ドイツ製MTU-396エンジンが搭載されないと知ったタイ海軍は、中共から潜水艦を買うのは止めにし、代わりにフリゲート艦を買うという。

 Defense Express の2023-10-22記事「What Type of Armored Equipment Ukraine Lacks to Progress on Battlefield (Expert Opinion)」。
   『ディフェンスエクスプレス』のインタビューに、ウクライナ軍の退役将校ミコラ・サラマカが答えた。宇軍がいちばん必要としているAFVは、重IFV――具体的には、マルダー、CV90、ブラドリー――である。戦車ではなく。

 戦いが酣わになったとき、宇軍兵士の生き残りにちょくせつ貢献してくれるのは、これら重IFVである。

 最前線では、末端の兵隊も、軍の高官も、M2ブラドリーを絶賛している。その防護力は確かである。また、下車した歩兵が1.5km以上もM2から離れて散開しても、確実に無線を中継してくれるので、部隊長による掌握が途切れることがない。

 重IFVは、それ単体でも、数が少なくても、訓練が未精到でも、確実に兵士の命を救っている。

 戦車はそうではない。湯水の如く大量に戦車を貰ったのならば話は別かもしれないが、今のレベルの少量の戦車を貰っても、それで戦線膠着を破る役には立たず、整備が大手間で、サポートのための人手と車両ばかりさいげんなくかかり、しかも、他兵種との訓練を何ヵ月も重ねない限り、ポテンシャル機能を発揮してくれない。その訓練にも、人とカネと時間が、底なしに使われてしまう。つまり今のウクライナ戦場が最も必要としているものではなく、むしろ他の有益アセット整備の邪魔をしている。戦車のために投じている手間とカネと人は、IFVに集中したほうが、はるかに良い。IFVは無駄にならない。大量でも少量でも、1両でも、素人兵が扱っても、確実に役に立つ。

 ※戦史叢書の『インパール作戦』を読むと、あんなところまで日本陸軍が戦車聯隊を1個、遠征させていることに驚嘆する。道路は、あったのである。ただし、日本の戦車はまるで役に立たなかった。制空権が英側にあり、そのため、昼間は戦車を樹林内に隠しておくしておくしかない。敢えて昼間に敵陣に向かって前進させても、正面から飛んできた対戦車砲弾1発で先頭車が擱坐してしまい、それを見た後続戦車は皆、後退してしまう。理想は夜襲に協力させることだが、当時の戦車は、夜間はかんぜんな盲目で、歩兵との協働野戦どころではなく、単車の自衛すらできないのであった(肉攻でかんたんにやられてしまう。だから英軍戦車も夜は陣地の一部として据えておくのみ)。この戦車聯隊を推進するための支援用トラックも相当の多数だったはず。なぜなら燃料が必要だから。そのトラックと人員を、他のこと――たとえば山砲弾薬と自転車と糧食と傷病者の運搬――に使わせていたら、ビルマ戦線の経過は大きく違っていたんじゃないかと思えるほど、そこでは、歩兵が大健闘していた。

 ※ウクライナ戦場では、昼も夜も、車両はうかつに動かせない。暴露すれば偵察UAVに発見され、そこに特攻UAVが飛来する。ただし今の「M2」と昔の95式軽戦車との違いは、暗視装置が段違いである。「M2」に対するロシア歩兵の肉攻など考えられない。夜道も高速で走れる。おそらくそれゆえに、「M2」を攻撃破壊したという露側のFPVドローン動画が、ひとつもないのである。昼間は、前線よりはるか後方に隠しているのだと想像される。そして夜間に急速に前線まで往復して、兵員や物資を運搬しているのだろう。

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 ディフェンスエクスプレスの2023-10-22記事「Only Four Companies in US Produce Engines, and It Decides How Many GMLRS Missiles Go to Ukraine」。
   米軍の軍需物資のサプライチェーンには大きな問題があった。
 GMLRSロケット弾を製造しているロックマート社が、自前の、ロケット推薬(固体火薬)の製造ラインを持っていなかったのだ。なんと、ノースロップグラマン社など、ライバル企業から、それを調達する必要があったのである。

 平時ならそれでよかったが、今のように、ロケットとミサイルを急速に増産しろと政府から尻を叩かれると、このロケット燃料は、奪い合いになる。とうぜん、他社は、ロッキードマーチンに対してはそれを売り渋る。民間会社なのだから無理はない。企業は慈善事業をやっているわけじゃないのだから。

 それゆえ、いっこうにHIMARSの量産が進まないのである。

 というわけで、ロックマートは、どこかの工場を買収して、自前でロケット燃料を製造しなくてはならんと考えている。

 米国では、わずか4工場が、ロケットエンジンを製造している。
 ノースロップ社が抱えたのは「オービタルATK」社。2018年に傘下におさめた。
 L3 ハリス社は、「アエロジェット・ロケットダイン」社を今年、子会社にした。

 また、「Anduril」社は2023-6に発表した。固体ロケットエンジンの製造会社である「Andranos」社を買収すると。

 ロックマートが買収を狙っているのは、「X-Bow システム」社だ。この工場は、ハイパーソニック弾のための固体ロケット燃料を製造するプラントの設備費としてすでにDoDから6400万ドルを得ている。

 「アエロジェットロケダイン」社製の固体燃料は従来、GMLRSにも使われていた。しかしL3ハリスがその工場を買収してからは、ロックマートはその固体モーターをもはや買えなくなっているという。

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 Tim Mahon 記者による2023-10-20記事「Skylock reveals benefits of combined detection and disruption in wearable C-UAS solution」。
   スカイロック社は、「対UAS」システムを兵隊ひとりひとりが防弾チョッキに貼り付けられるようにした。電波探知アンテナと、妨害電波送信アンテナがコンビになっている。

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 Rod McGuirk 記者による2023-記事「Australia makes decision on Chinese firm’s lease of critical port」。
    豪州政府は金曜日に声明。ダーウィン港を99年間、中国企業にリースした8年前の契約は、維持する。

 さかのぼると、中共の山東ランドブリッヂ社の豪州子会社「ランドブリッヂ産業」が2015に、借金だらけの「ノーザンテリトリー」州政府と99年のリース契約を結んだ。その3年後に米海兵隊がこの港に間借りを開始(オバマ政権時代)。米政府はこのリース契約に、当時から、不快である。

 今の豪州政権である労働党は、このリース契約当時、野党だった。そして安全保障上の問題から、反対を表明していた。

 現政権のオルバニズは近日中に、DCへ行ってバイデンと会い、ついで、七年ぶりに中国を訪問する豪州の首相となる予定。