またしてもクリミア半島沿岸だ。こんどは、舳先を垂直に立てて海没してしまうところまで、サーマルビデオの動画が出た。1艇目が中破させた標的の横腹の、おなじところに2艇目が突っ込んで損害を拡大させている。別な艇は艦尾にぶつかっているように見える。
敵艦は水上で運動しており、しかも機関砲で阻止射撃も加えてきているが、無駄であった。
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Howard Altman 記者による2024-1-31記事「Phalanx CIWS Downs Houthi Missile Dangerously Close To Destroyer」。
CNNによれば紅海で初めて、米イージス艦のCIWS(マーク15ファランクス)がフーシの対艦ミサイルを撃墜した。
これはじつは大問題である。ファランクスが反応し作動する距離はとても短い。そこまで、イージス艦の防空レイヤーが、突破されたということなので。
撃墜した駆逐艦は、『USS Gravely』(アーレイバーク級)。
撃墜日は、火曜日。
撃墜対象は、フーシの地対艦巡航ミサイル。
セントコム発表によれば、駆逐艦側は無被害。しかし敵のミサイルは、艦まで1海里以内に迫っていた。
昨年いらい、フーシは何度も対艦ミサイルを発射しているが、いずれも米軍艦から8海里以遠でSAMによって撃墜できていた。
セントコムの公表によれば、2023-10-19以降、米海軍のアーレイバーク級イージス駆逐艦は、すくなくも68機のドローンと、19発の対艦ミサイル(その一部は弾道弾)を、迎撃破壊している。それらを発射してきたのはすべてフーシ。
特にすごいのが『USS Carney』で、この1艦だけで38回以上、飛来物を撃墜してきた。1-31にも、アデン湾にて、対艦弾道ミサイル1発を、迎撃している。
なお、フランスのフリゲート『Languedoc』と、英海軍の駆逐艦『Diamond』も、フーシのドローンをこれまで撃墜している。
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Thomas Newdick and Joseph Trevithick 記者による2024-2-1記事「Navy’s SM-6 Missile Used In Combat: Report」。
ペンタゴン発表。フーシのミサイルとドローンを迎撃するのに、紅海とアデン湾にて、「SM-6」ミサイルを使ったと。
これはSM-6が実戦で用いられた初ケースだと思われる。
SM-6は、敵の対艦弾道弾をターミナルフェイズで撃破できる。どうやら、それを実証したのではないか?
フォックス・ニュースに匿名のペンタゴン高官が語ったところでは、1-31にフーシの対艦弾道ミサイルを、SM-6で迎撃したのだという。
アーレイバーク級の『USS Carney(DDG-64)』が、やってくれた。
米海軍のイージス駆逐艦が「SM-2」をこれまで使ってきたのは秘密ではないが、「SM-6」はそもそも搭載しているのかどうかすら、秘密であった。それが華々しくデビューしたわけだ。
セントコムによれば、『カーニー』は、フーシのASBMを、現地時刻の午後8時半に、まず撃墜。ついで、「イランの無人特攻機」が3機飛来したのも、次々に撃墜した。その時刻は9時10分頃である。
ドローンを飛ばしていたのがイラン軍だったのか、それともたんにイラン製であったという意味なのかは、この発表文からは、分からぬ。
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Michael Peck 記者による2024-1-30記事「North Korean missiles won’t defeat Ukraine」。
北鮮がロシアに売り渡した「Kn-23」は、レンジ500マイル、弾頭重量1トンで、ロシアの「イスカンデル」短距離弾道弾もどき。
北鮮がロシアに売り渡した「Kn-24」は、レンジ250マイル、弾頭重量1トンで、米国のATACMSもどき。
すでにこれらはザポリジアに向けて発射されているが、命中精度が悪いことが確認された。兵器製造工場を直撃できていないのだ。
じつは北鮮がそれらのミサイルの誘導にどんなシステムを組み込んでいるのか、いままで、米軍もまったく掴めていなかった。それゆえ、大きな関心とともに、着弾点の破片の残骸を精力的に拾い集めているところだという。
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AFPの2023-1-30記事「Canada drops ban on military exports to Turkey」。
カナダ政府が月曜日に発表。トルコに対する武器禁輸措置は、解除されたと。
といって、全面自由になるわけではなく、カナダ政府が、アイテムごとに、審査して許可するということ。
カナダ政府は2021-4に、カナダ資本のボンバルディア・レクリエイショナル・プロダクツ社がオーストリーのRotax工場にて生産させている「ロタックス912」エンジンを、トルコのバイカル社の「バイラクタル TB2」用に輸出させることを、禁じていた。アゼルバイジャン戦争にTB2が使われているというので。
※バイカル社はこの代替エンジン探しに苦労していた。TB2は露軍のSAMがまともに機能しているウクライナの陸地上空ではほとんど活躍できていないので、いまさらエンジンが元に戻っても戦況には何の影響もないだろう。
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Defense Express の2024-2-1記事「Japanese-British Plan on Artillery Ammunition For Ukraine Collapsed」。
米紙特だね報によると、英国のBAEシステムズ社から、日本のコマツにライセンスを与えて、155ミリ砲弾を日本の工場で量産させて買い取り、それを英国からウクライナへ供給するという計画が進んでいたのだが、日本側の都合により、頓挫した。
障壁は2つあったという。
ひとつはコマツの工場の砲弾量産キャパシティはずいぶん小さなものであり、将来増加するであろう需めに応じられそうにない。
ふたつめは、コマツがこれまで量産していた155ミリ砲弾とは規格が異なるため、それに合わせてラインを変える必要があるが、その余裕もコマツには無い。
たてまえ上ではNATOが使う155ミリ砲弾は、ぜんぶ、互換性があることになっているが、現実には、そうではないのであるという。
※M777から発射する砲弾は、特製でないとダメなのか。
※小松製作所は装甲車事業からは撤収したが、砲弾については撤収していない。その砲弾の納品量のスケールについては何の公表データもない。そこで勝手に想像すると、「官」からの細かい注文が面倒で、会社の貴重な人手を無駄に割かれてしまって利益性が悪すぎる最新AFVからは撤収するが、規格が昔から変わらず、したがって官からの細かな仕様変更要求もなく、古いラインをずっと動かし続けることのできる砲弾製造ならば、あらたな人手も割かれないので、続けようという経営判断をしていたのか。そこへBSAから同一口径砲弾の発注の打診が来たので、基本的にOKと考えていたが、よく話を聞いてみると、BSAの要求は、「官」なみにうるさいことがわかった。だったら人手もないし面倒くさいから断りたい、ということですかい?
※コマツは地雷処理用の大小の工事車両で、対ウクライナ支援に貢献できる。その方がずっといい。たとえば次の記事を見よ。
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Boyko Nikolov 記者による2024-1-31記事「Sweden supplied Ukraine a DMR 1 deep-digging demining system」。
英語のDeepは、スウェーデン語では「Djup」となる。
「DMR1」のDはその頭文字だ。
この特殊車両は、鋼鉄のチェーンの束を回転ブラシのように高速回転させて地面をたたき、深さ40cmまで土壌を掘り返すことで、地雷を処分する。
車体は、フィンランドにあるJohn Deere工場が製造している「1710D」という森林伐採用のマンモス・マシーンをベースに改造してある。
全長14m、車重40トン。エンジンは6気筒ディーゼルで215馬力。そして、フレイルを回転させるための動力として、それとは別に571馬力のV8ディーゼルを搭載。
※雑報によるとラインメタル社はルーマニアの「アウトメカニカ・メディアス SRI」社の株式の過半を取得したと2-1に発表。その工場を、ウクライナ軍に与えた西側製AFVの整備拠点にする計画。
※1-15の雑報によれば2023年においてウクライナに対するガソリンの最大輸出者はルーマニアであった。