露軍はミャンマーから輸入した120㎜迫撃砲弾を使っていることが、写真によって判明した。ERタイプ。

 Hlib Parfonov 記者による2023-7-26記事「Ukraine’s Manpower Requirements Reaching a Critical Threshold」。
   全部が公開されているわけではないソースによる2022-1-1の推計値では、ウクライナの人口は3100万人らしい。これはウクライナ政府が公表している3400万人よりも少ない。

 20年前はウクライナには4800万人も人口があった。これがガックリと減ったのは同国の混乱の歴史を考えると、不自然ではない。

 露軍が占領中の領土にとどまっているウクライナ人は200万人だという。

 ウクライナ軍の人的資源(動員済み将兵)は、1年前には100万人だと政府によって発表された。現況は秘密にされていて、外野としては推定ができるだけだが、400万人近くが動員されたうちの半数が負傷や病気によって除隊して、今は200万人ではないか。なお、戦時がつづくかぎり、招集された健全な兵隊の除隊帰郷は、無い。

 これは何を意味するか。ウクライナ政府は、もうこれ以上人的動員のできる「のびしろ」を余していない。
 すでに総人口の10%が軍務に関与しているのだ。

 ちなみに、老齢年金生活者でウクライナから去らずにいる者は、1070万人。この老人たちが徴兵されることはない。

 ベトナム戦争中、南ベトナム政府は、総人口の11.7%を徴兵していた。当時のベトナムは今のウクライナのような高齢化した社会ではない。それでも11.7%が総動員の限度だったのだ。

 WWII中のフィンランドは、全国民のうち14%から15%を動員したようである。民生経済のすべてを犠牲にした根こそぎ動員だ。

 ウクライナでは、当時のフィンランドと同様の現象が報告されている。エネルギー産業や工場の現場に人手が足りなくなっている。

 7月23日の時点でウクライナ政府は、目標とする徴募人数の半数しか徴募できていない。それが直近3ヵ月、続いているという。

 ※つくづくクラウゼヴィッツは正しい。戦争中に「騎兵」(今日の機甲)と「歩兵」を一から教練するなどという迂遠な邪道を選ばせた米軍のアドバイザーが、ウクライナ国家にとりかえしのつかない不利益を与えつつあるのだ。もちろん、それを歓迎し期待したウクライナ政府の自己責任だが……。クラウゼヴィッツが教えた通りに、援助の資源はことごとく「砲兵」の強化に集中しなくてはいけなかったのである。宇軍側が砲弾物量戦に集中していたらドンバス占領区を取り戻せたかもしれない2023春の泥濘期が無為に過ぎていく間に、クレムリンは長期戦の肚を括ってしまった。もう遅いわ。

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 2023-7-25記事「Ukrinform has announced a new flying wing for Ukraine」。
   無尾翼デザインである「シルコ」ドローンは、ハルキウ市の技術者たちが設計し、このたび量産に入った。そしてメーカーは、次のバージョンをもうじきデビューさせる。

 メーカーの名前は、「スカイアシスト研究&製造会社」である。

 その必要なパーツは、中国、イスラエル、カナダ、台湾などからかきあつめているという。

 ※雑報によると、今、ウクライナ軍は、ドローン操縦兵を1万人も擁している。そしてそれと別に、ドローン操縦を訓練中の者が1万人控えているという。間もなく、世界最大のドローン運用軍隊に、ウクライナ軍がなることが確定している。

 ※ニッカンペキスポによると中共国内でも「シャヘド136」級の長距離自爆ドローンの開発完成が間近らしい。そのエンジンは、レシプロの他にマイクロジェットもあるようだ。中共工業の「量産力」を考えると、これは台湾およびわが国にとって、真の脅威の出現と言えるだろう。

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 David Hambling 記者による2023-7-26記事「Russia Prepares An ‘Avalanche’ Of FPV Kamikaze Drones」。
   ウクライナで自然発生的に立ち上がったドローン運用集団「エスカドロン」。いまや彼らは月に1500機のFPV自爆特攻用クォッドコプターを生産/改造していると『フォーブズ』の記者に対して語った。
 1機のコストは数百ドル。

 だがロシアもこの量産競争についてきている。遠からずして、ロシア製のFPV特攻機も怒涛の如く大量に戦場へ補給されてくる。これはもう間違いない。

 ロシア人によるテレグラムへの書き込み。「ランセット」を長い腕のストレートパンチ力とし、FPV特攻機を短い腕のジャブ、フックとする。これらを組み合わせて多層的に戦線を支える。

 FPV特攻機を製造/改造するボランティアやスタートアップは、なにもウクライナの専売特許ではない。

 たとえば「審判の日」という名のロシア人有志集団。現状でもFPV特攻機を百機単位で露軍に納品できると誇っている。その自爆機は、ペイロードが7ポンドで、航続距離5マイル。コストはちょうど440ドルだと。
 また「アルハンゲル」というロシア人グループは、素人をたった2週間の教育で、使えるレベルの特攻FPVパイロットにまで育成するプログラムを、発明した。ウクライナではそれには4週間を要しており、なおかつ3割以上の「落第生」が出ているのだ。

 TASSの報道によると、ロシア司法省は、スポーツ省に対して、「ドローン・レーシング」を、ロシアの公式スポーツ種目にするよう6月20日に命令した。そして2024にはその種目を含めた競技イベントを催行するようにも命じた。

 ところで、プリゴジン叛乱は、意外なところへも影響を及ぼしているという。民間で複数、自発的に立ち上がっているロシア国内の軍事系ドローン団体が、一方ではまた、FSBから、警戒・監視されるようになってしまったという。その技術力とハードウェアと人員を、対モスクワに行使するのではないかと。

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 2023-7-26記事「Russian Lawmakers Approve Ban on Website Registration With Foreign Emails」。
   ロシア国会が水曜日に可決させた法律。ウェブサイトに登録するときに、外国のeメール・アカウントを使うことを禁ずる。

 この法律が成立して公布された暁には、ロシア国内でネットを利用する者は、ロシアの電話番号、もしくは政府のeポータル、もしくはバイオメトリックデータ、もしくは末尾がピリオドruとなっているドメインのeメールアドレスにて、ウェブサイトのアカウントをつくらなくてはいけない。

 ただしすでにアカウントを保持している人が、それをつくりなおす必要はない。

 この法律の目的は、外国からロシア国内のネットにアクセスしてデータを盗み取るハッキングを予防することにあるという。

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 2023-7-26記事「Russia Sentences Leading Cybersecurity Entrepreneur to 14 Years for Treason」。
   水曜日、ロシアの裁判所は、イリヤ・サチコフ被告(37)に懲役14年の判決を言い渡した。サチコフはロシアの大手サイバーセキュリティ会社「グループ-IB」を創業した共同起業者である。

 被告は2021-9に反逆罪の容疑で逮捕された。検察の求刑は18年。情報を外国に渡したというのが嫌疑である。
 反逆罪の裁判は、密室で行なわれる。判決言い渡しのときだけ傍聴が可能。

 「グループ-IB」の本社は今はシンガポールにある。

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 Alex Wilson 記者による2023-7-27記事「Ship-to-shore fuel pipeline test in Australia a first for Army-Navy cooperation」。
    タリズマンサーブル演習の一環として、沖のフネから海岸まで、燃料給油パイプ/給水ホースを延ばす訓練が実施された。

 フネは豪州の民間船で、ホースの長さは3マイル。

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 Defense Expressの2023-7-27記事「The russian Army Can Get a New 152 mm Wheeled Self-Propelled Gun, Ukrainians Ready to Eliminate Them」。
    ロシアも装輪式(8×8、全長13m、32トン)の152㎜自走砲を量産開始。「2S43」という。しかし最大射程は残念な24.5kmなので、対砲兵戦での不利が、今から予測されるという。

 ※ウクライナ軍はいままで総予備として控置してきた無傷の米式「ストライカー旅団」を遂に南部に投入したのではないか? その短期の目標は、クリミア半島内まで十五榴が届くところまで味方部隊を進出させることだろう。その中期の目標は、クリミア半島とロシア本土とのあいだの陸上の補給路をかんぜんに切断することだろう。長期の目標は、クリミア半島を奪回して、プーチンの政治的権威にトドメを刺すことだ。