ロシア向けのニトロセルロース輸出を禁止しろという声。

 EUはロシアに対して火薬や爆薬を輸出することを禁じているが、発射薬の原料になるニトロセルロース(=ガン・コットン)は特に禁じていない。
 このためロシアの2023年のニトロセルロースの輸入量は、2021年と比べて11倍に跳ね上がっている。

 ※これについてSDKIという会社による2011年のまとめをみたら、ニトロセルロース市場の主要なキープレーヤーとして、EURENCO、GRN Cellulose Pvt. Ltd. Hagedorn NC、Hengshui Orient Chemical Co., Ltd.、Nitrex Chemicals India Pvt. Ltd.、Nitrocellulose Group、Nitro Quimica、North Sichuan Nitrocellulose Corporation、Synthesia a.s.、TNC Industrial Co. Ltd. が列記されていた。中共やインドの会社も含まれているようなので、EUが禁輸してもしょうがないと思われているのかもしれない。日本には「キシダ化学」というメーカーがあるらしい。イランにはBehshahrという会社がある。ロシアにも「Ust-Ilimsk」というサプライヤーがある。窒素は天然ガスの精製過程で安価に得られるので、2021以前はロシアからは窒素肥料もおびただしく輸出されていた。そのありあまる窒素を硝酸化しセルロースと結合させるのに、何か面倒なハードルでもあるのだろうか?

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 Svetlana Shcherbak 記者による2024-1-31記事「Ukrainian Drone Attacks Oil Refinery in russian City of St. Petersburg, russian S-400 System Misses Intercept」。
  1月31日にサンクトペテルスブルグ近くのガスプラントに対して宇軍のドローン特攻あり。
 露軍はS-400で迎撃を試みたが、けっきょく無人機は地上プラントに命中して爆発した。

 ※雑報によれば爆発が起きたのは「ネフスキー・マズート(Nevsky Mazut)」ガス貯蔵所で、サンクトペテルスブルグのすぐ近くにある。ここには先日S-400が配備されたのだが、それも無効であった。

 ※理論的には、天然ガス・プラントを破壊されることにより、ロシアは窒素を安価に得られなくなって、砲弾や銃弾の発射薬とする綿火薬(無煙火薬)を安価に国産できなくなるのかもしれない。

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 Sam Skove 記者による2024-1-30記事「Marine Corps to field squad-level loitering munitions by 2027」。
    米海兵隊は、分隊~小隊レベルで、片道自爆ドローンを扱わせるつもりである。2027会計年度から。
 この計画を「有機的精密火力」プログラム=OPFと称する。

 これには、歩兵がバックパックから取り出すタイプと、分隊が移動する車両に載せて行くタイプと、あり。

 解決すべき難問がある。海兵隊は熱帯から極地にまで出動する。信管は湿気に弱いし、リチウム電池が飛行機の中で発火したらおおごとである。これらの保管中~輸送中のリスクを、どうやって抑え込めるか。

 これとは別に、海兵隊はすでに「再補給用」の大型マルチコプターを「バリカタン23」演習に持ち込んでいる。「TRV-150C」といい、150ポンドの荷物を9マイル先に届けることができる。
 これは、敵のSAMがしぶとくて有人輸送機では接近もし難い地点にがんばっている味方地上部隊に、弾薬その他を届けてやる手段だ。

 この機体の操縦はイージーそのもので、海兵隊の兵站担当兵が扱える。プロの操縦士を雇う必要はない。

 問題は操縦ではなく、他の有人航空機との衝突事故をどうやって回避できるのかということ。これにはシステマチックな手順が必要だ。有人友軍機の側と、無人機オペレーターが、Voice無線を通じて適切に、連絡・報告・相談できなくては、まずいことになる。

 何度も飛ばすドローンについては、「修理」の合理化の課題もある。末端のオペレーターでも、モーターの交換くらいはできるように教育されねばならない。

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 Simon Mansfield 記者による2024-1-26記事「China’s FY-3G commences space-based atmospheric precipitation measurements」。
    中共が打ち上げに成功したあたらしい気象観測レーダー衛星「FY-3G」は、雨雲を立体的に視覚化できる。

 この衛星には「パッシヴ・マイクロ波・イメージャー」=MWRI-RM も搭載されていて、地表の精密リモセンを助ける。

 ※モスクワタイムズによれば、ロシア統計局は予想している。これから20年で、モスクワ、サンクトペテルスブルグ、ニジニノヴゴロドの三大都市の人口が、150万人減少する。