クリミアと露本土をつなぐケルチ橋の近くの石油貯蔵基地で爆発火災発生。水曜日午前。

 Mark Galeotti 記者による2023-5-3記事「What’s the truth about the Kremlin drone attack?」。
   ロシアが公表したビデオ。クレムリン施設群の中でも比較的に大きい「上院」の建物のドーム頂上に立つ旗掲揚竿の中ほどを低速ドローン(不鮮明だが動き方からして固定翼らしい)が緩降下で掠めた瞬間に自爆したように見える。

 この飛来物を対象追随式のカメラで撮影した映像は未だ出ていない。
 ドローンは2機飛来したというが、もう1機の映像は提出されていない。

 この無人機はアマチュアが操縦していたとは思われない。というのはクレムリンの周辺は、衛星航法信号が正常に使えないような電波環境にされているからだ。飛来物を探知するセンサーも万全で、クレムリン域内には「対ドローン」の専用の妨害電波銃を抱えた衛兵たちも常時、警戒しているのである。

 プーチンはこの「爆発」の起きた時、ノヴォ・オゴリョヴォ町に居た。そんなことはウクライナの情報機関が知らないはずがない。
 プーチンは近年、クレムリンには滅多に近寄らず、居るのは影武者であるのは庶民も知る話である。

 ウクライナ国境からクレムリンまでは450kmある。そこを低速機が飛行するあいだ、警報が先に至り、要人は誰もオフィスにはいないであろう。そもそも人が仕事をしていない時刻だ。

 ファルスフラッグかどうかは、これから分かる。1987年にドイツ人青年のマティアス・ラストが、冗談で世間をバズらせようと思い、軽飛行機を操縦してソ連国境を易々と越え、クレムリンのすぐ隣にあるボリショイモスコヴォレツキー橋に着陸した。飛行中、終始一貫、何のインターセプトも受けなかった。この件で、国防大臣ならびに将官多数が、馘にされている。同様の措置が取られるかどうかで、見当がつくだろう。

 ショイグが革職されるとすれば、それはショイグにとっては、むしろ安堵の休息となるであろう。

 ※IAEAによるとザポロッジア原発第4号炉のタービン建屋内には露軍が爆薬を仕掛け了えている。いつでも爆破できるという。その爆破命令の口実が欲しいのではないか? ザポロジア一帯が放射能で汚染されれば、宇軍の反転攻勢も不可能になり、クリミア半島は奪回されずに済むのである。

 ※5月3日の夜にはブリヤンスク空軍基地も、ウクライナ軍によるドローン空襲を受けた。特攻無人機×5機が襲来したという。

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 2023-5-3記事「German amphibious armored personnel carriers may be on their way to Ukraine」。
   ドイツは、大量に保有している古なじみの6×6APC「TPz フクス」をウクライナへ近々、搬入する。この装甲車は10km/時で浮航ができ、すぐに渡河作戦に投入可能だ。

 全重は17.6トン~23.5トン。装甲によって変わる。
 固有乗員2名+お客10名を乗せられる。固有装備はMG3×3梃だ。
 エンジンは320馬力。

 公式発表は今のところなし。したがって数量も不明。

 しかし、ウクライナ国境から17kmしか離れていないルーマニア領内に、ラインメタル社が整備工場を開設し、そこでは、マルダーやチャレンジャーやレオ2の他にフクスもメンテすると発表されているので、そこから推定して、フクスが供給されるのはまちがいなさそう。ルーマニア軍はフクスを持っていないし持つ予定もない。

 ドイツ国防省は2022時点ではフクスの対宇供与に消極的だった。が、今年になって考えを変えたと見られる。

 フクスは1979年からある。バリエーションは多数。APCとしての最新バージョンは2022年の「A8」型だ。

 ※大攻勢をかける流れの中でなら、フクスの装甲の非力さは目だった欠点にはならないと判断したのだろう。停滞した戦場にフクスを出されると、ATGMの好餌になり、ブランドイメージの上で面白くない。

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 UST の2023-5-2記事「New Military-Grade sUAS Launched for Nighttime Operations」。
    レッドキャットホールディングズ社が、歩兵が背中に担いで運搬できるサイズのマルチコプターとしては最上精度の暗視用FLIRを搭載した偵察ドローン「Teal 2」を仕上げた。

 米国連邦税関は、密輸の取り締まり用としてさっそく、54セットを注文している。

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 Joseph Trevithick 記者による2023-5-2記事「Classified AIM-260 Air-To-Air Missiles To Arm Future Air Force Drones」。
    米空軍が考えている未来の空戦。無人機から、AMRAAMのような有力なAAMを発射させる。このためのAAMの開発がすでにスタートしている。その名も「AIM-260」。別名「JATM」(統合先進戦術ミサイル)。

 JATMは、ラムジェットと、デュアル・パルス・ロケットによって推進され、射程が長い。

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 Morten Soendergaard Larsen 記者による2023-5-2記事「Russian ‘Ghost Ships’ Are Turning the Seabed Into a Future Battlefield」。
   民間船に偽装し、且つ、AISを切った、ロシアの「ゴーストシップ」が、有事のさいには、バルト海と北海の海底ケーブル、および海底パイプラインを、切断&爆破しまくるだろう。

 だから北海沿岸諸国は、「洋上風力発電」に依存しすぎていると、有事にあっけなくインフラ崩壊することになるぞ。

 特に脆弱なのが、デンマークだろう。

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 Ines Kagubare 記者による2023-5-2記事「China updates military conscription rules with eye on space, cyberwarfare」。
    英紙『ガーディアン』によると中共はこの月曜日にあたらしい法令を成立させた。
 げんざいは市井人であるところの予備役兵を、一朝にして急速動員するのが目的だ。

 殊に、サイバー系や宇宙系の技能を有している「元兵隊」は、まっさきに赤紙招集される。

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 ストラテジーペイジの2023-5-3記事。
   中共の武警用に新兵器が登場した。「CS/LW21」という。隊員が手持ちで使える「レールガン」だという。重さは3kg。

 ほとんど音を立てずに、コイン形の「弾丸」を数百発、電動で連射することができる。威力は、厚さ3ミリの板を貫通するレベル。

 これなら民衆に向けてためらいなく乱射できるので、暴動も鎮圧しやすい。

 この銭形弾丸は、最大で50m飛ぶ。
 もっと殺傷性を高めたくば、円盤状ではない、流線型の弾丸を飛ばすこともできる。その場合、レンジも延びるという。

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 Seth Robson 記者による2023-5-3記事「Yokota Air Base is a logical spot for NATO mission in Japan, security expert says」。
    NATOの連絡将校が、米軍横田基地内に来年から常駐するのではないかという。