ウィリアム・バーンズは、ロシアが崩壊したあとのシベリア領土処理と、所在の核物質の管理分担について、5月に話し合ったのではないか。

 こういう密談の魅力に儒教圏人は抗うことができない。キッシンジャーの現役時代と、そこは変わりはしない。

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 Phoebe Grinter 記者による2023-6-2記事「Heavy-Fuel UAV Engine Receives US State Department Export Approval」。
  米政府が輸出許可を出した。
 「NW-230」というディーゼルエンジン。メーカーは「ノースウェストUAV」社。

 燃料はヘヴィーフュール。具体的には、JP5か、JP8か、TS-1(これはロシア規格のジェット燃料。西側のジェットA-1より低温でも凍りにくい。旧ソ連圏では今もスタンダード)か、Jet A。※すべて灯油系。

 このエンジンは、自重90kgから160kgクラスのUAVのエンジンとすることを想定している。

 同社のエンジンはイスラエルのエルビット社の無人機に搭載されてきたので、今回も……?

 既存ラインナップ。
 NW-88という同社のヘビューフュールエンジンは、2ストローク、直噴式で、自重34kg~68kgクラスのUAVのプロペラ推進用。

 NW-44も、同じくディーゼルで、自重18kgから34kgのUAVのプロペラ推進用。

 2021-7に、この会社は、水素燃料電池の工場も開所している。

 ※よくわからないのが、これらディーゼルエンジンの重さ。ネットカタログをみるかぎり、わが国のヤンマー製のいちばん軽い軽油ディーゼル発動発電機で、乾燥重量145kgである。もしもそれより軽いとすると、かなり効率が悪化するんじゃないの?

 ※重さがわからないといえば、米陸軍の「GrayEagle」の165馬力のHeavy-Fuel エンジンである「Thielert Centution 1.7」の重量データも、見つからない。ドイツの「Techinfy Motors GmbH」社製で、直列4気筒(ボア80ミリ×ストローク84ミリ)ターボ過給、「Jet-A」燃料を使用、エンジン容積は1689立方センチ……とまでは知られるから、原型となった自動車用エンジンの重量データを参照してそこから推理するしかない。

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 ディフェンスエクスプレスの2023-6-3記事「Mass Production of FPV-Drones is Apparently Takes Place in russia, and It’s a Bad Sign」。
  片道特攻=ワンウェイ・ソーティ。そのためのチープなFPVドローン。これが次第に戦場の主役になりつつある。勝負は「数」で決まる。

 ようやくロシア側でもこのタイプの自爆コプターを必死で量産中である。その宣伝写真が出てきた。

 公表されている写真。ロシア製のチープなFPVドローンに、ロシア版のクレイモアである「MON-50」を吊架している。

 ウクライナ国内で製造されている片道自爆ドローンは、爆薬込みで500ドルから1000ドル(米ドル)くらい。
 ロシア産のお値段が、おいくら程であるのかは、もっか、不明である。

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 Mariusz Kaminski 記者による2023-6-3記事「Poland handed over weapons and ammunition to the Moldovan police」。
   ポーランド政府は、モルドバ警察に対して、武器・弾薬・その他の装備を寄贈した。

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 Seth Robson 記者による2023-6-2記事「New missile-warning satellite relay station will deploy to Guam in 2025」。
   2025年末までに、グァム島に、巨大な2個のゴルフボール状の構造物ができあがる。
 これはノースロップグラマン社が9960万ドルで工事を請け負った、衛星信号をリレーする地上局で、何の衛星信号かというと、北鮮や中共が発射する弾道ミサイルを見張っている早期警戒衛星群である。

 試作と試験はすでに、コロラド州ボールダーの開発拠点施設で済ませてある。それをそっくりグァム島に再現する。

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 The Maritime Executive の2023-6-3記事「Indonesian Warship Catches Fire and Evacuated」。
   インドネシア海軍の揚陸艦『Hading Bay-538』(1978年に東ドイツで建造。両独統合後の1993に除籍されたのを購入した)がパトロール中に火災を起した。

 現場は、セラヤル海峡の東11海里。南スラウェシ島からは7海里。

 海軍の1隻の航洋タグと、商船×2も救難にあたっている。