輸送機からダイレクトに撒布しても下界に特段の不都合が生じない、特別あつらえの専用レーションを開発する必要がありそうだ。

 中味は、水でふやかしても、乾燥したままでも嚥下できる、オートミール系がいいだろう。
 湿気にやられるといけないので、真空パックの小分け包装にする必要はあるだろう。
 形状は、タブロイド新聞に似たシート状とし、強制的に空気抵抗を生じさせる如くし、いかほど高空から投下しても一定の落速以上には加速することなく、地上の人畜に危害が生じ難いように設計せねばならない。

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 Defense Express の2024-3-10記事「Ukrainian Tank Crew on Pros and Cons of British Challenger 2 and Number of These Tanks Still in Operation」。
    ウクライナ軍に対する、西側戦車供給のさきがけとなった「チャレンジャー2」。
 今、宇軍は14両を保有していて、そのうち7両が運用コンディションにあるという。

 英紙『ザ・サン』がその運用部隊に密着取材した。

 こいつのFCS+施条120㎜砲のポテンシャルを最大に活かすためには、交戦距離は4500mが理想的であるという。

 ちなみに1991デザートストームでは「チャレンジャー2」は4700mでソ連製戦車を撃破してみせていた。 これに対してロシア製戦車は今でも、3000m以上の「狙撃」は覚束ないという。

 64トンもの車重に対して1200馬力のエンジンというのは、さすがに宇軍クルーには不満がある。
 レオ2やM1のように1500馬力は欲しい。※さもないと泥田にハマって抜け出せなくなってしまう。

 また宇軍クルーに言わせると、これまで2年間、いちども、「戦車対戦車」の状況に遭遇したことはない。つまり、チャレンジャー2の正面装甲の重さは、この戦場では、あまり意義がなく余計な負担だ。むしろ車体を軽くし、天蓋防護を充実させて欲しい。

 弾庫内の弾種の混合比も変えて欲しい。対戦車用の弾薬なんか要らない。対歩兵用の弾薬だけ欲しい。

 宇軍の14両の「チャレンジャー2」のうち7両しか動かせないのは、敵に破壊されたからではない。
 これまで、1両の「チャレンジャー2」がランセットを当てられて炎上したのが唯一の「被破壊」である。乗員は無事。車体は回収されて修理中。

 他に2両も小破しているが、すでに修理された。それらとは別に1両が、訓練用として、はるか後方の基地で使われている。

 なぜ稼働率50%なのか。それは整備部隊が、他の業務で忙しく、平時に被弾しなくとも「チャレンジャー2」に普通に生ずる不具合箇所を直しているヒマが無いためだ。

 具体的には、たとえば照準システムの不具合がちょくちょく起きる。そのスペアパーツが届くのには数ヵ月もかかる。最前線には、スキルの高い整備兵はいない。

 車体が稼動しないとなると、せっかく「チャレンジャー2」用に訓練された戦車兵たちにも、仕事がなくなってしまうわけだ。修理がおわるまでは、彼らは、土工用重機で塹壕を掘る仕事などをさせられるという。

 ※昔の「空母の戦い」と今の「戦車の戦い」が似てきてたことに感銘を受ける。昭和17年にはこう言われたものだった。《先に敵を発見できた側が勝つ》と。今の陸戦で、こちらの戦車を敵のドローンの目から隠しておくことは難しい。と同時に、昔の空母同士の海戦とは違い、今日、対戦車用ドローンの進発点は、終始一貫、相手には分かりようがない。だから《戦車による攻勢》は成り立たなくなったのである。戦車を対歩兵用の「機動野砲」としてしか使えなくなった。だったら、戦車はもう要らないという結論が出てこなくてはおかしい。小型トラックに120㎜迫撃砲を牽引させて運用した方が、2倍も遠い間合いから敵戦車を破壊でき、こちらの兵隊は安全で、整備や訓練のコストもかからない。人的資源の量で劣る立場のウクライナが、人手をやたらに喰ってしまうMBTなんぞにかまけてくれたので、プー之介は「敵失」に助けられ、延命している。

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 Tim Lister and Frederik Pleitgen 記者による2024-3-10記事「Russia’s new guided bomb inflicts devastation and heavy casualties on the Ukrainian front lines」。
   FAB-1500は、全重1.5トンの爆弾で、炸薬量はだいたいその半分。地面に径15mのクレーターを掘る威力がある。
 この有翼滑空爆弾をいよいよ露軍は多用し始めた。

 戦闘機はこの滑空爆弾を60km~70km手前からリリース。

 1.5トン爆弾をくらうと、近くに居た兵士は、生き残っても全身に痣ができる。爆圧で。このため、兵隊の士気は沮喪する。

 アウディウカでは、48時間で250発の「FAB-500」が投下された。

 事情通がテレグラムに投稿している話によると「FAB-1500」を正確に落とすための試験を露軍は何ヵ月も重ねて、ようやく目途が立ったのだという。誤差5mにできたとフカしている。

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 ストラテジーペイジの2024-3-10記事。
   ロシアは「S-500」を完成したと宣伝している。
 「S-400」は、みずからの陣地を防空することができなかった。その欠点を修正したのだという。

 S-400の地対空ミサイルは最大で75km届く。
 そのS-400をSSMとして運用する場合には、射程350kmで対地攻撃できる。弾頭重量は180kg。

 またS-400に、新型弾頭である「48/6DM」をとりつけると、対空レンジも230kmに伸びるという。

 ちなみに米海軍の「SM-6」を対艦用に使う場合は、240km先の標的に当てられる。

 ※雑報によるとスウェーデンの司法委員会の長、Louise Meijer 氏は、2015年以来の自己信条を翻意し、自分は間違っていたと表明した。イスラムの経済難民を無制限に歓迎した政策は、同国に大問題を定着させてしまった。なんと今やスウェーデン住民の三分の一以上もが外国系人になってしまった。地方によっては住民の半分以上となった。もはやスウェーデンは20世紀末にそうであったような良い国ではなくなってしまった、という。