ドイツ軍はスーダンからのエバキュエーション支援のため、空挺装軌装甲車ヴィーゼルをヨルダンまで推進させていた。輸送機でいつでも投入するつもりだった。

 Colin Demarest 記者による2023-4-25記事「How 101st Airborne soldiers are using EagleWerx makerspace to innovate」。
   60ミリ迫撃砲や81㎜迫撃砲は、急いで火力発揮が必要なときは、親指で概略照準することがある。すなわち砲口のちょっと上に親指を突き出すように添えて、それを目見当にするのだが、とうぜんながら、砲弾を落とし込む瞬間、もしくはトリガーで撃発する瞬間には、その指は砲口よりも低いところへ引っ込めていなくてはいけない。

 ところが稀に失敗が起きる。発射の瞬間に砲口上に自分の手を残しているという大失敗が。そこをブラストと砲弾のテイルフィンが掠める。結果、片手は、サブマリンサンドイッチのパンのように縦に裂けてしまう。2019年に米陸軍が公表した事故。

 こんな事故をなくすためには、最初から砲口部に、簡易な鉄製サイト部品がついていれば良いであろう。

 3Dプリンターやレーザー切断機などの道具を使ってすぐにできそうな、このレベルの小改造案を、民間技術の助言を得て実行して行く《しくみ》が、米陸軍の師団レベルには、導入されつつある。

 この迫撃砲の安全改善の場合は、クランプ付きの金属リングを3Dプリンターで製作した。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-4-26記事「Ukraine unveils new loitering torpedo ‘as gift to Russian Navy’」。
    ウクライナ軍の水中新兵器の写真がSNSに出た。「うろつき魚雷」である。

 こうした新兵器を開発する専門の集団がウクライナ国内にあって、「Brave-1」と称している。
 魚雷の名は「トロカ」という。

 トロカ魚雷には3バージョンあるという。ひとつは全長4m。レンジは400km以上だと。

 よくある魚雷と違い、推進スクリューは2軸。魚雷本体の尾部の左右に、スラスターが「外付け」されているのだ。HIサットンいわく、このスラスターは、針路を敏捷に変える舵としても機能するのだろうと。

 前方画像を送信し、またリモコン操縦信号を受信するための「マスト」が、魚雷の上部に付く。

 水中でも「死圧」現象を起さずに炸裂してくれる爆薬として、英軍御用達の「PE8」(PEはプラスチック爆薬の頭文字)がある。宇軍がこれを使っていることはすでに知られている。

 次。
 The Maritime Executive の2023-4-25記事「Mexican Navy Seizes 11,500 Tequila Bottles Filled With Liquid Meth」。
   メキシコ海軍が密輸船を拿捕したところ、テキーラの瓶に入っている茶色の液体が、酒ではなくて、メタンフェタミンの溶液であることがわかった。麻薬犬がすぐに教えてくれるのだ。
 酒瓶は1万1500本も積まれていた。メタンフェタミンの含有総量は8.6トンと計算される。

 ※半没の麻薬ステルス運搬船について昔から最も詳しいサットン氏は、ウクライナ支援組織に対して「爆装無人半没艇」の製造を助言することは控えているようだが、彼の過去記事をぜんぶ見たら、建造方法の見当はつくだろう。それはとっくに進められていなければおかしいプロジェクトだと思う。魚雷の話は、真の秘密作戦から敵の目を逸らすための撒き餌ではないか?

 次。
 Seth Robson 記者による2023-4-26記事「With Marcos watching, US Army HIMARS fires 6 times but misses target in South China Sea」。
    米比合同のバリカタン演習のなかで米陸軍は、マルコス大統領の目の前で、陸上からHIMARSを発射し、沖合い(水平線の向こうで、マルコスからは直視できないが、説明用モニターあり)の廃艦(フィリピン海軍所属のコルヴェット)を撃沈するはずだった。……が、当たらなかったという。

 マルコスの隣には、駐比米大使も座っていた。

 この廃艦にはHIMARSが2発、割り当てられていたが、2度とも外れた。直後に米軍と比軍の砲兵が155ミリと105mmの砲弾を撃ち込み〔記事タイトルを見るとこれも外れたようだ〕、さらにフィリピン軍航空機が銃撃。最後は米海兵隊のF-35Bが爆弾を投下して撃沈したという。

 米陸軍中佐のこれに対する言い訳。HIMARSを海岸から発射して船に当てるのはとても難しいんですよ。あと、本番では敵軍艦に対しては巡航ミサイルか魚雷がいきなり向かって行くはずです。 ※ぜんぜん陸軍の宣伝になってねえ。広報失格だね。

 このたびの訓練では、水平線の向こうの敵艦をまず発見すること。その目標情報を米比両方の味方部隊に伝えること、のふたつが重要眼目でしたので、それは達成できました。

 マルコスは、HIMARSは有力だが限界があることも理解をした。

 次。
 Alexander Riedel 記者による2023-4-26記事「Popular military game Call of Duty to make tabletop debut in 2024」。
    ファーストパースン視点のシューティングゲームながら、本物の戦争のようなストーリーにものめりこめる『コールオブデューティ』のメーカーであるアクティヴジョン社の発表によると、来年、このオンラインビデオゲームを米軍の公式の兵棋演習でも使うことになると。

 数週間以内に、さらなる詳報を出す。

 次。
 Leigh Mcmanus 記者による2023-4-25記事「’Constantly-boozing and unprepared’ Russian troops forced to dig trenches with spoons」。
   露軍に動員された素人兵がどんな訓練を受けているのかについてのインサイダー証言が上がってきた。
 最初の給料で皆、酒を買い、あとは、常時、酩酊し続けていた。

 初任給は20万ルーブルで、これが銀行口座に入ったということがわかると、酒を買えるようになるわけだ。

 カネを持った兵隊が基地の外に出ると脱走などのおそれがあるから、そうさせないように、妥協の慣行が制度化されている。すなわち兵隊たちがカネを出し合って、1台の「ガゼル」トラックをレンタルする。そのトラックが毎日、酒、タバコ、食肉などを基地内に搬入してくるのだ。

 補充兵の教練期間は2ヵ月から3ヵ月。そのあいだすることといえば、飲酒と睡眠で、訓練などまずしない。

 ある兵隊の証言。そこにいるあいだ、いちども、誰かが小銃を的に向けて射ったのを見たことがない。

 ウクライナ領内の舎営では、レーションの支給を受けなかったと証言する兵隊も。

 そこでは、宇軍の挺進隊からいつ寝込みを襲われるかも知れないので、窓を板で塞ぎ、床板を剥がして、床下に退避壕を準備していたと。それもしかも、シャベルを支給されていなかったものだから、野営炊爨キットのスプーンを使って土を掘ったと。

 次。
 2023-4-25プレスリリース「DJI Reinvents Aerial Storytelling with World’s First Three Optical Camera Drone」。
    DJIの最新商品。「Mavic 3 Pro」には、24㎜、70㎜、166㎜の三種類の焦点距離のレンズが混載された。ビデオ動画の電波送信距離は15km。滞空43分可能。

 内臓の1テラバイトのSSDに映像データを記録させることもできる。データケーブルの転送速度は10ギガbps。

 発売は5月。価格は、安いセットが2199米ドル、最も高い「プレミアムコンボ」だと4799米ドルである。

 次。
 Guest Author 記者による2023-4-26記事「China Is Benefiting From Russia-Ukraine War; Wants To Prolong The Conflict & Entangle The US – Czech President」。
    チェコのパヴェル大統領の見るところ、中共の望みは、今のウクライナ戦争が今の調子で延々と永続することだ。そこから、中共にとっての最大の利益が転がり込んでくる。

 また中共は、ロシアの毎日の行動に対し、西側がどのように反応しているかを、超注目している。それを教訓として、将来に自国が西側と対決するときの資料にするためだ。