フィリピンの補給船のブリッヂの窓を海警船のウォーターキャノンがぶち破った。

 4人が負傷し、フィリピン大統領は米国政府に対して軍事的な支援を求めた。

 次。
 2024-3-7記事「Russian FPV drone equipped with advanced communication system」。
   長さ10kmの光ファイバーのボビンを付帯させ、有線誘導によって特攻するFPV自爆クォッドコプターを露軍が使い始めた。不発品を宇軍が欧州した。

 機体は、RPG弾頭を縛り付けて飛べるサイズ。

 有線ならば、EWによって墜落させられることはなくなるはずだが、なぜかこの1機は墜落した。

 有線誘導式の何が革命的かというと、敵の目標が低い土地に位置していて、こっちのリモコン局も低い場所に位置していた場合、電波信号を送受できる距離が設計期待値を大きく下回ってしまう。その不便がなくなる。

 しかも有線で送られる信号量は多いから、オペレーターは、鮮明なハイレゾ画像をリアルタイムで受信し続けられる。

 じつはウクライナ国防省内のハッカソンでも、FPV特攻ドローンを有線化する案は出されていた。しかしそれは斥けられた。というのは、光ファイバーは細すぎて、野外で使うと、おそらく途中で切れてしまう。

 このたび拾得された敵の試作品も、ワイヤー切れでコントロールを喪失したのかもしれない。

 ただ、イスラエルの「スパイク ER2」という射程10kmの対戦車ミサイルは、現に、光ファイバーによる誘導方式になっている。

 ※「Spike ER2」の光ファイバーがそっくり流用されていないかどうかを調べる必要があるだろう。「ランセット」はどうみても「Hero-400」のお仲間なので、イスラエルの兵器情報が露軍に流れる地下人脈ルートがどこかにあるはずだ。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2024-3-6記事「Pulsejet Drone Flies, Could Have Big Impact On Cost Of Future Weapons」。
      ボルチモア市あるスタートアップ企業「ウェイヴ・エンジン」社が、パルスジェットの無人機を試験飛行させた。

 パルスジェットは、動く部品が少ないから、安く大量生産するのに向いている。

 WE社は米空軍から開発資金を援助してもらっていた。

 試作機は「Scitor-D」という名前だそうである。
 全重100ポンドで、滑走路を使ってふつうに離着陸する。
 ペイロードは20ポンド可。

 全体の姿は「A-10」に似ているが、エンジンは胴体の真上に1基だけ担ぐ。

 このエンジンのスラスト力は、50ポンドである。すなわち222ニュートン強。

 エンジンの始動も、離れたところからリモコンでできる。そのまま離陸させられる。

 EW社は、試作機に搭載したのとは違う、量産型エンジンを製造開始した。「J-1」といい、推力は同じだが、軽量化されており、空気抵抗も少ないデザイン。

 もっか、同社は、より強力なエンジンを開発中。推力250ポンド=1112ニュートン。このエンジンを搭載すれば、全重1000ポンドの無人機を安価に大量生産可能になる。

 試作機は、テスト環境の制約から、最大で200マイル/時 しか出せなかった。

 EW社は、同社のパルスジェットは、燃料として、87オクタンガソリン、JP-8、エタノール混合E85のどれでも機能することを、すでにデモンストレーションしている。

 燃費は、1時間・推力1ポンドあたり、2.0ポンドの燃料を消費する。この値は、ライバルのガスタービンエンジンに比べて遜色がないという。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2024-3-6記事「T-72B3 destroyed the M1 Abrams with its first shot」。
    ウクライナ戦線でさいきん破壊されたM1エイブラムズについて、ロシア国防省の広報官が、あれはT-72B3が初弾で撃破したのである、と語った。

 「BulgarianMilitary.com」が承知しているところでは、現時点でM1は3両やられている。
 最初の2両はアウディウカ。2月26日に炎上した1両は、ATGMがまず当たり、そのあとFPVドローンでハッチ内に爆発物を落とされた。
 この1両目のM1の乗員は脱出している。

 2両目はやはりアウディウカ。3月3日に前線に到着したばかりのM1だという。こちらの乗員がどうなったのかは不明。

 次。
 2024-3-7記事「Norway to allocate up to $153 million for Czech initiative to purchase ammunition for Ukraine」。
   ノルウェーの首相は声明した。1億5300万ドルを用意し、チェコ国内にストックがある80万発の砲弾をウクライナに贈与させると。
 チェコのパヴェル大統領によると、50万発の155ミリ砲弾と30万発の122ミリ砲弾があるという。