カタパルトから発進させる。エンジンは機首に、空冷水平対向2気筒のガソリン機関がついている。とうぜん、2サイクルだろう。
機体も翼も、ほとんど直線&平板パネルだけで構成されていて、かなり量産性を意識しているようにも見える。
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Defense Express の2023-7-30記事「Moscow-Attacking Drone Revealed in Detailed Photos for The First Time」。
モスクワを空襲した片道自爆機の不鮮明な動画が撮影されているのだが、その正体が分かった。
Serhii PrytulaとSerhii Sternenkoというウクライナの篤志家が、個人的に複数機を製造している、先尾翼型のUAVなのだ。全体は流線型。そのクリアな写真がSNSに出回っている。
どういうわけか、彼らがこの無人機をどう呼んでいるのか、それは秘匿されている。だから名称は、分からない。※むしろブダノフの本気が伝わる。これが真打?
機体外皮の素材はFRPのように見える。※これをカーボンファイバーに替えるだけで速力と航続距離が増すだろう。
燃料と爆薬が重いので、発進は滑走路を使うようである。そのため首輪式配置の、ごく簡素な3輪の固定脚がついている。そのうち後方の2輪は、離陸後も脱落しない。しかし首輪は離陸後(滑走途中?)に投棄されるようである。
※片道飛行機のランディングギアをなまじいに投棄式にすると、むしろリスクが増える。複数脚のうちのひとつ、またはふたつが正しく脱落しなかった場合に、機体の左右バランスが狂い、燃費の計算もすべて違ってしまうからだ。投棄システムそのものは投棄されないので飛行中の死重が増すかもしれない。全体を複雑化するのでコストを押し上げ、量産性も悪くする。
動力は、胴体尾部の空冷式の水平対向2気筒のガソリンエンジンでプッシャー式に2翅プロペラを回すもののように見える(とうぜん、2サイクルだろう)。
垂直尾翼は下方にも張り出していて、それによって、離陸滑走から機首を上げた瞬間にプロペラが地面を叩いてしまわないようにガードしているように見える。
それまで世間に隠されていたこの無人機の写真は、7月25日に一斉にSNSにUpされた。
その1枚には宇軍防衛情報部長のブダノフが一緒に写り込んでいるから、製作者は私人であっても、国の予算を使ったプロジェクトであることが推定される。
宣伝ビデオが示唆している内容からして、この無人機は、理論上、1400km先の都市を狙える。
モスクワは、ウクライナ国境から450kmしか離れていないので、楽な到達目標であったようだ。
イランはこのくらいのサイズのUAVを、トラックの天井に載せて、直線道路上を疾走することで、うまく発進させている。この方式にすれば、最初から2輪も要らない。
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「mil.in.ua」の2023-7-31記事「5th Assault Brigade reveals tactics with M119A3 howitzer」。
ウクライナ軍が供与されている、英国設計の105㎜野砲「L119」のライセンス生産品の「M119A3」。その最前線での運用ビデオがSNSに投稿された。NATO軍で使っているタイプは、初速計測レーダーや射統コンピュータや発動発電機などいろいろ一式が付属しているのだが、宇軍はどうやら砲隊鏡しか貰っていないようだ。
この軽量野砲はHMMWVで牽引される。
ウクライナ砲兵に言わせると、レンジ10km先にも正確に当り、塹壕に対しても有効だという。
また米国が2022年夏に供与した、ロケットアシスト式の105㎜砲弾「M927」を使えば、有効レンジは18~19kmまで伸びるという。
この砲弾は、砲口を飛び出してから15.25秒後に、弾尾からロケット噴進を開始することにより、通常は砲弾の後方にできてしまう空気の負圧を帳消しにして、後方へひきずられる空気抵抗をなくす。それによって射程が延びる。充填炸薬は2.63kgである。
ロケットアシストではない普通の105㎜野砲弾の場合、最大で11~12km飛ぶ。
宇軍は、米国からは「M119A3」を72門、また英豪NZからは「L119」を36門、寄贈されている。
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「mil.in.ua」の2023-7-31記事「Ukrainian Armed Forces disable railway bridge across Chonhar」。
SNSに写真が出た。7-29にストームシャドウが、ヘルソンとクリミア半島の間にかかる鉄道橋(複線)の、上下線の中央部分にヒットし、クレーターができたとともに上下線ともにレールは屈曲/破断して、とうぶん、鉄道は不通になったと見られる。
ストームシャドウは、鉄道橋の北岸端を狙った。
この橋は6月22にもミサイル空襲で破壊されていた。
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Francis P. Sempa 記者による2023-7-28記事「Edward Luttwak: The U.S. Must End the Russia?Ukraine War」。
論客のルトワック氏いわく。熊プーが「耕地を増やせ」と命令したのは、台湾侵略戦争を始めると、アルゼンチン、カナダ、ブラジル、合衆国からの飼料の輸入が途絶し、中国国内で、豚、アヒル、鶏の飼育が不可能になる。その事態を回避したいので。
台湾征服は、中国が「若返る」ために必要だというのが、熊プー理路。これは実は「ムッソリーニ理論」である。ムッソリーニは確かにイタリアを若返らせたが、それが第二次大戦を招いた。
このような危機を極東に抱えている以上、米国は、ウクライナとロシアを講和交渉へもっていきたい動機がある。そして、早いとこ「対支」に集中したい。
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Dylan Malyasov 記者による2023-7-30記事「Russian military disguise fuel trucks as logging trucks」。
最前線でAFVに給油するのは、タンクローリーである。これが上空からとても目立つ。
この悩ましい問題を、ついに露軍は解決した。
精巧なモールディングによって、斜め上方から見ると「木材運搬中のトラック」にしか見えない、直方型の「囲みパネル」を製作したのだ。
ちゃんと表面が立体的に丸太らしくなっていて、凝った塗装もしてあるのである。それを一枚めくると、その内側は、タンクローリー。
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Defense Express の2023-7-31記事「How russia Hinders Starlink and How Ukrainians Can Deal With It by Using a Shovel」。
宇軍のスターリンク通信は、地上に、一抱えくらいある直径の皿型アンテナを据える。
露軍は、この皿型アンテナにEWをかけることで、スターリンクの利用を阻害しようとする。
この対策は、地面に深さ50センチの壕を掘り、その周囲を、天井のない「ファラデーケージ」(下縁がアースされている金網構造)でぐるりとめぐらすことだという。50センチの穴の中からも、ディッシュアンテナで衛星通信はできるそうだ。
もちろん白い皿型アンテナじたいも、上空から目立たぬように、カモフラ布でカバーしておくこと。