チェコのストック砲弾の件、30万発分については西欧から資金が提示されたので、対宇の移管が進められる。

 30万発は、宇軍砲兵が60日間射耗する量になる。
 欧州は2024年には200万発の砲弾を製造する見込みなので、今年後半からは宇軍は毎日5500発、砲弾を発射できる。
 2025年には欧州は300万発の砲弾を製造する見込みなので、宇軍は毎日8200発を発射できるようになる。

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 Garrett Reim 記者による2024-3-6記事「How A Trio Of Engineers Developed A GPS-Denied Drone For Under $500」。
  3Dプリンターと独自のAIを使い、GPS信号にはまったく依拠することなく、地球の陸上のどこでも自己位置を把握して自律飛行できる全翼形の無人機を、1機500ドルで製造してしまったベンチャーが現れた。

 「テセウス」という三人のチーム。皆、年齢は22歳~24際。アップルやテスラでのインターン経験ある者も。
 エンジンや電装品はオフザシェルフ。
 機体や舵面の出力に5時間かかり、すべての部品のアッセンブルに2時間かかる。すなわち7時間に1機、ガレージで製造できてしまう。

 ナビシステムは、グーグルマップが提供している、ピクセルあたり0.5mの解像度の衛星写真地図をAIに解釈させることによる。つまり1発200万ドルのトマホークミサイルがやっている地形照合を、小遣い銭ていどのコストで実現したわけだ。

 げんざいDJIのクォッドコプターは、GPS信号を受信して、運用時間の95%において誤差5mのナビ精度であることを標榜しているが、精度はそれとほぼタイだという。

 偉業すぎる。さっそくウクライナの、三文字からなる某機関が、この「テセウス」にメールで接触してきたという。

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 Tylor Nicioli 記者による2024-3-8記事「13-year old has eureka moment with science project that suggests Archimedes’s invention was plausible」。
   紀元前214~212のシラクサ攻囲のさいに敵船を焼き払ったと伝えられている「アルキメデスの太陽光線反射砲」はほんとうにあり得たかを考察しようとした、カナダの中学生。

 ミニチュア実験装置を組んだ。
 光源(100ワット白熱電球)の反射に使う凹面鏡の枚数を増すごとに、ターゲットの紙の表面の温度がいかほど上昇するかを正確に計測した。

 結論。その光学兵器は、あり得た。

 その実験技法と類推の流儀が十分に科学的であるというので、彼は表彰された。

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 Corey Dickstein 記者による2024-3-8記事「1,000 US troops will deploy for temporary port operations to move aid into Gaza」。
    統合超汀ロジスティクス、略してJLOTS。要するに四角い浮きパネルを結合すると形状自在な「フローティング埠頭or桟橋」ができあがってしまうもの。陸軍も海兵隊も海軍もこれを使うから「統合」と標榜する。

 これをガザ沖に浮かべておけば、そこから艀が往復し、毎日200万食を住民に供給できるようになるという。
 組み立て作業には、米兵1000人が必要。

 米軍はこのところ、エアドロップ作戦をガザにしているが、その使用機体は空軍のC-130である。

 金曜日には、米軍とヨルダン軍が、計1150食をガザに投下した。

 ガザに対する米軍のみの投下食料は、これまでの累計で12万4000食である。

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 George Bowden 記者による2024-3-9記事「Five killed in Gaza aid drop parachute failure」。
   金曜日にガザで5人が圧死。CBS放送によると、輸送機からドロップした物料傘が開かなかった。
 どの国の輸送機から落とした物料かは不明。

 可能性として、米国、ヨルダン、エジプト、フランス、オランダ、ベルギーの所属輸送機。

 このうちヨルダン政府は「おれたちじゃないよ」と否定した。
 米軍のパトリック・ライダー大将も「米軍機ではない」と否定。

 SNSに出ている動画では、C-17から落とした物料傘が1個、開いていない。

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 Defense Express の2024-3-9記事「Liutyi UAV is Responsible For Attacks on Taganrog, russians Assume: Drone with 1,000 km Range Finally in Action」。
    ロシアのベリエフ飛行機製造会社が所在するタガンログ市ほか複数の都市が、3月9日の夜に無人機空襲を受けた。40機以上が越境した。

 A-50系を製作しているのはベリエフ社なので、A-50がまた損壊させられた可能性もある。

 宇軍の発表。国営メーカーのJSC社が製造した「Liutyi」(その意味は「獰猛」)という無人特攻機を使ったと。
 その弾頭重量は75kgで、レンジは1000km以上という。

 この無人機の実戦デビューは2月24日のLipetsk市鉄鋼工場空襲。

 この無人機の縮尺模型の写真は2022-10に公表されていた。その頃から開発していたのがようやく実現したのだろう。

 ※イスカンデルが「ペトリ」発射機×2を爆破した――とかいう動画投稿は、実は話が逆で、爆破粉砕されているのは露軍の「S-300」だったという真相が暴かれた。