俊足であることを英語で「フリート・オブ・フット」と表現する。

 Christopher Sharp 記者による2023-7-20記事「The British Army is being reduced to using e-bikes as their supply of tanks and soldiers runs dry」。
   英陸軍は、歩兵の機動力を向上させるために、歩兵たちに「電動バイク」の操縦を教練させているところである。

 オーストラリアのメーカーが製造している「ステルス H-52」という商品。自転車のペダルのようなものがついているが、足で漕ぐことはできない。後輪のインホイールモーターで動力走行するか、押していく。自重は60kgである。

 カールグスタフを担いだ歩兵もこの「eバイク」に乗れば楽に長距離を一気に移動し、さらに敵に気取られずに最後の数百mを忍び寄ることもできるわけである。
 「ステルスH-52」の航続力は60km。最高速度は80km/時。

 ウクライナでは、歩兵が乗った電動二輪車は、非舗装道路でも200kmの航続距離があることが証明されている。

 H-52のハンドルバーには小銃キャリアが備わっている。

 英軍は、人が足りない。だから戦車も減らしてしまったが、そのかわりに歩兵を高機動化すればよい――と考えている。
  ※記事には書いてないが、これは「ドラグーン(乗馬歩兵)」の現代版である。問題は乗り捨てたバイクをいかにして回収して移動集結させ反復使用するかだが……ここから先は、関係先企業の部内に対してのみご提案致すこととする。あっと驚く成案あり。

 計画では、ナポレオン戦争時代いらい、英陸軍の人員の最少記録がつくられるはず。

 英国防省は、ウクライナの現実は、英陸軍のサイズはもっと小さくてもよいことを教えているという。

 フリーター・オブ・フット=「俊足移動歩兵」を中心にした陸軍に、英軍はなるとよいと。

 『デイリーテレグラフ』紙が伝えたところでは、英政府は、英陸軍のサイズは7万3000人に減らしてもOKだと考えている。それは仏陸軍のほぼ半分である。

 もちろん反対意見も有力だ。部隊の量はそれじたい、防護力なので、量を削れば、さいごには、こっちの兵隊が隠れる場所がなくなってしまうのだと。

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 Kapil Kajal 記者による2023-7-17記事「Japan tests prototype of new reconnaissance vehicle」。
   陸上自衛隊は、16式機動戦闘車をベースにした偵察戦闘車を試作して、今、テスト中である。

 ※ウクライナ戦争の教訓を汲むなら、RCVの主火器も副火器も「対UAV」のAA射撃能力が絶対に必要だぞ。それがあるなら装輪でも軽量でも調達を正当化できる。南西方面でも日本海の原発警備でも役に立つ。それがないなら、戦場での生残性が低すぎることになり、今からビッグ・トラブルが予想されるぞ。

 ※2022年末から米国は、対宇のブラドリー供与を検討し始めた。ことし、それが実行されて、訓練済みの乗員によって最前線へ持ち出された。全先進国、待望のデータが揃いつつある。M2ブラドリーの防護力は、最新戦場の試練に耐えるとわかった。そのISRとTOW2は、敵戦車の寝首を掻けるとわかった。地雷にはやられるが、乗員は無事だ。誰もがモヤモヤしていた問題に、ついに白黒がつけられたのである。こんな実戦知見が入った以上、三菱重工も、新「重IFV」を設計する方向に行きたいんじゃないか? 装輪で重くするという方法だってありじゃないか?

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 Sam LaGrone and Heather Mongilio 記者による2023-7-19記事「Russia Lays Mines in Black Sea to Block Ukrainian Ports, NSC Says」。
    水曜日にホワイトハウス発表。ロシアは黒海に機雷を敷設した。
 NSCは『USNIニュース』の記者に語った。これで商船が触雷すれば、ロシアは、その機雷はウクライナが仕掛けたものだと宣伝する。そういう作戦。

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 Evan Dyer 記者による2023-7-20記事「NATO’s latest moves could bottle up much of Russia’s naval power」。
   バルト海と黒海は、似ている。出入り口が、ひとつしかないのだ。

 バルト海に入るには、デンマークとスウェーデンの間を通るしかない。そこには三つの水道がある。そのうちいちばん広い水道は、両岸がデンマーク領で、幅が16kmである。

 黒海から地中海へ出ようとする船は、ボスポラス川とダーダネルス海峡を続けて通過しなくてはならない。どちらもトルコの領土・領海に囲まれている。

 今次ウクライナ戦争の四日目、トルコ政府は、条約上の権利として、この海峡を軍艦に対して封鎖した。

 ※さっさと鉄道を増強しないからこういうことになる。末端兵士が必死敢闘してくれているのに、最上層の戦争指導部が成算もなく余計なところにばかり期待をかけて右往左往。1年半近く、今までずっとなにをやっているんだという話だ。ご当人らに集中するべきところが見えていないから、それに合わせて米国政府上層のアドバイスもレベルが下がって、枝葉末節にばかり資源を割くようになっている。