Andrew Osborn and Filipp Lebedev 記者による2023-4-12記事「Russia to soon introduce electronic call-up papers in crackdown on draft dodgers after parliament vote」。
徴兵逃れ対策としてロシアは、召集令状を「電子化」する。
火曜日に翼賛議会の下院が、光の速さで新法を可決させた。
予備役の充員召集だけでなく、平時の、18歳から27歳に対する、年に二回の現役徴兵にさいしても、通知を電子化する。
新制度では、中央政府のサーバーにある各個人のアカウントに対して招集を電子通知することになり、従来のように郵便夫が令状を手渡しするプロセスは廃される。したがって、登録住所と現住所が不一致でも、招集通知は即時に完了する。
そしてもし本人がすぐに徴兵事務所に出頭しなかった場合は、自動的に、その者の出国はブロックされる。
パスポートだけでなく運転免許証も無効化されるので、自動車を運転して国境を越えようとしても、とっつかまえられる。
※このニュースがいちばんショックを与えたのは、シナ人だよ。中共にとってこんなに便利な仕組みはないから、すぐにも模倣導入されるよ。なんでいままでこっちで先に思いつかなかったんだと北京では頭をぽかぽか叩きまくっているところだろう。やがて、すべてのシナ人は、とっくに海外に逃竄していたとしても、強制的に本土に呼び戻されて軍営に入れられるようになる。免れようとすれば、パスポートは電子的に無効にされ、口座は凍結され、スマホ利用もできなくされてしまう。二重国籍者でない限りは、海外へ逐電しても無国籍にされて詰むだけ。あとは放浪乞食にでもなるしかない。
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Phoebe Grinter 記者による2023-4-6記事「Heavy-Fueled Rotary Engine Released for sUAS」。
「リキッドピストン」社が、25馬力のUAV用ロータリーエンジン「XTS-210」を開発した。米陸軍から900万ドルの開発資金をもらった仕事である。
従来のUAV用ディーゼル・エンジンとくらべて8割も軽い。寸法も小さい。
主力と重量の比が、旧来のエンジンの5倍。これなら垂直離着陸機に最適だ。
7000rpmで回せるので、発動発電機としても申し分ない。ハイブリッド動力源にもできる。
液冷である。スパーク点火にもできるし、圧縮点火にもできる。
マルチ燃料として開発したが、基本はJP-8を燃やす。つまり米陸軍が地上で車両に給油している燃料をそのままUAVに給油できる。
同社のCEO氏いわく。25馬力の航空用ディーゼルエンジンなんて今日、ほかにはないですよ。
※米軍の燃料の呼称について、以下に別資料から補う。
「フュールオイル」を米軍は「ナンバー1」~「ナンバー6」に分類している。
まずガソリンはフュールオイルではない。フュールオイルのナンバー1は、灯油である。
フュールオイルのナンバー2は、軽油である。これを「ディーゼル燃料」とも呼ぶ。
ナンバー3は、めったに使われないので忘れてよし。
ナンバー4は、蒸留油と残留油のまぜものだ。
ナンバー5は、ナンバー6とナンバー2を、8対2くらいでまぜたものである。
ナンバー6は、残留燃料油(RFO)、もしくは、重燃料油(HFO)という。原油を蒸留して残った油分である。火力発電所や、原始的なエンジンがこれを使う。すなわち日本語の「重油」。
米軍用語の「ヘヴィー・フュール」には、複数のカテゴリーがある。
ヘヴィ・フュールは、ディーゼル・エンジンの燃料を言う。
JP8を米軍はディーゼルエンジンに対しても広く給油する。したがってJP8のことも米軍は「ヘヴィフュール」と呼称することがあるのである。
JP8は、もともと灯油ベースの航空燃料。長期貯蔵しても変敗せず、ガソリンよりも着火し難く安全。
※マツダはせっかく良い技術を持っているんだから、航空機用の超小型のディーゼルロータリーを開発して、米軍に売り込むぐらいの気概を見せたらどうなんだ? 広島のメーカーが、米軍に協力する。米国政府は大歓迎だよ。そのムードをサミット前に作れや。こういう業務拡張をすることで、会社も生き残れるんとちゃうのかい?
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NOMAAN MERCHANT, ELLEN KNICKMEYER AND JON GAMBRELL 記者による2023-4-11記事「Leaked US intel: Russia operatives claimed new ties with UAE」。
一連のリークねたの中には、3月9日の日付と「ロシアとUAEはインテリジェンス上の関係を深めている」とのタイトルがついた文書もあり。
その文書いわく。FSBとUAEの公安当局は、米国および英国の諜報機関に対する通信傍受を協働して行なうことについて1月なかばに相談した。
米財務省は3月に公的に指弾している。UAEはロシアのための半導体等の密輸出を手伝っており、その規模は500万ドル以上だと。
さらにさかのぼると2020年に米国防省は、UAEがワグネルのスポンサーになって資金援助していると指摘している。
ロシアの金持ちたちは、ドバイの不動産に投資するなどして、UAE内に資産を隠そうとする動きがある。
UAEとモスクワとの間には今も毎日、民航機の直航便が往き来している。制裁に参加していないのである。
UAEは、トランプ政権時代にイスラエルを国家承認してやったのに、その見返りに期待していたF-35を、バイデン政権が売ろうとしないので、怒っている。おまけに今のネタニヤフの強硬路線だ。
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Evan Hill 記者による2023-4-10記事「Egypt secretly planned to supply rockets to Russia, leaked U.S. document says」。
エジプトのシシ大統領がさいきん、部下に対して、4万発のロケット弾をこっそりとロシアに届けろ、と命じたことを、米国の諜報機関が盗聴して把握していた。そんなことも、2月~3月に「ディスコード」にUpされたリーク文書には、書かれている。
件の米政府作成の秘密報告書は日付が2月17日である。
そのほかにもシシは、野砲の砲弾と装薬もロシアにひそかに供給するよう、軍に命じていた。
おおやけに知られると西側との悶着になるから、隠れてやれ、と。
WP紙が検分したところでは、こんかいのリーク文書で、米国の同盟国に関したものとしては、韓国、英国、カナダ、イスラエルが含まれている。また米国の敵陣営としては、イランと北鮮も。
ロシアは、エジプトの軍需工業大臣サラアルディンに、「何でも買うぞ」と伝えたという。
エジプトは、ロシアに鉄道工場を建設してもらう件について、今年合意している。また昨年には、国営ロスアトム社が、エジプトの初の原発の建設を開始している。エジプトはいろいろ恩義を感じている。
今次戦争でエジプトは、ウクライナ産の小麦を輸入できなくなり、社会不安が起きていた。その穴を埋めるのはロシア小麦だと期待されている。小麦が国内に供給されないと、すぐに暴動に発展する国柄なのだ。
シシが製造しろと命じたのは122ミリの「サクル45」という地対地ロケット弾。これはロシア軍の「グラド」多連装発射器にそのまま適合する。
もしこの供給が実行されたなら、まちがいなく米政府はエジプトに経済制裁を加えることになったであろう。
シシ大統領は、軍需工業を育成することに情熱を傾けている。2020年には、小火器およびミサイル弾薬の工場を立ち上げさせた。これを拡大して輸出しまくろうというのがシシの野心である。
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Chris Gordon 記者による2023-4-10記事「F-15Es Deploy to Kadena as F-22s, F-16s Head Home」。
嘉手納の米空軍のF-35に、こんどはF-15Eが加わった。この2機種で、F-15C/Dを更新する。
臨時に展開していたF-16CMとF-22は、嘉手納から出て行く。それぞれの原隊基地に確かめた。
F-15Eは、4-8に、ノースカロライナ州のセイモアジョンソン基地から飛来した。
同日、F-22はアラスカのエレメンドルフリチャードソン基地へ戻った。
またF-16CMは4-10にドイツのスパングダレム基地へ帰る。
3月にアラスカのEielson空軍基地からやってきたF-35は、そのままま。
※雑報によるとF-22はこんどはポーランドへ展開する。シナ軍演習もおわったので、次は「リーパー」撃墜のツケを露軍に払わせるチャンスを窺うらしい。
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Kaitlin Lewis 記者による2023-4-10記事「Russia’s Effort to ‘Undermine’ Yevgeny Prigozhin Reaches Next Level: ISW」。
米国のシンクタンク戦争研究所は、プリゴジンが2024大統領選挙で、プー之介に対抗してみずから出馬するつもりなのではないかと見ている。
だからロシア政府の主要幹部どもは一斉にワグネルに敵対し始めたのだと。
3月29日のミレー大将の見解では、ワグネルはバフムトの攻囲戦ですでに傭兵6000人を失ったが、なおも3万人を同地に貼り付けていると。
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Pavel Luzin 記者による2023-4-6記事「Outlook for Russian Arms Manufacturing」。
2023-2時点のロシアの軍需工業生産の指数を、前年同期と比較しよう。資料はロシア政府の3-29統計だ。
コンピュータと電子光学機器類は、112.6パーセント。
〔AFV以外の?〕車両や航空機などは、117.7パーセント。
化学製品(ただし石炭ならびに原油精製を除く)は94.2パーセント。
他方、生産の指数ではなく、供給指数に注目すると……。
コンピュータと電子光学器材は126.1パーセント。
車両や航空機などは140.7パーセント。
化学製品は74パーセント、である。
二種類の指数の差異は何を物語るか?
ロシア国内の工場は、2022年の後半に受注した製品を、ようやく今、納入しつつあるのだ。
この統計値にはひとつ難点があり、それはルーブル・ベースだということ。品物の数量ベースではないのだ。ルーブルの購買力は1年で激変している。それは反映されてない。
MBTを製造するウラル工場とクルガン工場は、高賃金で工員と技師を募集しているが、1月19日現在、人集めに難航している。
2022-9には、野砲の修理工場が1箇所、新設されている。
3月、プー之介は、2025年までに年産300万発の砲弾を製造またはリファービッシュするのだと言った。ロシアの2022年の砲弾製造/改造実績は170万発だと見積もられている。
※ロシアでは5-9に各市で対独戦勝記念軍事パレードがなされるのだが、そこに戦車を参加させるかどうかが注目を集めている。すでにクルスクなどウクライナ国境に近い複数の市が、恒例の行事をとりやめると広報している。稼動可能なAFVはぜんぶ、前線へ出してしまった上、5月といったらもう宇軍の攻勢のさなかなのだ。
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Defense Express の2023-4-11記事「Danish Caesar Howitzers Have an Important Distinction From French Version, and Ukrainians Will Be the First to Compare on Battlefield」。
デンマーク軍は、宇軍将兵に対し、カエサル自走砲の操作法を訓練しているところである。訓練がおわったところで、その自走砲ごと、ウクライナへ行かせる。5月を予定している。
実は、デンマークから寄贈される19両のカエサルは、仏軍用のとは車体が異なっている。
オリジナルはルノーの「シェルパ5」という6×6だが、デンマーク軍のシャシは、タトラ製の「815-7」という8×8トラックのシャシなのだ。
車体が大きい分、携行弾量も多い。仏軍のは即応18発。タトラは30発積める。
そのかわり、全重も10トン以上増えている。
この19両は2017年に発注された。
装填装置にも違いがあって、デンマーク軍仕様のは、弾丸と装薬をトレイに置けば、あとは機械力で装填がなされる。砲弾1発は40kgだという。
FCSは同じである。
※デンマーク政府は100両の「レオパルト1」を夏までにウクライナに供与すると明言した。