韓国軍は、「無人機作戦コマンド」を創設するつもりだ。

 2023-4-26記事「AeroVironment Awarded $64.6 Million Contract by U.S. Army for Switchblade 300 Loitering Missile Systems」。
   プレスリリース。
 アエロヴァイロンメント社は3-24に「米陸軍戦術航空&地上弾薬プロジェクト」部局から、6456万5126ドル分の「スイッチブレード300」を受注した。

 納期は2026年7月である。

 今回の契約には、FMS分が含まれている。その相手国は2ヵ国。フランスと、もう1つの国名非公表の同盟国。※それは日本だ。

 ※ぬかりのない防衛官僚は「スイッチブレード600」を予約したのだろうと空想して安心していたが、意外や、米陸軍ではもう見放そうとしている残念な「スイッチブレード300」を、ババ抜きのババとして掴まされたのか。FMSは悪質課金システムのようなもので、一度「買います」と言ってしまえばもう取り消しはできない。その点、イスラエルの武器メーカーなら、あとからいくらでも融通が利くから、とりあえず輸入を急ぐなら断然にイスラエル製がマシなのだと、何年経ったら防衛省は《学習》ができるのだ。アフリカのゲリラ相手にコラテラルダメジの発生しない武器を欲する仏軍特殊部隊にはこいつは使い勝手がいいよ。しかし支那軍の舟艇を撃破しなくてはならない日本軍には、こいつは頼り無さ杉。さりとて、ゲリラ1名をピンポイントで爆殺する命令を適時に日本の内閣総理大臣が出せる? 出せるわけないだろう。一体どういうシチュエーションを考えているんだよ?

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 Mary Ilyushina 記者による2023-4-27記事「Russia needs more troops but is wary of public anger, leaked documents say」。
     リーク文書によると、露軍上層部はあと数十万人の新規招集兵が必要だと考えている。
 しかしそれを実行する過程ではかならずやモスクワ政府は全国民の恨みを買ってしまうし、ロシア経済のあらゆる部分で人手不足に陥ることから、経済官庁のエリート役人たちは、それをされては大迷惑だと思っている。
 米政府の情報部局が掴んでいること。プーチンは2月の半ばに、軍の要求を承認した。すなわち、こっそりと目立たせないように、あと41万5000人を2023年内に追加招集してウクライナ戦争を続行する。

 この文書は、CIAの日々アップデート報告。その情報ソースは、NSAの盗聴である。NSAは露軍の上層部間の交話を聞いているのだ。

 露軍は2022-2の対宇開戦に15万人を投入した。その後、2022秋に「部分動員」が下令され、30万人が充員招集された。

 ロシアがかきあつめたあらゆる兵力のうちどのくらいがウクライナに送られているかの数字を米政府は掴んでいない。ひとつの推定として、25万人前後じゃないかという。

 またリーク文書によるとFSBは露軍の数字を信用せず、独自に戦死傷者をカウント。それによると2023-2時点で11万人近くが死傷しているという。

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 Inder Singh Bisht 記者による2023-4-26記事「Indian Army Procures Over 400 Locally-Made Kamikaze Drones」。
    インド陸軍は、国産の電動双発固定翼無人特攻機を450機量産させる。

 このロイタリングミュニションの調達計画には、ポーランド企業とイスラエル企業も自社製品を売り込んでいたが、けっきょく、インドの「ソーラーインダストリーズ」の子会社の「エコノミック・エクスプロージブズ株式会社」が契約をかちとった。

 無人機の名称は「ナガストラ-1」という。

 インド陸軍は調達を急いでおり、今年中に納品せよと急かしている。

 リモコン可能距離は15km。プログラムした片道特攻なら30km。
 滞空は60分可能である。

 ※レシプロエンジンで双発というのなら分かるが、固定翼機の電動モーターをわざわざ2軸にして、何のメリットがあるのだ? この無人機は、不名誉な失敗作に終るという予感がするぞ。

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 Holmes Lybrand 記者による2023-4-26記事「Ex-Fugees rapper Pras Michel found guilty in scheme to help China influence US government」。
    水曜日、連邦裁判所は、グラミー賞を受けているラッパーのPras Michelを、10個の罪状について有罪とした。量刑は言い渡されていないが、最大20年になり得る。

 トランプやオバマが大統領だったときに、中共の手先であるマレーシア国籍の男に対する当局の追及に手心を加えてもらおうとして、その男の手先となり、大金を自分名義で寄付したりした。

 こうした政治工作をする者は外国政府代理人として登録をしなければならないのだが、こやつはあたかもじぶんの個人寄付であるかのように装った。

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 2023-4-26記事「Poland’s F-16 jets may soon be able to strike Moscow without leaving Poland’s air」。
   ポーランド空軍は48機のF-16をもっているが、米国内で少量生産が始まっている「JASSM-XR」というステルスの巡航ミサイルを、それと組み合わせたがっている。

 この巡航ミサイルは1900km飛行するという。したがってF-16はポーランドの領空内からそれをリリースするだけで、モスクワとサンクトペテルスブルグを確実に空爆できることになるわけだ。

 ポーランドの国土は、東西の幅が600km強である。
 米空軍が2014に戦列化した「JASSM-ER」巡航ミサイルのレンジは、925km。

 もちろん米国製兵器の輸入には、米政府と米議会の許可が必要。この新型ミサイルをポーランドが手にできる保証は、いまはまだ、ない。

 ※雑報によると、70㎜のハイドラ・ロケット弾に、レーザー終末誘導キットをとりつけた、短射程の地対地ロケット弾をHMMWVに搭載した「APWKS」という米軍の最新兵器が完成し、いつのまにか、ドニプロ川(ヘルソン州)で宇軍によって発射されている。ドローンからレーザー照射しているのかどうかは不明だが、おそらくそうしているであろう。だとすれば、もはや露軍のGPS妨害も、意味がなくなってしまうわけだ。ハイドラは安価な上、ストック量がほぼ無尽蔵なので、ジャヴェリンのようにタマ切れを気にする必要がない。対歩兵用ミサイルの真打だろう。要注目だ。

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 Michael Rubin 記者による2023-4-27記事「What Happens if Turkey’s Recep Tayyip Erdogan Dies?」。
    もしエルドアンが死んだらどうなるのだろうか。
 報道によると彼は急病で入院している。心臓病が噂されている。

 トルコは報道の自由がない国なので、真相が伝わるまでには時間がかかるだろう。

 ※エルドアンの義理の息子が経営者に据えられているバイカル社を始め、身内コネで威張ってきた各軍需メーカーの役員たちがどうなるのかが気になるところだが、支えてきたテクノクラート層も厚そうなので、なんとかするだろう。ただし多額資金の海外持ち逃げによって、経営体力が一時的に低下する企業は多そうだ。

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 TOC の2023-4-27記事「Turkey unveiled kamikaze drone with AI-assisted optical guidance」。
   バイカル社の新兵器。「ケマンケス(又の名をカゲム)」。リモコン可能距離50km以上のロイタリングミュニションだ。
 カゲムは、無人陸攻「アキンジー」や、無人艦攻「TB3」に吊架して、空中からリリースすることにより、リリース点から200km以上離れた敵目標を狙うことができる。

 ※すなわち母機はS-400から安全である。

 カゲムの推進はターボジェットである。それで滞空1時間可能。巡航速力は低く抑えてある。

 高度は1万8000フィートまで行ける。そこからダイブするときの最高速力はマッハ0.7。

 詳細は不明だが、終末誘導は光学イメージをAIが処理して行なえるという。

 ※難しいAIは必要ない。地上に並べられている、飛行機の形をした物体で、スペクトラムがゴム風船や材木製ではない、金属らしきモノに向かって突っ込む。それだけのAIでも、露軍やシナ軍は作戦機を国境から1600km以上奥地へ引っ込ませるしかなくなるのだ。こんな単純なAIをどうしていままで西側は開発して来られなかったのかまったく理解に苦しむ。このボリュームのアルゴリズムなら1個の安いチップに収まる。それを大小の無人特攻機に組み付けるだけで、たとえばロシア空軍機がベラルーシの飛行場を利用して他国を空襲するなどというふざけた話は、あり得なかったのである。鉄道攻撃用の画像認識AIだって同様だ。トルコ人技師には、大いに期待したい。

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 JON GAMBRELL 記者による記事「Iran navy seizes Marshall Islands oil tanker in Gulf of Oman」。
    水曜日にイラン海軍が、オマーン湾(公海)にて、マーシャル諸島船籍の原油タンカー『アドヴァンテージ・スウィート』を拿捕した。このフネはクウェートからテキサス州ヒューストンへ向かっていた。

 第五艦隊は当初、IRGC(イラン革命防衛隊)の仕業と思い込んでいたが、やったのはイラン海軍であった。
 イランの言い分。その前夜、イラン船に衝突した船がある。その事故でイラン船から数人の行方不明者が出ていると。

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 ストラテジーペイジの2023-4-27記事。
   レイセオン社は、トータルで600発の新型トマホーク「ブロック5」を、日本と豪州から受注している。両国ではこれを軍艦に搭載する予定。

 「マーク5」は、1600km飛んだあと、動いている目標にも当てられる。つまりシナ空母は、渤海湾のどこに引っ込もうとも、もうおしまいだ。横須賀港内から発射しても、悠々と届いてしまう(ただし韓国上空を横切る)。

 トマホークの「ブロック5」は2020年から米海軍に導入されている。

 飛行中のデータのやりとりを、敵は妨害することができない。弾頭は、大型艦を大破させるための特別設計である。

 しかも単価は150万ドル以下に抑えられているらしいのである。同じ性能の対艦ミサイルを他国が製造したら、とてもこの値段にはおさまらない。
 ようするに低速巡航ミサイルとしての基礎技術が、良い感じに枯れている。弾頭重量や飛翔速度をむやみに欲張らぬから、この値段にできる。

 2005年からある「ブロック4」も、すべて「ブロック5」に改造される。
 そして、1990年代からある「ブロック3」は廃棄される。それを改造してもコスパが悪すぎるからだ。

 ※北鮮の陸地を攻撃するんですよと表向きは説明しておいて、じつは中共の海軍艦艇を緒戦で全滅させるための戦略対艦ミサイルだったでござる。