストラテジーペイジの2023-3-12記事。
   最新のトルコ海軍旗艦は、トルコ国産のドック付きヘリコプター揚陸艦『アナドル』(2万7000トン)だ。

 多目的に使える。乗員261名。お客の兵隊を数百人も載せられる。民間人のエバキュエーションにも役立つ。
 最大速力は39km/時。巡航は30km/時。

 船体が国産というのみならず、搭載機もトルコの国産。

 当初計画ではF-35Bを予定していた。が、ロシアからS-400を買ったのが祟り、米国から輸出を拒否された。

 それで、ジェットエンジン付きの固定翼無人機である「キジレルマ」を運用することにした。メーカーはバイラクタル社である。

 艦上機としてプロペラ機は危険なので理想的ではない。しかし『アナドル』には、「TB2」の翼を折りたためるようにした艦上機バージョンである「TB3」も、30機ほど混載させるという。

 キジレルマのジェットエンジンも、国産予定。これは2024年から納品されるという。
 いまのところ、エンジンはウクライナ製を使っている。
 キジレルマの全長は14.7m、ウイングスパンは10m。

 飛行甲板はスキージャンプ式になっている。カタパルトは使わない方式だ。

 キジレルマは兵装を1.5トン吊るして、時速1100kmまで出せる。高度は1万2500mまで昇れる。滞空は、最長で6時間というところ。

 無人機ながらAESAレーダーを搭載。空対空ミサイルも発射可能である。

 このほかに、艦上ヘリコプターは、20機ていど、載せることになるだろう。

 2023年に初飛行するはずのトルコ国産の有人練習機「Hurjet」は、寸法がキジレルマより一回り小さい。これを5年以上かけて艦上機に改造し、やはり『アナドル』から運用する計画もある。