Patrick Fox and Garrett Ehinger 記者による2023-9-9記事「China Won’t Start With Taiwan」。
米国政府が台湾防衛に本気でコミットするというメッセージを頻発していることにより、近い将来の中共軍の攻撃の矛先は、台湾ではないどこかに向けられることになるだろう、との御警告。
今、北京は、台湾には上陸できないと諦観するに至り、しからば「どこがいちばん脆弱な隣国なのか」を、全方位で探っているところだと信じられる。そしてプロが見るところ、それは米軍の強すぎる海洋方面ではなく、ユーラシア内陸部であろう。そこなら、米軍がリーチできないからだ。
モンゴルがやられる可能性も浮上しているという。
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2023-9-9記事「The Laughable Existence of the Russian Kurganets-25 IFV」。
2015年から軍事パレードの常連乍らいっこうに前線部隊には使われていない「Kurganets-25」という露軍の新型IFV。この開発に関係している「Concern」トラクター工場の長が、執行猶予付きの有罪判決を受けた。
件の新型IFVとやら、サイズが巨大で、値段が「BMP-3」の3両分もし、武装は弱いという。
まず外寸だが、幅が4.05m。BMP-3の車幅は3.3mである。
外付け装甲を剥ぎ取れば、「Kurganets-25」の車幅は3.2mになるというが、それに実用の意味はないだろう。
全長は、BMP-3が7.14mなのに対して、7.2m。これは、ほとんど同じだと看做せる。
「Kurgantets-25」の納品価格は非公開だが、推定で560万ドル。
BMP-3は1987から製造されている。そして、いっこうに、新型IFVに工場の生産ラインが転ずる兆しはなく、むしろBMP-3の増産に拍車がかけられているのが実態である。
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Vijainder K Thakur 記者による2023-9-9記事「ATACMS Stealth Launch Capability Could Erode RuAF’s Air Dominance; Emerge Game Changer Unlike Storm Shadow」。
ATACMSは150万ドル。ストームシャドウは320万ドル。前者がずっと安い。
ストームシャドウは「スホイ24M」で運搬させる必要がある。それだけでもコスト高である。ATACMSは、HIMARSのトラックから発射することができる。ずっと安い。
ただしATACMSの弾頭重量は230kgで、これはストームシャドウの450kgに劣る。
またストームシャドウは550kmも奥地の目標を狙える。ATACMSは300kmだ。
ATACMSの飛翔コースは敵から予測されやすい。よってSAMによる迎撃もあり得る。