他の助けも必要とせずに自力で歩き回ることができた、最も重かった人は、486kgであった。米国籍男子。1958年に満32歳で死亡。

 過去、記録されている、最も重かった人のピーク体重は727kgであった。女性。身長170センチ。1994年に34歳で死亡。キャロル・イェーガー。米国籍。

 減量世界記録の持ち主はサウジアラビア人。542kgを絞って体重は68kgとなった。身長173センチ。ピーク620kg。

 ここから考えて、荷物運搬用の「押して歩く」専用の自転車やキックボードには、200kgの荷物を積んでもいいことにするべきだと私は思う。

 200kgというのは、ベトナム戦争中に「押して歩く」改造自転車に縛り付けて運んだ荷物量として、珍しくはなかった。

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 Boyko Nikolov 記者による2023-11-11記事「RuAF Lancet suicide uses molten alloy in its projectile」。
    さいきん戦場に出てきた「ランセット改」は、弾頭に「自己鍛造」式発射爆薬を採用していると考えられるという。HEATではなく。
 爆薬の力で瞬時に金属円盤を熔融させ、その熔融した金属塊を「弾丸」として前方へ超高速で射出する。この熔融金属塊には、AFVの天板装甲を貫徹できるほどの威力がある。

 「爆発成形徹甲弾」=EFP ともいう。

 ある情報。KrabというEFP弾薬の場合、ミルスペックの「MIL-12560H」防弾鋼板を、厚さ16ミリ、貫徹できると。ランセットの弾頭の数値は未だ得られていない。

 EFPを、ATGMのような高速飛翔体に仕込む場合は、最適間合いである、標的から12フィート~15フィートでの起爆を確実にするために、レーザー光反射利用の近接信管が不可欠である。「ランセット改」の頭部の右サイドには、その送信レンズと受信レンズが付いているのが確認できる。

 初期型ランセットと、ランセット改とでは、十字翼の畳み方もまったく違っている。改型では、キャニスターチューブの中に収容されている状態での十字翼は、ミサイル胴体の表面に沿わせてある。初期型のように胴体の中に埋め込ませておく手間を省いた。

 ランセットは初期型も改善がされつつあり、最近はカメラがサーマルイメージだという。したがって、これからは夜間でも飛んで来る。

 基本スペック。ウイングスパン1.6m、全長1.2m、飛翔重量5.5kg。滞空2時間可能。高度は5000mまで行ける。

 15m以上の強風が吹いていると、この兵器は使えない。
 衛星信号はGPSを使っている。

 サーモバリック弾頭をとりつけたランセットもある。

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 2023-11-82023-記事「How Much Money U.S. Army Needs to Scale Up Acquisition and Production of 155mm Ammunition, Pentagon Official Reveals」。
   げんざい米国内では、砲弾の製造ペースが、月産2万8000発。
 これまで、米国はウクライナに200万発以上の155ミリ砲弾を補給した。

 米陸軍はいま、議会に対し、31億ドルの弾薬予算を承認してくれるよう求めている。その半分は砲弾製造工場の設備投資に使われる。残り半分が、砲弾の買い上げ代金だ。

 米軍ではペトリオットは陸軍の担当。このミサイルも、今の年産550発を650発に増やしたい。

 米軍は2026年までに、155㎜砲弾の製造ペースを月産10万発にする計画である。
 ※27年が対中決戦の年と想定されている。

 欧州では、Nammoなどの砲弾メーカーが、域内政府に対し、工場の設備投資のために60億ドル以上を支出するようもとめている。

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 Defense Express の2023-11-10記事「Why Europe Failed: EU Acknowledged They Cannot Implement the Plan of Producing 1 Million Artillery Shells for Ukraine by March」。
    ロシアのじっさいの砲弾製造能力について絞り込めないためにEUは悩んでいる。ロシア大本営発表によれば、連中は年に120万発以上〔の152㎜砲弾〕を製造できると吹かしていた。

 これが正確だという前提で、EUは、155ミリ砲弾を年に100万発製造する必要があると結論した。

 だが設備と人員にネックがあって、ことし10月末までに30万発くらいしか量産できていない。

 ブルームバーグのすっぱぬきによると、EUは2024年3月までに100万発の砲弾を製造することは不可能だ。

 年に100万発を製造するということは、月に8万3000発を製造するということである。月に83000ならば、それを日になおせば、毎日2800発を仕上げるということだ。

 ちなみに2023年3月のひとつきだけで、ウクライナ軍は、11万発の十五榴の砲弾を費消した(辞任したひげねずみの証言)。これを日に直せば、3600発を連日射耗したのである。

 米国が頼みの綱になっている。しかし米国は155ミリ砲弾を2021年時点では1万4000発しか月産していなかった。それを急いで今年の9月までに2万8000発まで増やすことができたが、そこから先は新規設備投資が必要である。設備投資してラインが稼動するまでには2年かかる。

 これに対してEUの今年9月時点での製造能力は、4万2800発/月である。

 米国の計画。2024年には月産6万発にする。2025年には月産8万発にする。2026年には月産10万発にする。

 いまのところ、米欧あわせて月産6万発。これでロシアの大本営発表である月産12~15万発に対抗できるのかと心配になる。だが、もしロシアが、152ミリ砲弾だけでなくて、口径20mm以上の全種の砲弾をカウントして12万発以上だと盛っているのだとしたら? 

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 2023-11-10記事「Airbus to Provide Sales and Operations Support of Silent Arrow UAS to European Markets」。
「サイレントアロー GD-2000」は、1トン積みの無人の貨物グライダーである。
 サイレント・アロー社は、エアバス社と組むことになった。
 エアバス製の戦術輸送機「A400M」から、それを空中において次々と放出する。

 滑空距離は40マイルを超える。
 投下母機は、C-130でもいいし、C-17でもいい。

 ※余っている航空爆弾をこいつに取り付ければいいだろ?

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 2023-11-11記事「New AI Noise-Canceling Headphone Technology Lets Wearers Pick Which Sounds They Hear」。
    自動車のクラクション、子供の泣き声、人の話し声、掃除機をかける音、鳥の啼き声……。20種類の音源のどれをキャンセルし、どれを鮮明に聴きたいか、随意に選べるAIヘッドフォンが、研究されている。

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 Defense Express の2023-11-9記事「Analyzing russian Report of 2,100 Tanks Produced in 2023, and Where’s the Catch in These Data」。
     ロシアの大本営発表とかんけいなく、スウェーデンのFOIという政府の国防研究所が、以下の数字を弾き出している。
 これは2023年に関するポテンシャル値である。
 ロシアの工場は、新型の戦車である「T-90M Proryv」を62両+「T-90/T-90A」を62両+「T-80BVM」を80両+「T-72B3」を140両+「T-72B3M 近代改修型」を140両、露軍に納品することができるだろう。

 もっと古い戦車は最大4800両のストックがあり、その一部はレストアできるだろう。

 FOIの見積もりでは、2024年2月時点で、露軍は、動かせる戦車を2500両から3000両は有していると考えるべきだ。