ロシア工場の古い砲身鍛造機械はオーストリーのスタイヤー製。最新のはイタリアのダニエリ製。

 Sugam Pokharel, Matthew Chance and Mihir Melwani, CNN, and journalist Nishant Khanal 記者による2024-記事「Russia has recruited as many as 15,000 Nepalis to fight its war. Many returned traumatized. Some never came back」。
    傭兵としてロシアに雇われてウクライナ戦線で負傷し帰郷した、37歳のネパール人。
 CNNは彼にインタビューした。

 この人物、ネパール内のマオイスト派、つまり反政府ゲリラであった。
 90年代から反政府。一時期アフガンでNATO側傭兵になっていたこともある。

 マオイスト派と政府の内戦は17年前に終っているので、やることがないから、ロシアに雇われた。ネパール内では彼は就職できないのである。

 彼は昨年の9月にモスクワに飛行機で着いた。
 わずか2週間の教練を経て、バフムトの第一線に送り込まれた。武器は小銃だけ。

 そこは緑がまったく無かった。地面の雑草すらもゼロ。寸土といえども、砲弾で掘り返されていないところがないんだ。だから草木ゼロ。

 この傭兵、最前線には二度投入された。そしてトータルで1ヵ月、そこに居た。

 ある日、尻に銃弾を受けた。仲間が数百m、後送してくれたのだが、そこで今度は、クラスター爆弾にやられた。

 「あの日のことを思い出すと今でも頭が痛くなるよ」と元傭兵くん。

 彼のようなネパール国籍のロシア兵が、昨年いらい、1万5000人もいるのである。
 俸給は月2000ドル以上保証。それと同じくらいインセンティヴがあるのは、ロシア国民としてのパスポートをくれること。ネパールのパスポートは信用度が世界最低ランクなので外国への出稼ぎがままならない。北朝鮮のパスポートよりも、飛行機に乗るときに不自由なんである。その点、ロシアのパスポートはまだ、役に立つ。

 世銀統計によれば、ネパール人ひとりあたりのGDPは、1336ドル。2022年において。