現地自作の全木製キックスクーターで荷物200kgを運搬できる、その実例(コンゴ共和国の人になら働きに来てもらってもいいではないかと思うようになった凄い発明)。

 Doug Bradbury 記者による2015-7-28記事「Build a Burly Wooden Scooter That Can Haul Hundreds of Pounds」。
  ※注意。古い記事です。

 2015年の現在からさかのぼること20年。コンゴ共和国の人々は内戦の暴力と隣り合わせである。
 1994年からのトータルですでに300万人が殺されたと見られている。

 国境から60kmの、ルワンダ西部に「キジバ」難民キャンプがあり、1万8000人のコンゴ人たちが、戦乱がおさまるまでそこに退避している。食糧と、煮炊きの燃料にする柴(廃材木)は、毎月、国連で用意してくれるのだが、その運搬と配給は、キャンプの青年たちの役目である。

 この青年たちは、薪運搬のための輸送機械を発明した。「チュークードゥー」(Chukudu)と呼ぶ。

 この無動力の全木製キックスクーター、別名を「コンゴのピックアップトラック」と言う。それは伊達ではない。なんと最大、500ポンド=227kg もの廃材を満載して、平坦な舗装道路上をスイスイと移動できるのだ。

 このスクーター型木製荷車の素材は、ユーカリの木。
  ※豪州原産だが、根が深く、乾燥地でも急速成長するので、サヘル地域にまで移植されているようだ。

 そして、製作の工具は、マシェート(ブッシュナイフ型の鉈)が一丁。それだけである。

 記者氏いわく。これをキミたちの国で自作するとしたら、費用200ドル弱で普通の材木を買い、週末の時間を使うだけで、可能。

  ※記事には、模倣品の製作手順が紹介されているが、略す。むしろオリジナルの細部をもっと知りたいぞ。

 通常型自転車のトップチューブに相当する部品を「デック(デッキ)」と呼ぶ。

 ブレーキは、バイクの廃タイヤを四角くカットし、それに木端を当ててステープルで貼り合わせる。デッキに廃タイヤの端を釘付けしておき、制動が必要なとき、そこを足裏で圧すると、後輪のタイヤ表面を木片がじかに摩擦する。

 ※現地はなだらかな丘陵が連続する地形で、舗装道路がいったん下りにかかるとどこまでも下り続けるゆえ、ブレーキが必須なのである。

 ひっぱりゴムのサスペンションを取り付ける。フロントフォークとデッキの間に。

 ※この記事の存在をご教示くだすった方に深謝いたします。元記事にはインパクトが強烈な実物写真が複数添えられています。そのほかに、関連動画もあり。海外には「車輪を再発明する」という皮肉表現があるのですが、文字通り、われわれはその現場に立ち会う……! 刮目すべし→ ttps://twitter.com/Rainmaker1973/status/1728477272431079520

 ※《ペダルとギアをとりつけない》=「押して歩く」専用にする――という選択をするなら、オーソドックスな鉄管製自転車の構成パーツのうち、ダウンチューブは不要、シートチューブ不要、チェーンステイも不要となり、スチールを半分くらい節約できるはずで、先の大戦中にも統制減産の対象とせずにむしろ国内で増産させるべきだったのだと私は今考えておりますが、それらを「全木製」にできたかどうかには、確信がなかった。しかしこの記事は衝撃的な示唆を与えてくれました。インパールでもガダルカナルでも、現地で手に入る材木だけで、患者後送用の「押して歩く自転車型の荷車」が製作可能だったのです! 史実では、独歩できなくなった傷病兵の後送が、これらの前線では不可能で、そのために国軍史の汚点と呼べる異常な陣没者数を記録することになったのでしたが、それらは、2015年のコンゴ共和国の若者(もしくは1950年代のベトナム人)と同じアタマが日本人にあったなら、違う結果になっていた蓋然性があるのです。

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 Thomas Newdick 記者による2023-11-27記事「Claims Swirl Around Apparent Missile Attack On U.S. Destroyer」。
   紅海にて、イエメン領土から2発の弾道ミサイルが発射され、それが米駆逐艦『メイソン』(DDG-87)の近くに着水した。
 同艦は、海賊に襲撃されつつあった商船『セントラル・パーク』の救援に赴いていた。

 詳細がハッキリしてくれば、軍事史のエポックとなる可能性がある。ひょっとするとASBMの実戦初使用なのかもしれないので。

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 Published Nov 26, 2023 7:55 PM by The Maritime Executive の2023-11-26記事「Report: Suicide Drone Hits Container Ship in Indian Ocean」。
   金曜日、イスラエルの富豪が所有する、1万5000TEUのコンテナ船『CMA CGM Symi』に、「シャヘド136」が1機、突っ込んできたという。乗員に怪我人はいない。

 『Symi』号は、フランスの海運会社が運航している。
 フネを所有している会社は、シンガポールのEPS(イースタンパシフィックシッピング)社。
 その会社のオーナーは、Idan Ofer という。1950年に海運業を始めた先代の息子だ。

 Idanとその兄弟は今、「Zodiac Group」を率いている。
 この二人組の持ち株会社が、船舶を所有している。タンカーもあり。

 その船舶を、イラン系のゲリラがしきりに襲撃している。

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 Matthew M. Burke and Mari Higa 記者による2023-11-27記事「Marine won’t serve jail time for punching Japanese policeman in face」。
    10月29日に沖縄県警の警察官の顔面をパンチして逮捕された21歳のアディソン・モス海兵上等兵に、執行猶予3年付きの判決。量刑は禁錮1年。

 この兵隊はキャンプ・フォスターで海兵隊の上陸支援空輸部隊に勤務していた。

 沖縄の警察官は二十代。左目の周り、5針縫う裂傷を負わされている。
 とうぜん、公務執行妨害。

 この犯人は深夜の1時39分に民家のドアを叩きまくっていて通報された。

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 Parth Satam 記者による2023-11-27記事「Taiwan ‘Powers-Up’ Iconic US M-60A3 Tanks To Check China While Taipei Awaits ‘Cutting Edge’ Abrams」。
   台湾軍は、保有する「M-60A3」×400両のエンジンを、今の「AVDS-1790-2C」から、「AVDS-1790-8CR」に換装するつもり。

 すでに108両のM1戦車を発注しているものの、それが届けられるのは3年後か、悪くすればもっと遅れる。待っていられない。

 750馬力から1050馬力にUpするだけでなく、デジタル化でメンテナンスも合理化される。
 容積は、変わらない。
 新エンジンは逐次納品される。2028年までに完納見込み。

 台湾軍も人手不足で、BBCの11月6日報道によれば、多くの前線部隊が6割しか充足されていない。

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 Vijainder K Thakur 記者による2023-11-27記事「US-Led NATO Got 200,000 Ukrainians Slaughtered; Ex-Zelensky Advisor Threatens ‘Strong Counterplay’」。
    前の大統領アドバイザーであった、アレストヴィッチのテレグラム投稿によれば、ボリス・ジョンソンは、反転攻勢をかければ2022-3-31までに戦争に勝てるとゼレンスキーを説得して、じっさいに攻勢を発起させた。その結果は、20万人の戦死であった、と。

 この書き込みにより、宇軍の人的損害がすくなくも20万人であることが初めて分かった。

 ※ウクライナ人はWWI を改めて学習させられた模様。せっかくクラウゼヴィッツが有り難い教えを書き遺しているのに、ロシアの周辺国の指導者たちの誰もそれをロクに読んでいないおかげで、無駄な犠牲がこうして幾度でも積み重なる。人間の理性は有限である。特にイギリス人は、クラウゼヴィッツの良い英訳版が80年代にできた後も、依然としてそのエッセンスを掴めていない。リデルハートによる誤読の当時から、進歩していない。

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 Anne Kauranen 記者による2023-11-28記事「Finland plans more measures to stop asylum surge from Russia border」。
    ロシア政府がイヤガラセ(ハイブリッド)としてフィンランド国境に送り込んでいるアサイラム・シーカーズの国籍には、アフガニスタン、ケニヤ、モロッコ、パキスタン、ソマリア、シリア、イエメンが含まれているという。